断腸亭料理日記2016

隅田川花火大会2016

7月30日(土)夜

さて、土曜日。

東京地方も梅雨も明けて、
隅田川の花火大会、である。

昼間、銀座線に乗っていると、
なんだか例年にも増して、今年は
若い人の浴衣姿が多いようである。

女の子だけでなく、男も増えている。

着崩れているのをよくみるのは毎度のこと。
浴衣でも、カッコよく着崩すということも
できるのであるが、そうではない。
問題は帯の〆方であると思うが、まあ、男は
ほとんど着ないのであろうから、帯なぞも
満足に結べなかろう。興味があるのであれば
着なれてもらうしかない。

私なんぞも、落語を習い始めた当初は
夏は浴衣、冬は丹前を毎晩仕事から帰ってくると
365日、稽古のためにきたものである。

まあ、たとえ浴衣でも、和服を若い人が着るというのは
よいことである。大歓迎である。

しかし、今年驚いたのが彼ら、彼女らの履物。
なんであろうか、あれは。

まず、男の場合は、旅館の便所によくある木製の
突っかけのようなもの。
おわかりになろうか。鼻緒のついて歯のない
木製のサンダルといった感じのもの。

ノーマルな下駄でよいのに。
値段の問題であろうか。
歯のある下駄は歩きずらいのであろうか。
販売側の陰謀であろうか、、。

女の子で、驚いたのだが、髪もかわいくし、
浴衣の柄もよいのに足元は、ビーサン。
ビーチサンダル、ゴム草履。
せっかく上がかわいいのに、、、。
ビーサンでは可愛くも、色っぽくもない
第一、上の決まり方と、合わなかろう。

本来、和服には四季によって、着ていく場所、
男女その他で細かいルールがある。

例えば、男は、成人男性であれば、
外出時には、四季を通して羽織は着なくては
ならない。
羽織を着ないのは、普段着である。

しかし、百歩譲って、ファッションとして、
カッコよかったり、渋かったり、可愛かったり、
美しかったりするのであれば、ルールはルールとして
それはそれでOKであるとも私は思っている。

しかし、便所の突っかけやビーサンは
どちらでもないと思うのである。
ファッション誌などが薦めているのであろうか、、。

ともあれ。

花火、で、あった。

元浅草の拙亭からは窓からは花火は観えぬのだが、
前の通りに降りれば、ビルに半分ほど隠れてしまうが、
それでも、かなりちゃんと第二会場の花火が観ることができる。

うちでは毎年、花火の日の好例で、天ぷらやの蔵前[いせや]の
天ぷらのサンドイッチ、天サンドを予約して買ってくる。

7時から、第一会場の中継が始まるとまずはTVで観る。
第二会場は、7時半から。

ビールを開けて、天サンド、枝豆、鶏カラ。

天サンド。


開けると、こんな感じ。

真ん中が、いかなどが入ったかき揚げ。
上下が海老天。

7時半になったら、浴衣に着替えて、
下駄を突っかけて、降りる。

浴衣の柄は、大きめの“かまわぬ”。
帯は紺献上。結び方は貝ノ口。
下駄は、桐の駒下駄。鼻緒は黒。
帯に、扇子を差し、懐に手拭い。

近所の人も、老若男女、多く、通りに出て、
立ったり、新聞紙を敷いて座ったり。

第二会場のほぼ真西で1kmほど。
そこそこ観えるし、音も聞こえる、
のである。

一時間。

フィナーレ。



拍手。


古くは、隅田川の川開き。

場所も両国橋。

戦後、隅田川の汚れなどで一時途絶え、
浅草の商店会などが、浅草に場所を移して、
復活をさせ、今年で39回目。

これがなければ、台東区、墨田区など
下町の夏は始まらないといってもやはり、
過言ではなかろう。

今年も暑い夏が、始まった。

私は、早々とダウンをしてしまったが、
皆様も暑中ご自愛下されたい。





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