断腸亭料理日記2013

四川風もつ鍋 その2

9月28日(土)〜29日(日)

中国の『火鍋』と日本の鍋と近いもののように見えるが、
印象がまったく違うのはなぜか、で、あった。

いや、その前に鍋料理というのは、なんであろうか。
考えれば不思議な料理ではなかろうか。

欧米には鍋から直接食べる料理、と、いうのは、チーズフォンデューなどは
特殊な例で、ポトフなども鍋をつつくのではなく、取り分けて食べるものであるし、
基本はない、のではなかろうか。

インドにもなさそうだが、タイには魚介類の鍋『タイスキ』というのがある。
それから、今回の中国の『火鍋』の系列。
韓国にも、わたりがにの鍋だの、じゃがいもの鍋など
種類も多いようである。さすがに隣の国。

こうしてみると、東南アジア、東アジアに特徴的な料理スタイルかもしれぬ。

皆で同じ鍋をつつく、という料理。
これはやはり家族単位、仲間単位などで、カジュアルに食べるもの
ということであろう。
しかし、なぜ東南アジア、東アジアだけなのか。

そしてさらに、日本の鍋料理というのは、すき焼きなどの
焼く、あるいは炒め煮の鍋料理も含めると、驚くほどのバリエーションがある。
韓国にも多くありそうだが、やはり、これは世界でも
めずらしいことではなかろうか。

これも不思議である。

考えているうちに疑問の方が増えてしまった。
これはまた、次の機会に調べてみよう。

さて、最初の疑問、中国の『火鍋』と日本の鍋料理との違いであった。

これは食べてみるとわかることだが、
スープの味が濃いということである。

日本の鍋でもおでんや、濃い味噌味で煮る牡蠣の土手鍋のようなものもあるが、
どちらかといえば、水炊きや湯豆腐のように、湯がく程度で、ぽん酢などで食べる、
というのが、今は主流ではなかろうか。

このあたりに本質的な違いがあるのかないのか。
これも私の宿題とさせていただこう。

さて、本題。

まずは、鍋のスープを作る。

スープは、私が作る麻婆豆腐に近い感じで進める。

にんにくは2〜3片をつぶし、
しょうがはスライス。

中華鍋を熱し油をまわし、豆板醤、にんにく、しょうがを入れ、炒める。

香りが出て、よく混ざったら、ここに昨日取った鶏がらスープ。

鍋は大きめの土鍋を考えているのでちょっと多め。

紹興酒、しょうゆ、八丁味噌、ラー油、沙茶醤(サーチャージャン)、
乾燥鷹の爪(輪切り)。

八丁味噌は豆鼓の代わりだが、味噌汁のようにお玉で溶きながら入れる。

沸騰させて、味見。

辛みを増やそう、ラー油を追加。

いいかな。

スープができたら具などの準備。

生のモツは洗って、皿に出すだけ。
キャベツは大き目に切り、シメジは石づきを切ってほぐす。

薬味に長ねぎみじん切りと、四川の山椒、花椒を小さなすり鉢で
潰しておく。

野菜。


生のモツはこんな感じ。


大きめの土鍋に、スープを張って、用意。


いかにも辛そう。

これが、花椒(ホワシャオ)。


薬味にねぎのみじん切りも用意。

カセットコンロを用意し、始める。


ビールを開けて食べる。

モツなので火はよく通した方がよかろう。

煮えたら、小皿に取って花椒とねぎをふりかけて食べる。

とにかく、辛くてうまい。

スープがまたうまいので、これも飲む。

食べて入れ、煮込んで、また食べる。

汗をガンガンかく。

ビールを呑む。

また、食べる。

スープを呑む。

汗が出る。

うまい、うまい。



アレルギーは治らないが、四川風もつ鍋、

元気がわいてくることは、間違いない。









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