断腸亭料理日記2018

ポークジンジャー


9月30日(日)夜

さて。

日曜日、夜。

なぜであろうか、しばらく前からポークジンジャー、
豚の生姜焼きが食べたかった。
時として、食べたくなるものではある。

作っていなかったのは、キャベツが高かったから。

とんかつにもキャベツの千切りは不可欠であるが、
豚生姜焼きにもなくてはならない。

今年は猛暑の影響で葉物野菜が全般的に高く、
キャベツは一つ、少し前には300円を超えていたか。

それがこのところやっと200円を切ってきた。

午後。接近する台風の影響で雨が降りだしてきそうである。

レインコート持参で自転車で出る。
最近、自転車での傘差し片手運転は、やめている。
こんなことでお巡りさんに止められるのは癪にさわる
であろう。

佐竹商店街のスーパーでキャベツと豚ロース厚切り、
それから生姜も購入。
キャベツは半分。

帰宅。

まだ夜には間があるが、キャベツを切りはじめる。
水に漬けておく時間を考えてのことではある。

半分のキャベツを半分に切って千切り。
できるだけ薄く、細く切ることを心掛ける。

芯や太い筋の部分は仕方ない。
ただ、そういう部分もできるだけ薄く切ることを
目指す。

以前はできるだけ薄い、細いものがよいと思っていた。

例えば、上野、浅草界隈のとんかつや。
毎度書いているが、発祥の地などと呼ばれているが
とんかつやの数はかなり多い。
有名店のキャベツは芸術的に細く切られている。
確か、惜しまれながらも閉店してしまった上野の
[双葉]などは、それこそ髪の毛よりもずっと細く、
綿(わた)のようであった。

家の内儀さんなどに切らせると幅が5mm近いものも
あったりするがさすがにそこまで太いものはいけない。

だが最近思うのは、綿と形容できるほど細いと、
もはやキャベツを食べている気がしなくなるということ。
まあ、1mm程度。限度は2mm程度。
このくらいがちょうどよくキャベツらしさも感じられると
思うのである。

ともあれ。

1/4個分を切って、水に漬けておく。

1時間以上は漬けておきたい。

その後は、水を切って冷蔵庫へ。

豚ロース。

ちょっと厚めのとんかつ用。
やはり生姜焼きは厚めがうまかろう。

たれの準備。
生姜を洗って皮ごとたっぷりとおろす。
ボールにしょうゆ、酒、おろした生姜を合わせておく。
たれはキャベツにもかけたいので、多少多めに。

さて、肉。
よく筋を切る、などというが、これは熱が入り、
肉が反(そ)るの防ぐのが目的であろう。
この、反るメカニズムは、脂身と赤身の収縮率の違いによるもの
であろう。脂身の方が、赤身よりも収縮率が高い。
それで、脂身に収縮してもよいように切り込みを入れておく、
という表現が正しいのではなかろうか。

脂身の部分数か所に表裏と包丁目を入れる。

両面に軽く塩胡椒。

さらに両面に小麦粉をまぶす。

フライパンを熱し、肉を投入。

肉が厚いので火が通るのに多少時間がかかる。

表裏を焼き、熱が入ったのを見極めて、たれも投入。

軽く煮詰める。

キャベツを皿に盛り付け、マヨネーズを脇に添える。
これはキャベツ用。

焼きあがった肉も盛り付け、出来上がり。
キャベツにもたれをかけるのを忘れないように。

ビールを開けて、食べる。

そこそこうまい、生姜焼きにはなったであろう。
キャベツもマヨネーズ+生姜じょうゆの混じったものが
また、うまい。

さて。
焼いているときから気になってはいたのだけれど、
肉の表面。

小麦粉を振っているのは、ムニエルのように
衣として表面を焼き固める、という意図よりも
たれにとろみをつける。または、たれを絡みやすくさせる、
といったあたりであろう。

肉が厚いのでたれを入れる前の焼く時間がどうしても
長くなってしまう。つまり、小麦粉が焼き固まってしまっている
のである。
これは多少、意図から外れている気がしているような
気もするのである。

かなり微妙なところではあるが。
弱火で焼くのも違っていようし、、、。
完全に火が通る前にたれを入れてしまっても
よいようにも思われる。

ともあれ。3枚も食べれば、大満足、で、ある。







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しばらく古いものもすべて両方に置いておきます。





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