断腸亭料理日記2018

富山駅前・廻転とやま寿司

10月25日(木)昼

ちょっと、久しぶりか、
富山出張。

昼前、駅を降りると、よい天気。

少しこちらも寒くなってきたようだが、
日中、日が出ていると、ちょうどよい。

昼イチなので、いつもの駅前の
回転寿司で、昼飯。

[廻転とやま寿司]。

やっぱり、地方では回転寿司。

安くて、地の魚も取り交ぜて、うまい。

特に富山ではそうである。

富山では便利なのでいつもここ。

12時少し前、店に入る。
満席ではないが、そこそこの客の入り。

ここでは、ランチの一人前頼むことが多い。

他のお客もそうなのか、回転寿司ではあるが
ほぼ回っていない。

ランチセットは1,200円からあって、
せっかくなので、今日は大トロも入った特上、 2,680円也にしよう。

混んでいるのか、少し待って、きた。

大きなお椀のとろろ昆布の汁付き。

さすがに特上、ゴージャスである。

上からいってみよう。

左から、大トロ、鯛、鯵。

富山というのは、鮪(まぐろ)も揚がるので
よく食べられている、

それだけではなく、富山湾といえば、
冬場の鰤(ぶり)が看板。
寒鰤はご存知の通り、上等の脂。

さらに富山だけでなく、隣の金沢などもそうだが
この地域ではかじきが刺身でよく食べられている。
これも脂がのったもの。

たっぷり脂ののったものが好まれる
という土地柄があるかもしれぬ。

鯛も鯵も上々。

二段目。

左から、のどぐろ炙り、甘海老、ハタ(であったか)、
一番右は、貝だが、バイ貝。

のどぐろ。
脂ののった、ご存知の高級魚。

やはり、炙った方が、種としてはうまい。

ただ、ちょっと煤(すす)くさい。
バーナーで炙っていると思われる。

今、回転寿司に限らず、炙った種をにぎるものが
増えている。
秋刀魚などもそうだが、脂の多いもの一部は
炙った方が種としてはうまい。
ただ、私はちょっとクエスチョンマークを付けている。
秋刀魚にしても、のどぐろにしても刺身よりも
塩焼きの方がうまい。
しかし、酢飯と一緒ににぎってうまいのか、
という問題である。
炙った魚のにぎりでうまいもの、というのに
あまり出会った記憶がない。
酢飯とにぎってよりうまくなるのが、にぎり鮨。
炙ったものは炙ったものだけで食べた方がうまい
と思うのである。
つまり、炙った魚のにぎりは、まだその域に
達していないのではないかと思うのである。

そして、今回の炙りは、煤くさい。
これもよくある。
和食の料理人に聞くと、和食で魚を炙る場合は
煤や煤の匂いがつかぬように、気を付けるのは
常識で、炙った後に洗うこともあるよう。
炭火などでは煤は出にくいような気がするが、
バーナーの場合、煤がどうしても付きやすい
のではなかろうか。

と、いうことで、炙りのにぎりは、
まだまだ改良の余地があろう。

甘海老とハタとは上々。
バイ貝というのは、コリコリの食感と貝らしい風味。
あまり私は食べないが富山では定番のもののよう。

下段。

軍艦三種。

いくら、白海老、紅ずわいがにの味噌のせ。

白海老の軍艦は白い板状のおぼろ昆布で
巻いてある。
昆布の国、越中富山らしい。

紅ずわいがにの味噌のせ。

かには漁期が決まっているが、これは富山湾では9月から解禁で
今が旬ということのよう。

実のところ、私自身はかにみそというのは
生ぐさいものがあるので、さほど得意では
ないのだが、これはそんなこともなく、うまい。

全体を通し、いろいろ書いたが、
やっぱり、うまくて、安い。
東京で同じ種を食べれば、倍は取られよう。

ご馳走様でした。







富山市桜町1丁目1-4-9
076-431-5448


 
 
 

断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5
|
2004 リスト6 |2004 リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10 |

2004 リスト11 | 2004 リスト12 |2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005 リスト15

2005 リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20 |

2005 リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006 6月

2006 7月 | 2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006 12月

2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月 |

2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月

2008 3月 | 2008 4月 | 2008 5月 | 2008 6月 | 2008 7月 | 2008 8月 | 2008 9月

2008 10月 | 2008 11月 | 2008 12月 | 2009 1月 | 2009 2月 | 2009 3月 | 2009 4月 |

2009 5月 | 2009 6月 | 2009 7月 | 2009 8月 | 2009 9月 | 2009 10月 | 2009 11月 | 2009 12月 |

2010 1月 | 2010 2月 | 2010 3月 | 2010 4月 | 2010 5月 | 2010 6月 | 2010 7月 |

2010 8月 | 2010 9月 | 2010 10月 | 2010 11月 | 2011 12月 | 2011 1月 | 2011 2月 |

2011 3月 | 2011 4月 | 2011 5月 | 2011 6月 | 2011 7月 | 2011 8月 | 2011 9月 |

2011 10月 | 2011 11月 | 2011 12月 | 2012 1月 | 2012 2月 | 2012 3月 | 2012 4月 |

2012 5月 | 2012 6月 | 2012 7月 | 2012 8月 | 2012 9月 | 2012 10月 | 2012 11月 |

2012 12月 | 2013 1月 | 2013 2月 | 2013 3月 | 2013 4月 | 2013 5月 | 2013 6月 |

2013 7月 | 2013 8月 | 2013 9月 | 2013 10月 | 2013 11月 | 2013 12月 | 2014 1月

2014 2月 | 2014 3月| 2014 4月| 2014 5月| 2014 6月| 2014 7月 | 2014 8月 | 2014 9月 |

2014 10月 | 2014 11月 | 2014 12月 | 2015 1月 |2015 2月 | 2015 3月 | 2015 4月 |

2015 5月 | 2015 6月 | 2015 7月 | 2015 8月 | 2015 9月 | 2015 10月 | 2015 11月 |

2015 12月 | 2016 1月 | 2016 2月 | 2016 3月 | 2016 4月 | 2016 5月 | 2016 6月 |

2016 7月 | 2016 8月 | 2016 9月 | 2016 10月 | 2016 11月 | 2016 12月 | 2017 1月 |

2017 2月 | 2017 3月 | 2017 4月 | 2017 5月 | 2017 6月 | 2017 7月 | 2017 8月 | 2017 9月 |

2017 10月 | 2017 11月 | 2017 12月 |2018 1月|2018 2月|2018 3月|2018 4月|

2018 5月 | 2018 6月| 2018 7月| 2018 8月| 2018 9月| 2018 10月|

BACK | NEXT

(C)DANCHOUTEI 2018