断腸亭料理日記2018

煮穴子と天ぷら その2

引き続き、天ぷら。

きすを揚げ終わって、白魚。

白魚というのは、私のよくいく天ぷらや、
三筋の[みやこし]ではかき揚げではなく、
白魚でも比較的大きいものを3〜4匹をまとめて揚げる。

この方が見栄えもよいし、白魚を食べてる、という
感じがする。

大きいのを選(よ)って、少量ずつ揚げていたら、
それこそいつ揚げ終わるかわからなくなる。

小さめのかき揚げにしよう。

かき揚げの揚げ方は、最近は、プロ、[みやこし]の親方が
揚げているのを見て、真似をしている。

小さなお椀にかき揚げ一つ分の種を取り、
ここに粉。からめて、衣、または玉子水と
粉を入れ衣にする。

そして、このまま大きなさじを使って油に投入する。

かき揚げを揚げ始めた頃は、かなり悪戦苦闘した。

衣の堅さ、全体の量。
この二つがポイントであろう。

かき揚げの失敗は、中まで火が通っていない。
あるいは、散ってしまって、形にならない。

この二つは先のポイントにある程度対応している。

衣が堅くて量が多く厚くしてしまうと、中まで火が通らない。
散ってしまうのは衣がゆるいから。

堅すぎもせず、柔らかすぎもせず、というよい塩梅を
見つけなければいけないのである。

いずれにしても、あまり大きなものを揚げようとせずに
少量にした方がコントロールしやすく、揚げやすい。

そんなことで、最近はある程度は計算できるようには
なってきた。

揚がった。

shirauo_ten.jpg(19942 byte)

白魚の量はたくさんあるのだが、こうしてかき揚げに
してしまうと、今一つ、白魚の味がよくわからない、
というのが、難点であろう。

デリケートな味の白魚が、衣と油に負けてしまう、のである。
また、火が通りすぎというのもあるのかもしれない。

やはりプロのように、大きいもの数匹でさっと揚げる
というのが、白魚のベストなのであろう。

しかし、まあ、白魚を天ぷらにするのは、シロウトの私には
今後もそうそう機会は多くはなかろうが。

最後。 穴子。

穴子は、きす同様あまりむずかしいことはない。
どちらかといえば、よく揚げた方がよいであろう。

anago_ten.jpg(20794 byte)

ホカホカでうまい。

天ぷらは、以上で終了。

まあ、白魚に反省点があったが、まあまあで
あったろう。

さて、煮穴子。

煮あがったもの。 やはり、圧力鍋の威力、いつも通り柔らかくなっている。

別段、付け合わせなどなくてもよいのだが、
きゅうりを細く切ろうか。

穴子にきゅうりが特に合うのかといえば、そんなことも
なかろうが、細巻で穴きゅうというのがあるが、
それできゅうり。(確かに細巻であれば、穴子の
甘辛ときゅうりは合う。つまり酢飯が入ると、
相性が変わってくるということか。不思議なものである。)

きゅうりの細切りは、きゅうりの緑の表面から
桂むきにし、平たい緑の板を作り、これを千切りにする。
真ん中の白い部分、種の部分は使わない。
プロはこれをやる人が多いだろう。
以前は真似をして私もこれをやっていたが、面倒なので、
斜めに薄くスライスし、細く切る。
種や白い部分も使うので、しばらく水に漬けて
シャキッとさせておく。
ちょっとした手間であるが、きゅうりというのは
シャキッとさせなければ、うまくない。

煮あがったてから、若干時間たって冷めているので
オーブントースターで温める。

たれは常備してある穴子の煮汁の煮詰めたもの、
鮨やでいう、ツメ。
冷蔵庫に入れてあるので、固まっている。
レンジで温めててゆるめる。

皿に盛って、たれをかけ、出来上がり。

nianago.jpg(45352 byte)

これも上々。

今日の煮汁は、ストックのものと合わせ、もう一度
火を入れ、煮詰め、元に戻しておく。

さて、もう一つ、おまけ。

ko_yari.jpg(36478 byte)

このいか、今日一緒に吉池で買ってきたのだが、
やりいか。

すみいかではないがこれも生まれたばかりで、新いか
ということになろうか。
だが、いかにも小さい。(この写真で3cmほどである。)
ボイルして、先の甘いたれをこれにもかけた。

もう少し大きかったのだが、火を通したら
こんなものになってしまった。

やりいかも江戸前の鮨種で、煮いかなどどいうが、
茹でてやはりこうして甘いたれをかける。

あまりに小さくさばけないので、スミも内蔵もそのまま
で茹でてしまったので、皿の上でスミが染み出して
たれなのかスミなのかよくわからなくなってしまった。
だがまあ、味はよろしい。





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