断腸亭料理日記2013

大阪・お好み焼き・千房・本店

9月25日(水)夜

一泊で大阪出張。

二日目が朝一、堺のため、なんばの東横インを取った。

遅くなって飯。

お好み焼きを食べようと思い立つ。

大阪といえば、お好み焼き、なのであろうが、
考えてみれば、大阪で、いや、東京でも
大阪風お好み焼きというものは、食べたことが
まったくなかった。

やはり食べておいた方がよかろう。

だが、むろん、まるでわからぬので、
大阪では有名なチェーン店と聞いた[千房(ちぼう)]。
ミナミにもなん軒もあるようだが、本店があるようなので
そこへいってみることにする。

調べると、千日前。

地図で見るとなんばグランド花月やら吉本興業のそば?。

ミナミはまったく土地勘がない。

ホテルに荷物を置いて、南海の難波駅まで戻ってくる。

スマホのグーグルマップを見ながら歩くのだが、
現在地表示が不適切のようで、ちっともわからない。

ぐるぐるまわって、もうどこでもよいから入って食べようかと、
あきらめかけていると、偶然にもそれらしい通(とおり)に
出てきた。(大阪のため、通りには、り、を送らない。)

アーケードに、なんば千日前通、と書いてある。
うん、この通、だ。

"千日前"というのはこのあたりの町名のようだがどんな由来が
あるのであろうか。今度調べてみようか。

11時もすぎており、人も引け始めている。

このあたり、私の地元、東京浅草であれば雷門周辺と
いうようなところになるのか。
観光客以外には入らないのか?。

まあ、観光ではないが、近いものか。

大阪王将があってその隣、[千房]本店。
ここだ。

入ると、広い店内。大きなカウンターとテーブル席。

他にお客はなく、テーブル席の方に案内される。

ちょっと高級そうな店の造り。

カウンター席の方は、大きな鉄板。
東京だとちょっと高級鉄板焼きステーキ店のような感じであろうか。

テーブル席の方にも鉄板はある。
ここへきて、作ってくれるのであろうか。

東京でも久しくお好み焼き店というのには、
入っていないが、東京のお好み焼は、お客が勝手に作る。

こちらは作ってくれる?。

どうでもよいが、いつからこうなったのであろうか。
そういえば、広島でも作ってくれる。
地域的には作ってくれるのはどのくらいの範囲なのであろうか。
名古屋は、どうであったか。
名古屋に数年住んでいたが、お好み焼きは食べたことが
なかったが。

ともあれ。

座って、ビール。

「お好み焼きが焼けるまで、こちらをどうぞ」
と、メニューに書いてある。

ん?

どてやき。

大阪の串かつやなどでは定番である。
牛すじの煮込み。

これをもらおうか。

お好み焼きは、メニューに大きく書かれている、
「黄金の豚玉」というのにしてみる。

生がきた。


小皿に箸と、小さなコテ。

鉄板には大きなコテ。

お客は少ないが、パラパラと入ってくる。

呑みながら待っていると、どてやき。

鉄板の上に浮かせるように網が置かれ、
その上に石の器に入れられて出てきた。


へ〜、こういうものか。

大阪の人には当たり前のことなのであろうが、
なにか新鮮。

どてやきをつまみながら、カウンターの方を見ていると
お兄さんがお好み焼きを作っている。

なるほど。
あそこで作ったのを持ってくるのか。

で、きた。

お姐さんが運んできて、鉄板に置く。

「マヨネーズかけてよろしいですか?」
「はい」

こたえると、慣れた手つきで遠くからマヨネーズを
容器からお好み焼きに線状に飛ばして、模様を描く。

最後にコテの角でこれも器用な手付きで

線をなん本か描いて、完成。


もともとお好み焼き表面にべっとりと塗られていた
ソースと線状に描かれたマヨネーズできれいな模様になる。

へ〜、こうするんだ。

なに事も見てみなければわからないもんである。
ラテアートというのがあるが、あんな感じか。

大きなコテで四つに切って、小皿に取り、箸で食べる。


味の方は、まあ、こんなものか。

大阪のお好み焼、初体験。

ハイボールをさらに一杯もらって、勘定は、3,000円ちょい。
これも、まあ、こんなものか。

店を出て、駅の方に向かう。

次の左へ折れる通の先に[なんばグランド花月]が見えた。

今度ゆっくりきて、吉本新喜劇も観てみるか。








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