断腸亭料理日記2016

ラーメン・湯島天神下・大喜

さて。

書いておきたいもの、二つめ。

湯島天神下のラーメンや[大喜]。

一時は大ブレイクし、今は列になることは稀ではあろうが
それでも有名店といってよろしかろう。

開店は1999年で、もう15年以上になるよう。

行列のできる人気店になれば、その後、チェーン化する、
あるいは、逆にいつしか消えてなくなる。

様々ではあるが、同じ場所で、大幅に変わらずに、
続けているというのは、浮き沈み激しい東京のラーメンやの世界で
ある意味、独自の道、いや、もしかするとこれが
王道、を歩んでいるといえる店、かもしれぬ。

私は、ラーメンやとして、料理人として尊敬もし、信用をしている
数少ない店である。

さて。

8月の土日、暇があると、出かけていた不忍池。
(目的は、ご存知の探索活動であるが。)
そのついでに、土曜、二週続けて昼下がりに入っている。

不忍池と湯島天神下というのは、あまりピンとこない
方もあるかもしれぬが、隣、というのか、接している
位置関係にある。

店前の券売機で食券を買って入る。

ビールとラーメン。


ジョッキのビール。
お通しは、ここはいつもこれだが、マカロニサラダ。

一日目、珍しいのでもらってみたのが、
これ。


白髪ねぎに、
泡だった白っぽいものが全面を覆っている。

これがなんだかお分かりになる方は、おそらく
あるまい。

名前は納豆中華。

泡立っているのは、おそらく玉子を入れて泡立てた、納豆。

下は、しょうゆ味のスープ。


食べてみると、これが、かなりうまい。

流石に、余人ではない[大喜]のご主人。
もちろん、信用をしていたからこのラーメンを頼んだのでは
あるが。

納豆はひき割りのようである。
しょうゆ味のスープに合っている、という以上に
スープの味付けの一部になっている。

日本蕎麦では、納豆そばというのは、まあ、ある。
日本橋の[利休庵]のものが絶妙にうまい。
だがこれはぶっかけ。

京都で随分以前にここと同じように泡立った
納豆蕎麦を食べたことがあった。
先斗町の[有喜屋]というところ。

これがかなり近いかもしれない。

さて、もう一つ。

これは翌週。


特製醤油らーめん。

わんたん、味玉、チャーシューの全部載せ的なもの。

麺はかなりの細麺。
貼り紙がされていたが、最近配合なのか、なにか
変えられたよう。

くるたびに、ここはなにか変っている。

変らず同じ味を作り続けるというのも、とても大切なこと
ではあるが、くるたびに、なにか違っているというのも
くる甲斐がある、というものである。
このあたりも、ここのご主人を信用する所以でもある。

すっきりしているが、奥の深いスープ。

ワンタンも完成度が高い。

そう。

このご主人の作るラーメンは、どれも完成度が高いのである。
緻密ですきがない、と、いってもよいだろう。

味を設計し、一杯のラーメンの仕立てる、
ある種、天才なのではないかとまで、思っている。


さて、もう一つ、おまけ。

日曜は[大喜]が休みというのもあり、餃子とビール。

炎天下、不忍池の周りを走り回ったので、こんな気分であった。

ご存知[王将]。


ABAB前の三橋(みはし)の交差点、
不忍池側にある。

餃子フリークの方は、え?[王将]?!と思われるかもしれぬが
私は、十分にうまいと思うのである。

[王将]は店によっては、チェーンではあるが列になっている
こともある。これは安いだけではない。
やはり、うまい、のである。

それ以上でも以下でもない[王将]餃子。
私は好きである。




天神下大喜
文京区湯島3-47-2
03-3834-0348






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