断腸亭料理日記2017

ポークソテー

7月1日(土)深夜

昼間、ハナマサで鶏肉を買った時に、
見切り品で安かったので、豚ロースの厚切りも買っておいた。

これも食べねば。

夕方、寝てしまったので、深夜。

豚ロース。
とんかつ、あるいは生姜焼き(ポークジンジャー)
などにもするが、一番シンプルなのは、ポークソテー
であろう。

ただ、ポークソテーといっても要は
豚ロースをソテーしたものなので、
味付けは実に様々であろう。

塩胡椒でシンプル、もあろうし、浅草寿のとんかつや[すぎ田]
は絶品であるが、しょうゆ、ウイスキー(?)、バターで
シンプルではあるが濃厚なものに仕上がっている。

あるいは、トマトソースなどもあろうし、ソース、味付け次第で
なんでもありであろう。それこそ生姜焼き=ポークジンジャーも、
ポークソテーの範疇に入るものかもしれない。

では、最もうまいポークソテーとは?
究極の?。

いやまあ、そこまでいわなくとも、
ただ焼くにしてもどう焼けばうまいのか。
どういう味付けが、うまいのか。
プロはどんな風に考えているのか、
しているのか、をちょっと調べてみた。

私の場合、ネットで調べるにしても、基本
数多ある素人さんのものは対象にしない。
私が素人だからである。
料理人、せめて、料理研究家のもの。
(基本が知りたいという意図が強いかもしれぬ。)

調べると、意外に多くない。
まあ、簡単なメニューだからであろう。

少しあるのは、プロが書いている一般人向けの簡単レシピ的なもの。

そして、フレンチの星付きシェフが書いている基本のポークソテー
なんというのが一つ見つかった。
ただ、これは塩胡椒のみなので、今はちょっと置いておく。

マヨネーズ、あるいは粒マスタード味、なんというのが、
思い浮かんでいたのである。
こんな味付けのものはないだろうか。
プロのもので一つあった。

これはプロが素人向けに書いたもの。
よく読むと、ポークジンジャーの生姜を
粒マスタードにかえたもの。

どんなものか、試してみようか。

付け合せにクレソンが出ているので
ちょいとハナマサまでいって調達。

今回プロのレシピを見ていると、新たな発見があった。

とんかつでもそうだが、ロースの場合、筋切りをする。
これは、反るから。まあ、基本のセオリーであろう。

これをしない、というのである。
なぜかというと、切ったところから、うま味が
出てしまうという。
反るのは、しょうがない。
切っても、完全に反らないということはなく、
反ってもよし、ということのよう。

プロでもいろんな考え方があって、時代によっても
変わっていくのであろう。

今回は二枚、切ったものと切っていないものを用意し
比べてみようか。

粒マスタードのポークソテー、ソースは、酒、しょうゆ、
みりん、各同量。粒マスタードは半量。(つまり1:1:1:0.5。)
これも用意。

軽く塩胡椒。
両面に小麦粉。
完全にポークジンジャーのレシピと同じである。

そうそう。ステーキなどでもよくいわれるが、
焼く前に常温に戻しておくというものもある。
これはやってみてはいるが、はっきりいえば、違いが
わからない。大幅に違うとは思えないのだが。
で、これは不採用。

サラダオイルを敷いて、焼く。

これ、片方は筋を切ったもの、もう一方はなにもしていないもの。
厚みにもよると思う。薄い方がわかりやすいかもしれぬが、
まあ、ほぼ違いが判らない。
こんなものか?!。
やはり、筋切りは、大した問題ではないということか。

焼けたらたれを投入。

軽く煮詰めて、出来上がり。

たれを周りに散らしてみた。
(レシピ通り)
飛び散ったのではなく、わざと、で、ある。
念のため。
ちょいと、小洒落た感じ?。

味は?
うーん。
まあ、もちろん、まずくはないが、これであれば、
生姜でよろしい。粒マスタードの存在感が低いのである。
もっと大量に入れるとどうなのか?。
わからぬが、このままでは生姜の方が、うまい。

やっぱり、定番料理をちょっとひねったくらいでは、
どうにもならない。ビクともしない。

さて、今度は翌、日曜日。
シンプルな塩胡椒の基本バージョン。

最初は胡椒はなし。
香りを出すため、後とのこと。

筋切りもなし。
塩は手ですり込む。

油多めで、フライパンをあまりゆらさない。
油をかけながら、アロゼ?。
時折、つまんで、下面にも油を流す。
(よくフレンチをレシピでは出てくるものであろう。
ゆらさない、という意図はなんであろうか。)

両面焼いて、一度油を捨て、オリーブオイル。
ここで、胡椒。粗挽き黒胡椒を投入し、終了。

出来たのだが、、、。

オリーブオイルというのはちょっと新しい。
豚のくさみ消しのような役割もはたしていそう。

いわれた通りにできていないのかもしれぬが、
決定的に違うのかといわれれば、やはりそうでもない。

ポークソテー、奥が深いのか、こんなものか、、。






 

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