断腸亭料理日記2014

真夏の鮎飯

8月4日(月)夜

さて。

鮎飯。

鮎飯といえば、池波レシピ。

エッセイだけでなく、鬼平などいろいろな
作品に登場する。おそらく、先生ご自身が大好きで
あったのであろう。

そこで、私も作ってみたのだが、

苦い。

鮎飯の苦味問題勃発。

最初は魚やで簡単に手に入る、養殖もので
作っていたので、そのせいかと思っていたのだが、
結局、そうではなく、鮎飯にする場合は、はらわたは
抜かねばならなかった、ということが後から判明。

まあ、間抜けなことではあった。

今日、栃木に住む鮎釣り好きの同僚が、友釣りで釣った
天然ものをくれたので、せっかくなのですぐに食べねば、
で、ある。

鮎をもらって栃木の工場からの帰り、14時頃、
炎天下、オフィスまで待ちかえるよりは一度家に寄って
冷蔵庫に入れようと思い立った。

幸い、新御徒町経由で市谷のオフィスへ戻るのであるから
ちょいと、途中下車すればよい。

ついでに米も研いで浸水しておかねば
帰ってきてから、すぐに炊けない。
特に、炊き込みご飯は酒を入れるので
浸水は3時間以上必要である。

家に寄り、もらった鮎を冷蔵庫に入れ、
鮎飯用に米を研ぎ、酒、薄口しょうゆで
水加減をし、そうだ、今日は昆布を入れておく
ことを思い立って、昆布の切れっ端を入れて
冷蔵庫へ突っ込み、仕事に戻った。

7時すぎ、仕事を引けて、帰宅。

さてさて、段取りよく、鮎飯を作らねば。

いやまて、鮎飯だけでは酒が呑めぬ。
なにか肴もほしいな。

谷中でもあれば、御の字か。

ハナマサに寄り、谷中を調達。

また、売り場で、古くなった大根が
1本70円で売っている。

これでおろしにでもすれば、もう一品
ちょうどよい、肴になる。

どうせなら、おろしも、池波レシピ、
梅肉とかつぶしを入れた、浦里にしよう。

OK。

買って、帰宅。

冷蔵庫に入れた、鮎の包みを開けてみる。


こんな感じ。

大小取り混ぜて、10匹ほどある。

大きいのだけ選(よ)ってみると


4匹。

鮎飯優先で、こいつらを使おうか。

腹を裂き、問題のはらわたを抜いて
きれいに洗っておく。


塩はなしで白焼き。ガスのグリルで焼く。


お釜の方はこんな感じ。

昆布を取り出し、


白焼きにした鮎を並べ、スイッチON。

残った鮎は、なんとか塩焼きにできそうな
サイズが2匹。
まだ、その下の大きさのものが4匹。
これは、から揚げか。

残してもしょうがない。
塩焼きと、から揚げも一気にやってしまおう。

塩焼きは鰭(ひれ)に飾り塩をし、
ガスのグリルで焼く。

から揚げはフライパンに少量の油を張って
なにもつけずに、文字通りから揚げ。塩をふっただけ。

この作業を一気にする。

から揚げ。


谷中は洗って味噌を添えて、皿にのせるだけ。

塩焼きと、谷中。


まずは、これでビールをあけて
呑み始める。

なんだ、これだけできるのであれば、
他の肴を考えることもなかったか。

と、呑んでいる内に、鮎飯も炊きあがる。


鮎を取り出し、身をほぐし、身だけを
混ぜ込む。

そうだ、ここまでやったんだから、
浦里も作ろうか。

鮎飯のおかずにはちょうどよい。

大根の皮をむき、ザクザクとおろす。

梅肉、かつぶし、しょうゆをかけまわせば
浦里。

鮎飯はもみ海苔を忘れずに。


浦里。


いやぁ〜、妙に充実。

なんであろうか。

たいしたことはしていないが、
このくそ暑い真夏に、こんなに一気に料理を
しなくてもよかったようにも思うのだが、、。

まあ、たまにはよかろう。

うまかった。



さてさて。

そんなことで、切もよい。

これをもちまして、断腸亭も夏休みをいただきます。

運がよければ、休み明けに、また。

皆様も、ハヴァ〜、ナイス、サマー、バケーション!。





 


断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5 |

2004 リスト6 |2004 リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10 |

2004 リスト11 | 2004 リスト12 |2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005 リスト15

2005 リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20 |

2005 リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006 6月

2006 7月 | 2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006 12月

2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月 |

2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月

2008 3月 | 2008 4月 | 2008 5月 | 2008 6月 | 2008 7月 | 2008 8月 | 2008 9月

2008 10月 | 2008 11月 | 2008 12月 | 2009 1月 | 2009 2月 | 2009 3月 | 2009 4月 |

2009 5月 | 2009 6月 | 2009 7月 | 2009 8月 | 2009 9月 | 2009 10月 | 2009 11月 | 2009 12月 |

2010 1月 | 2010 2月 | 2010 3月 | 2010 4月 | 2010 5月 | 2010 6月 | 2010 7月 |

2010 8月 | 2010 9月 | 2010 10月 | 2010 11月 | 2011 12月 | 2011 1月 | 2011 2月 |

2011 3月 | 2011 4月 | 2011 5月 | 2011 6月 | 2011 7月 | 2011 8月 | 2011 9月 |

2011 10月 | 2011 11月 | 2011 12月 | 2012 1月 | 2012 2月 | 2012 3月 | 2012 4月 |

2012 5月 | 2012 6月 | 2012 7月 | 2012 8月 | 2012 9月 | 2012 10月 | 2012 11月 |

2012 12月 | 2013 1月 | 2013 2月 | 2013 3月 | 2013 4月 | 2013 5月 | 2013 6月 |

2013 7月 | 2013 8月 | 2013 9月 | 2013 10月 | 2013 11月 | 2013 12月 | 2014 1月

2014 2月 | 2014 3月| 2014 4月| 2014 5月| 2014 6月| 2014 7月 | 2014 8月 | 2013 9月 |

2014 10月 |






BACK | NEXT |

(C)DANCHOUTEI 2014