断腸亭料理日記2016

ビーフカツ

5月21日(土)第一食

土曜日。

今日は朝から近所の病院へ。

一週間ほど前から腰がかなり痛く、歩いて5分ほどのところにある
整形外科に下駄を履いて行ってみたのである。
(この元浅草界隈、病院、それもクリニックだが専門医が
意外に多く、便利である。)

診てもらうと骨などには異常はなく、筋肉痛とのこと。
低周波治療と湿布、飲み薬をもらった。

一日立っていることがあったのがきっかけだが、
過激な運動もしていないのに筋肉痛とは、、。
年も年だし、運動不足ということか。
しかしまあ、とりあえず、ヘルニアなどでは
なかったのでよかった。

病院で待っている間、なにを食べようか、考えた。

天気もいいし、とんかつでも揚げようか。

カランコロン、下駄を鳴らして歩きながら、、
いや、待て。
毎度とんかつも芸がない。
今日は、牛肉を揚げてみるか。

ビーフかつ。

ハナマサに寄って、いつものアンガス牛の
ステーキ用ロース肉、小さめのものを一枚購入。

それから、千切り用にキャベツ一個。

帰宅。

まずはキャベツ。


 

上から一枚ずつはがし、切りやすい形に折りたたみ、切る。

 

1mm以下、
できるだけ細くを目指す。
願わくば、透けるくらいの厚み。

これは集中力である。
切れる包丁であればそう難しいことはない。
キャベツを押さえている左手を限りなく少しずつ左へ
動かしていく。
この限りなく少しずつ動かすのに集中力が必要なのである。
あきらめてしまうと、すぐに厚くなってしまう。

今日はとりあえず一皿分あればよい。

水に漬けておく。

肉は、218g、477円。
まあ、安かろう。

ビーフカツというと、人形町の[キラク]

そこから分かれた[そよいち]が真っ先に思い浮かぶ。

どちらも、薄い。

叩いているのであろう。

叩く目的はなんであろうか。
なんとなく、叩くもの、とうことになっているのだが、
突き詰めて考えていないように思う。

基本は柔らかくする、であろうか。
ともあれ、包丁の背で両面軽く叩いてみる。


叩けば叩くほど、薄くなって広がる。
このくらいでよいのか、こんなもので柔らかくなっているのか、
なんとなく疑問が残る。
残りながら、片面塩胡椒。

ここから衣の準備。

肉の両面に小麦粉をまぶす。
最近はいつもそうだが、フライものでも天ぷら粉。

平たい容器パン粉を広げる。

さて、問題は玉子である。
一枚だけなので、容器に入れてしまうと
無駄が多そうである。

小麦粉をまぶした肉にスプーンで直接両面塗ってはどうか。
よし、一先ずお椀に入れてほぐしておく。


 

塗る。


両面。

ん!そうだ。

容器にパン粉を広げたが、
ここにこのまままぶせばよいではないか。

意外に、うまくいくもんである。

両面。


キャベツだけでなく、つけ合わせに、マカロニサラダも
用意しよう。

ハムと野菜室にあったセロリも葉っぱごと和えておく。

揚げる。

油はラードではなく、サラダ油にしてみた。
揚げ鍋も、大きいのでフライパン。

低温でゆっくりであろうか。

低温からゆっくり高温に上げていく。

狐色まで。

 


油を切って、包丁で切る。
広がっているので一度半分に切って短冊に切る。

ん!。
やっぱり、時間をかけて揚げたので、中まで完全に熱が入ってしまった。

盛り付け。


ビールを開けて、食べる。

牛なので、中はレアでよかった。
と、いうことは、高温で短時間、で、あったか。

だがまあ、けっこううまい。
別段堅いこともなく、アンガスビーフ自体がうまい
というものあり、火が完全に通っても、なんら問題はない。

牛はレアの方がうまい、ということに決まったものでもなかろう。
十分である。


 


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