断腸亭料理日記2013

タコス

6月22日(土)深夜〜23日(日)朝

さて。

土曜日深夜。

毎度お馴染み、TBSの「チューボーですよ!」。
今週は、タコス
タコスというとむろん、メキシコの料理。

メキシコへは二回、ダイビングをしに行っている。

ちょっと前になるが、一回目は2005年、太平洋岸、メキシコ半島の
最南端のロス・カボス

二回目は、翌年、大西洋岸というのか、メキシコ湾側というのか、
カンクンとコスメル

特に、一回目のロス・カボスで食べたメキシコ料理はうまかった。

この時感じたのは、それまで東京で食べていたメキシコ料理とは
微妙に違っていたこと。今はだいぶイメージは変わったが、
当時はアメリカ経由で入ってきたものが多く、現地のものは
もっとうまかった。

また、翌年行った、カンクン、コスメルよりも
最初のロス・カボスのものの方がうまかった。

考えてみれば、あたり前の話だが、メキシコでも地方によって
味付け、使う素材なども違っている。

例えば、タコスにも使う、皮、トルティージャも、
大きく分けて、小麦のものとコーンのものと二種類ある。
小麦の採れるところは小麦で作られる。
ちなみにロス・カボスは小麦のトルティージャであった。
これに対して、メキシコシティーなどは内陸の高地なので、
小麦よりもコーンの方が一般的らしい。

そこで、TVではコーンであったが、私には馴染みのある
小麦のトルティージャを作ろうと考えた。

夜中からの作業、で、ある。

パン焼き器を用意。



むろん、パンを焼くわけではない。
トルティージャの生地をこねるため、で、ある。

パン焼き器というのは便利である。
粉と水をセットすれば、自動でパンが焼けるのだが、
その粉と水を混ぜてこねる、までをやらせるのである。

私は、うどんでも、餃子の皮でもこねるのは皆、これを使う。

小麦粉をこねるのは、やられたことがある方はおわかりになろうが、
けっこうな力仕事なのである。
中途半端で終わらせてしまうと、うどんの場合なら、
腰がないどころではなく、ブツブツと切れてしまったり、
折角手間をかけたものが、なんの意味もなくなるのである。

トリティージャの粉はよくわからないので、
とりあえず、うどんと同じでいってみる。
強力粉と薄力粉の半々。

水を入れてセット。

グゥイン、グゥイン音を立てながらこねてくれる。

40分後、こねあがった玉。



こねあがったら、30分ほどは休ませなければならない。

ビニール袋に入れて、冷蔵庫へ。

30分後取り出し、伸ばせばトルティージャ1枚分になるくらいの
塊に目分量で取り分ける。

まずは球体に丸め、手のひらで押して、平べったくする。
次に、くっつかぬように、うどん同様、片栗粉で打ち粉をし、
点心用の麺棒で伸ばす。




餃子の皮もそうだが、こういうものを正円に伸ばすのは難しい。
まあ、テキトウでよかろう。

あとは焼くのだが、トルティージャの皮は焼き立てでなければ
だめなので、タコスの具材の準備を並行して行なう。

牛肉が買ってあったので、これを玉ねぎと炒めよう。
それにレタス。
レタスも冷蔵庫にあったので、細く切って、水に放しておく。

牛肉と玉ねぎを炒めて、先日の辛いケバブのソース
をかければ、タコスらしい味になりそうである。
(使用期限は冷蔵庫で1か月と書いてあったが、1kgなので、
むろんまだまだある。まあ、味は大丈夫そうである。)

先に具材を準備してしまう。
玉ねぎはスライス。フライパンで牛肉と炒めて、塩胡椒。
レタスは水を切っておく。

よし。トルティージャを焼く。
テフロンのフライパン。

熱くして、伸ばした生地をのせる。

膨らんでくる。

軽く焦げ目をつけてひっくり返す。



一先ず、1枚。

具材をのせる。


メキシコでは実に多くの種類のチリソース(チレのサルサ)
があるが、タバスコもふってみる。

ビールを開けて、一口。

ケバブのソースであるが、タコスでもそれらしい味になる。
まあ、ケチャップに唐辛子が入っているの、
似たようなものにはなるのであろう。

より、ローカルな味に近付けるのであれば、
レモン、あるいはライムを絞る。
また、生のコリアンンダーを入れる、といったことをすれば、
よりそれらしくはなるであろう。

さて。

問題は、焼き方であった。

最初はそのままフライパンにのせただけなので
書いたように、膨らんでくると、フライパンに触れていない
部分ができて、そこは火の通りがムラになっていた。

確か、メキシコでは鉄板の上に生地をのせて、なにか
丸い平たいもので押さえていたように思われた。
そこで、翌朝、もう一度焼いたのだが、その時は、
ちょうどよい大きさの皿をのせて、押さえてみた。
これは、成功。
そこそこの焼き上がりになった。

さて。
今回、タコスを作ってみての感想だが、やはり、
こういうものは、同じようなものを作っても、やはり現地で食べるのが
最もうまい。

そうそう凝った料理ではない。
これがうまいのは、メキシコのちょっと乾燥をした空気に、
強い日差しの空間で、キンキンに冷えたコロナなど軽めの
メキシコビールとともに食べるから、うまい、のであろう。

梅雨のジメジメした日本の空気の中ではちょっと、興が少なかろう。



 



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