断腸亭料理日記2013

ISHIGAKI4.GIF - 14,031BYTES断腸亭の夏休み・

沖縄石垣島その5



断腸亭の夏休み、沖縄石垣島のつづき。

ダイビング一日目、一本目の後、川平湾に戻りランチ。
雨が降り出したが、そう長く降り続けることはなく、やんだ。

午後は、石垣ダイビングの最大の売り、マンタポイント。

午前中に潜ったところは川平湾の東側であったが、
マンタポイントは西側。

やはり、ボートで15分ほど。

以前に西表にきた時には、西表島と小浜島との間のヨナラ水道が
マンタポイントで流れが速いところなのだが、食事をするマンタを見られる
というので、毎日1回1週間、岩にへばりついてマンタを待ったが
結局、一度も出会えなかった。

その後、ハワイ島、モルディブなどでマンタには出会うことができたが
やはり、そうそうどこにでも、いつでもいるものではなく、
文字通り、一期一会、運がなければ出会えないものなのではある。

ポイントにくると、5〜6のダイビングボートがもう既にポイント海域に
集まっている。

西表の以前に世話になったダイビングサービスの名前の入ったボートも
見える。あのヨナラ水道は、もうマンタポイントとしてはやはり、
多くは使われていないようではある。

このマンタポイントには一度に入れるボートの数を協会で
制限をしているようではある。

アンカーを打って、タイミングをみて、皆でエントリー。

ポイントの岩場につかまってマンタがくるのを辛抱強く、待つ。

待っている間、あたりを観察。


これはおわかりになろうか。
黄色と黒のだんだら模様の部分が口、なのだが、シャコガイという大きな二枚貝。

岩の間、口を上に向けて立っている。

どのくらい待ったろうか。
5〜6分であったか、10分はかからなかったと思う。

すぐに、出た!。


ユラッと、大きな身体がこっちへやってくる。

これがマンタ。

オニイトマキエイ。

英語では Mantaray という。

マンタは世界共通語である。

横幅2mはあろうか。
白い腹側には2〜3匹の、コバンザメを張り付けている。

1枚出たら、続けて2枚。

うぉ〜、これはすごい。

動画も撮ってみた。









いかがであろうか。

これを生で見た感動というのは、ちょっと筆舌に尽くしがたい。

水中で見ているので実際の寸法よりも大きく見えていることは
確か、なのであろうが、巨大で美しい流線型の身体、
ゆったりと優雅に羽ばたいて数体交錯して泳ぐさまは、
まるで宇宙船のような、有機的な巨大機械のような、、、。

あるいは、なにか天使か妖精のような、、、。

神々しさのようなものまで感じてしまう。

ご存知かもしれぬが、マンタというのはプランクトンやら、
アミのような小海老を主食とするので、こんなに巨大な身体をしていながら
獰猛な狩りはしない。

これも神々しいと思わせる所以(ゆえん)かもしれない。

いずれにしても、この世のものとは思えない。
マンタ以外にもダイビングで見ることができる大物にはいろいろあるが
マンタだけは存在自体が際立っているように思う。

初めて、ハワイ島で夜、マンタを見た時には
感動と感激で、我を忘れ、涙が出るほどであった。

この回には、この3枚に加え、さらに入れ替わりで2枚、通算で5枚。
この出現数には畏れ入るしかない。

このマンタの行動は、この岩場の上で回りながら、小魚に身体に付いた
寄生虫やらを取ってもらう、クリーニングであるといわれている。

ただ、これにはなんとなく、釈然としないところもあるように思われる。
確かに小魚が寄ってきているときもあるが、見ていると常にそうかといえば、
そうでもない。
他の意味もあるのではないか、とも思えてくる。

あるいは、なぜここなのか。
他にも同じような岩場はありそうである。

さらに単独ではなく、2体以上出ることが多いのだが、その理由はなにか。

マンタは普段もこうして複数で行動しているのかもよくわからぬが、
ひょっとして、ここへきて、なにかコミュニケーションでもしているのではないか、
などなど、いろんなことを考えてしまう。

石垣島というのは日本のダイビング専門誌などでは
国内のダイビングスポットとしては、人気ランキング
No.1だそうな。

他のポイントもさることながら、石垣島ダイビング人気の本体は
このマンタポイント以外にはなかろう。

今回初日と二日目、三日目と毎日、二本目はマンタポイントに潜った。
二日目は空振りであったが、三日目にはやはり、4〜5枚
マンタに出会うことができた。確率とすれば2/3。
(もっとも、これは通年ではないよう。冬場は、出ているのかもしれぬが、
波が高くダイビングボートが出せず、わからないという。)

今までの私の経験からしても2/3の確率で、それも
港から15分〜20分の近距離で、ある意味お手軽に、数枚のマンタに
出会えるダイビングポイントというのは世界的にもそう多くはないと
思われる。

マンタの生態は研究をしている人もいるのではなかろうか。
これだけ人気なのだから、保護という観点からも、また、ダイビング観光という
意味でも詳しく調べてもらいたいと思われる。
サンゴのように、いなくなってしまってからでは遅いであろう。


と、いうことで、来週ももう少し、

断腸亭の夏休み、つづく。







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