断腸亭料理日記2012

厩橋から

4月15日(日)午後

今日はよい天気。

昼すぎ、蔵前に用足しに出る。

徒歩。

シャツ1枚で、気持ちがよい。

蔵前から、合羽橋へまわろうと思っていたのだが、
厩橋の袂までくると、スカイツリーが見え、いかにも
気持ちがよい。


隅田川は、先週は桜が満開であったが、もう葉桜。

屋形船ものどかに舫(もや)われているが、
水上バスはスカイツリー観光のお客を鈴なりにのせて
行きかっている。

川沿いの隅田川テラスに降りて、駒形橋まで歩くことにする。

今日はここも人が多い。
散歩をする人、犬を連れている人、寝ている人。

川風も気持ちがよい。

駒形橋の袂にテラスから上がる。

このあがったところに、船の碇のような、
オブジェのようなものが置いてあり、駒形の
由来やらが書かれた石がある。

厩橋はあのあたりが江戸の頃、御厩河岸と、
呼ばれていたからだが、駒形はむろん、
この北側にある、駒形堂に由来している。

数年前にきれいに再建されてコンクリートに朱塗りの
お堂が建っている。

それまでの木造の古びたお堂から、
きれいになった分、ありがたみがなくなったが、
この駒形堂自体の歴史は古い。

浅草寺の縁起では、浅草寺堂宇建設の際に
同時に建てられ、それは7世紀、平安時代、という。
(浅草寺そのものの創建はもっと古く奈良時代と思われる。)

駒形堂の創建は、実際のところはよくわからないのだが、
本尊は馬頭観音。
馬頭観音は馬の供養の意味があり、近世には街道沿いに
多く建てられている。

この、蔵前から浅草へ北上している、蔵前通り、
現在の江戸通り、は江戸初期には奥州街道の本道であった。

街道交通との関連で考えるのならば、江戸初期にできたのか、
あるいは、それ以前、北条氏支配の戦国時代、か。

ともあれ。

ここから、浅草通りを西に、合羽橋を目指す。
(まあ、家に帰る方向なのだが。)

途中、田原町の赤札堂に寄り、買い物。

山芋が目に付き、山芋とまぐろぶつ。
むろん、やまかけにする。

それから、鮎。
養殖ものだが、半額。
2匹。

暖かくなったので、鮎は気分、
である。鮎飯にでもしよう。

買って出る。

合羽橋。

合羽橋はご存知の通り、道具街。

業務用の食器、調理器具を商っているので、
日曜はほとんどの店が、休み、なのだが、
一部、一般のお客相手の陶器店などは
開けているところもある。

浅草通りとの交差点、菊屋橋、交番の隣の田窯という店。

ここで、抹茶茶碗を買う。

抹茶茶碗というと、いわゆるお茶、茶の湯に
使うもの。
さては、断腸亭、茶の湯を始めたのか?。

いやいや、そんなことではない。

茶人だね〜、なんというのは、馬鹿にした言葉だが、
落語には、茶の湯、なんという、茶の湯を茶化した噺も
あるくらい。

なにかといえば、最近、茶筅(ちゃせん)と抹茶を買って、
飲み物として抹茶のお茶を飲んでみているのである。

和菓子でも落雁など軽いものには、抹茶はなかなか、よい。

それで、抹茶を茶筅でたてるには、あの、茶道具の茶碗。
平たい底のものがたてやすいことがわかってきたのである。

それで、見にきたのだが、妙に高い。
見たところたいして味もないものなのに、最も安くて、\2500。
やっぱり、こういものは、実質ではなく、プレミアが
ついている感じである。まったく、茶人、で、ある。
しょうがないが、購入。

通りを渡って、上野方向、合羽橋のアウトレット、
とでもいったらよいのか、中古品の店がある。
いつも、前を通るとのぞく、のである。

中古、というのは、閉店してしまった店のものだったりを
扱っているようなところ。

ここでよく買うのは、キリンビール、だったり、
菊正宗だったり、メーカーの名前入りのグラスや
お調子、お猪口。

なぜだか、私、こういうメーカーが配っている
(売っている?)ものが好きなのである。

グラスにしてもお調子にしても、意外に形はよいし、
それぞれ、なかなか考えて作っている。

今日見つけたのは、そばやで出てくる、かつ丼のどんぶり。
皆さん、よくご存知の、あれ、で、ある。
(これは、中古のよう。)
1つ、150円。

ふたはないが、2つ購入。


↑これ、で、ある。



と、いうことで、つづきはまた明日。









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