断腸亭料理日記2018

稲荷町・支那そば・大和・

すだちそば

6月23日(日)昼

日曜日。

自転車で出る。

午前中は雨であったが、昼すぎ、
あがったのを待って用足しに出かけた。

蔵前で用を片付け、浅草にまわり薬や、
田原町の郵便局。

ちょいと小腹がすいたので、そばでも、
と、思ったが、日曜の浅草ではあまり落ち着ける
ところは少なかろう。

ラーメンにするかな。

日曜もやっているのは、、、?
稲荷町の[大和]にするか。

ここは昨年、鳴り物入り(?)で開店している。
なんでも、どこやらの有名店の系統で
わんたん麺を看板にしている。

元浅草に住む私には最も近い有名店になろうか。

わんたん麺がうまいのはもちろんだが、
丁寧な仕事が気に入っている。

17年4月

17年9月

18年3月

日曜もやっているのがありがたい。
これ以外にもちょこちょこと覗いている。

つけ麺にでもと、思ってきたのだが、
券売機に「すだちそば」なるものがあるのに気が付いた。

季節の冷たい麺のようである。
ちょっとおもしろそう。

食べてみようか。
それから、ビール。
生。

このところは列などもなく、すぐに入れるが、
中はそこそこにぎわっている。

カウンターへどうぞ、とのことで、一番奥へ。

ジョッキのビールがくる。
お通しのようなものはなし。
(まあ、ラーメンやでは普通なかろう。)

そして、きた。
すだちそば。

出されるときに、時間がたつと苦みが出てくるので
すだちを出して食べて下さいとのこと。
細かいことをいうものである。

それにしてもまた、きれいに盛り付けるものである。
すだちの薄切りを丸くのせている。
上に盛り付けられているのは、大根おろし。
こんもりと。

微かに麺の香りがするが、これ、蕎麦の香りではなかろうか。

ん!。

冷麺?!。

朝鮮の冷麺は蕎麦粉が入っていた?。

箸をつける。

見た通り、麺は細めでやはり朝鮮冷麺のように
かなりの腰がある。

しこしこ。

気のせいか麺に透明感もあるように見えてくる。

スープは脂系はなく、完全に澄んでいる。
このスープ、なんの出汁であろう。

この店は魚系と動物系の合わせだったと思うが、
このスープは、なに、と特定できるような
とがったものはないように思う。
バランスが取れているというのか。

いずれにしても、すだちの香りもよく、
きりっと冷えて、すっきりうまい。

そうそう。

蒸し暑い昼下がり、今、食べたかったのは、
こういう麺であった。

なぜか、僥倖のようにぴったり合ってしまった。

朝鮮冷麺のスープは、牛骨の出汁、と聞く。
そこに、梨のしぼり汁が入ったり、水キムチの
つゆなども入るのか。
よくわからぬが。

そこを目指しているのかどうか。

それはわからぬが、すだちはある程度で
引き上げてくれ、というような細かいことを
いうのはそれだけ細かい味の設計をしている
といってよいのではなかろうか。

麺は全部すすって、スープも飲み干した。

うまかった、うまかった。

ご馳走様でした。

やはり、この主人、只者ではない、か。







大和
03-6543-9876
台東区東上野6-1-7 MSKビル1F





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