断腸亭料理日記2013

鯖 その2 味噌煮

12月1日(日)夜

さて。

引き続き、鯖。

まだ鯖はある。

なににしようか。

塩焼き、と、いうのもむろんあるが、
鯖でもう一つ、忘れてはいけないのが、
味噌煮、で、あろう。

〆鯖、塩焼きに加えて、味噌煮で、鯖の黄金トリオ
と、いってよかろう。

たくさん作ってもしょうがないので、1本。

あと2本は、内儀(かみ)さんに任せて
ザクザク骨ごと切って、竜田揚げ。

味噌煮の鯖は二枚におろす。

おろしたら半身それぞれをさらに半分にする。

気は心、皮側に飾り包丁を入れておく。

煮魚は霜降り。

薬缶に熱湯をわかす。

ざるに鯖の切り身を並べる。


沸騰したら、鯖の身にかける。

表裏。

冷水にすぐに入れ、身を崩さぬように、慎重に水洗い。

OK。

毎度、煮魚をする時には書いているが、
煮込みすぎてはいけない。

我々の子供の頃など、しょうゆで煮〆たなんという言葉が
あるくらい、味が染みるまで煮込んでいたと思われる。

特に私のうちは東京の味付けなので、砂糖もみりんも入れない
しょうゆと酒だけのショッカライ味付けて、煮込んでいた。

長く煮ると味は付くのだが、魚らしい食感やうまみが
煮汁の方に皆出てしまう。

魚のプリプリした食感というのはコラーゲン、で、ある。
それで魚の煮汁は冷えると煮凝りになるのである。

このため、煮るのは短時間。
その代わり、煮汁を思いっ切り濃くしておく。

これでちょうどよい煮魚が出来上がる。

さて。

しょうゆで煮る場合は鍋に直接しょうゆや酒を入れればよいが
味噌の場合は火にかけて味噌を溶いているうちに
魚が煮えてしまう。

そこであらかじめ、溶いた味噌を作らねばならない。

味噌は八丁味噌と西京味噌を半々。

鯖の味噌煮は、信州味噌でもむろんうまいが、
今日は、この赤と白の半々、桜味噌でやってみる。

ちょっと、上品というのか、プロっぽく
なるかもしれぬ。

ボールにお湯を入れ、八丁味噌と西京味噌を半々。
白味噌はすぐ溶けるが、赤味噌は溶けずらい。

よく溶く。

溶けたら霜降りをした鯖を並べた鍋に入れる。
ひたひたよりも少ないくらい。

点火し砂糖も入れる。
鯖の味噌煮は多少甘目の方がうまい。

そして、しょうがスライスを2〜3枚。

煮立ったら一応、味見。
OK。過不足なかろう。


煮立ったら、アルミホイルで落としぶたをする。

ここから、今日は7分。
きっちりタイマーで計る。

OK。


鯖の味噌煮には、燗酒がうまそうだ。
火鉢の鉄瓶で燗をつける。


なかなかよい加減にできた。

やはり、味噌の味がポイントである。

さて。

もう一つ、おまけ。

〆鯖の食べ方でおもしろいものを見つけた。

サワークリーム、生クリーム、マヨネーズ
レモン汁に塩胡椒、玉ねぎスライス。
これを〆鯖にかけて食べる、と、いうもの。

残った〆鯖でやってみた。


ちょっと北欧風かもしれない。

上の写真のようではなく、完全に和えてよく馴染ませるのが
ポイントのようだが、これ、意外にうまかった。






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