断腸亭料理日記2013

断腸亭パリへいく。 その3

4月28日(日)

ひきつづき、凱旋門。




より大きな地図で 断腸亭料理日記パリへ行く(2) Arc de Triomphe を表示

地下通路を通って凱旋門の下までいってみる。

門の壁などは近くに寄っても美しい。
落書きなどもなく、やはりパリであり、この国のシンボル。
きれいにしている、のであろう。

ここから、かのシャンゼリゼ通り、Ave. Champs Elyseesが
始まっている。

円形の通りを再び地下通路を通って、シャンゼリゼの方へ
行ってみる。


♪「オー シャンゼリゼ〜」

なのだが、寒くて、とても歌が出てくる気分ではない。

ブランドショップなどもあるようだが、
特段の興味はないので、エッフェル塔へ向かう。

今度は、正真正銘のMetoro(メトロ)。
Charles de Gaulle Etoile駅から緑色の
6号線に乗って、三つ目。

東京などと同様、パリのメトロも線毎にカラーが
決まっており、わかりやすい。


先ほど乗ったRERとくらべると小型。
トンネルも小さい。
車掌さんなしの、ワンマンのようである。

銀座線、大江戸線の規格よりも小さいのか、
走っている音などはちょうど路面電車のような感じである。

乗られたことがある方はお分かりであろうが、
パリの鉄道はドアがなぜか手動式。
止まったら自分でボタンだったり、ハンドルを回して
開けなければ降りられない。

日本だと、寒い地域やローカル線でよくあるが、
大都会でこのシステムはちょっと不思議。

知らないでぼんやり立っていると、
後ろの人がボタンを押した。

パリ人の常識。
知らないと、「あ、こいつ、田舎もんだな」
と、見えていよう。

改札を出て地上へ。

出ると、Palais de Chaillot(シャイヨー宮)という
大きな建物。(これは博物館になってるよう。)

エッフェル塔はここから石段を降り、セーヌ川を渡る。

シャイヨー宮の前の広場には


こんな騎馬の銅像もあったりしてお洒落。
(この人はFerdinand Fochという人物で、
第一次大戦の頃のフランスの将軍のよう。
日本人的にはまったく知られていなかろう。
ガイドブックにもなにも書かれていない。)

シャイヨー宮の中庭へ向かうと、視界が開け、正面下に
エッフェル塔が見えた。


先ほどまで雨模様であったが、やんで日が出てきた。

美しいが、凱旋門ほどの感動は、なぜか、ない。

映像等でなん度もみているのは同じはずなのだが、
なぜであろうか。
私自身が塔に興味がないからかもしれない。

ただ東京タワーとくらべると、鉄骨の造形が、さすがに美しい。

また、こうした開けたところに建てられているのも
大きな違いである。

東京タワーは港区の増上寺の裏山の上だが、
付近にこれほどの眺望はないし、スカイツリーに至っては
建て込んだ下町の堀っ端の、実に狭小な所に建っている。

建設されたたのは1889年、明治22年。
パリ万博記念というのは私も聞いたことがある。
同じ頃の日本を考えれば、やはりこんなものは
とても作れなかったであろう。

セーヌ川岸から。


目の前の橋(Pont d`Iena)を渡って真下までくる。


いかにも観光地であるが、ごちゃごちゃした
土産物屋などがなく、整然としている。
こういうところがフランス人の美意識なのであろう。

エレベーターで上に登る列がものすごい。
登ってみれば、眺望はそれなりのものなのであろうが、
高いところは苦手でもあり、時間ももったいないので
登ることはあきらめる。

が、代わりに。
先ほどの橋の袂に、セーヌ川の遊覧船らしいものが
あった。
これに乗ってみようか。

「Croisieres=クルーズ」と書いてある。


次はNotre Dame(ノートルダム)へいってみようと
思っていた。

これに乗ればノートルダム方面へいけそう。

船着き場にあった簡易カフェで紙コップのエスプレッソを
買って、一服。

パリの喫煙事情。
ローマもそうであったが、パリも屋外での喫煙には寛容である。
カフェ、レストランなど屋内はほぼどこも完全禁煙だが、
外に出したテーブルは基本喫煙可。路上も基本許されているようで
歩きタバコ、くわえタバコをしている人も珍しくはない。
灰皿は少ないが、タバコを消す部分のついたゴミ箱が多く、
ちょっと危ないような気もするが、外で消してからゴミ箱へ
捨てるようになっている。

10分ほどで出航。

日も出ているので、舟の上の席に出てみる。


セーヌ川の景色はいかにもお洒落なものとして、
映画も含めて様々な映像で見てきた。

だが、実際にセーヌ川へきてみて気が付いたのだが、
思ったよりも川幅は広くない。

浅草あたりの隅田川とそう大差はないのではなかろうか。
(実際に調べてみると、浅草の吾妻橋が150m。
これに対して、エッフェル塔のそばのイエナ橋が155m。
なんと、ほぼ同じなのである。)

ただ違いは、強めの流れがあること。
河口部の東京と内陸のパリの違いなのであろう。

また、セーヌの方は人が住んでいるらしい船が係留されているのが
ちらほらみえること。
今の日本、隅田川で許されているのかどうかわからぬが、
こういう船はちょっとお洒落にみえる。

ただ、今、我が隅田川は川岸に降りられる水上テラスも整備され、
伝統の屋形船と水上バスが走る。

川岸にルーブルや眺望の開けた広場はないが、墨堤の桜花や花火もある。
どうしてどうして、捨てたものではない、はずである。

 


つづく。

 

 

 


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