断腸亭料理日記2019

19年をふり返って

2019年、令和元年大晦日。


大晦日 首でも取ってくる気なり

大晦日 首でよければやる気なり

落語「掛け取り漫才」に出てくる川柳。

あるいはこんな狂歌。

貧乏の棒も次第に長くなり 振り回されぬ年の暮かな

これも「掛け取り」に出てくる。
以前は、日常の米味噌、酒、炭などの日用品他、
ツケで買って、月末払い。今月払えなければ、
来月、それが積もり積もって、大晦日。
是非とも払ってもらわないと困る、というので、
取る方も、払う方も、必死だったわけである。
そういえば、私の子供の頃は、まだ、ほんの少し、
この習慣は残っていた。米や、酒ゃ、ガス(プロパン)
などは配達で、ツケではなかったか。

本所(ほんじょう)に蚊がなくなって大晦日

こんなものもある。
本所は、墨田区。今はホンジョと言ってるが、以前は
ホンジョウと言うのが普通であった。
志ん生が住んだ業平、今のスカイツリーのふもと。
もともと湿地で、水はけがわるく、ちょっとした雨でも
すぐに水が出た。従って、蚊も多い。寒くなって、大晦日、
やっと蚊がいなくなった、というものである。

時代が変わり、生活習慣が変わり、環境も変わっている。
旧暦と新暦の違いはあるが季節感も変わっている。

今であれば、TVが年末年始の特番になり、大晦日は
紅白がある、このくらいかもしれない。

今年は、働き方改革で、コンビニ、スーパーなども
休むところが出てくるようだが、どのくらい変わるのか。

さて。
この一年、どんな一年であっただろうか。

令和元年。
時代が変わった。よく変わってほしい、と皆思ったが、
そうでもなかった。

東日本は台風被害。
森田健作知事はとんだ醜態を晒してしまった。

消費増税の騒ぎもあった。
電子マネー狂想曲。
個人経営のところで使えるところは、多少増えたが
それでもまだまだ少ない。個人タクシーなど相変わらず
使えない。
5%、10%ポイント還元などと声高に叫んでいる。
まあ、貯めたい人は貯めればよい。損をするのは
癪に触るが、気にするだけわずらわしさが増えるだけである。

そして、花見問題。
あまりにも、馬鹿馬鹿しい。
安部首相は、見るからに辛そうである。
中国へ行っても、表情が引きつっていた。

新しい時代のはずが、末期的である。

オリンピックもなかなか一筋縄では始まらぬ。
マラソンの札幌開催。
意見は聞くが、決定権はIOCにあった。
開催地は拒否権はないのか?。知らなかった。
小池さんは知っていたのであろう。
狸であった。

吉本問題。
あの専務の会見が最もうけたが、同社の体質が露呈した。
闇営業などどうでもよいが、徳井氏の発言は酷かった。
吉本にしても、徳井氏にしても、なめすぎ。
レベルが低すぎる。

薬問題もあった。
出演自粛、NHK大河「いだてん」は祟られた。
いや来年にも影響を与えられて、散々。
大河班はお祓いをしてもらったのであろうか。

ついでに「いだてん」。おもしろかったかどうかは別だが、
明治からの我が国近代史をオリンピックを通してクリアかつ
丹念に描いていた。十二分に取材をしていたことが想像される。
これは、NHK大河班と、クドカン先生の力量が発揮されたと
いえるのではなかろうか。この部分は評価されて然るべきで
あろう。勘九郎氏は損な役で可哀そうであった。
阿部サダヲ氏は本領発揮。
志ん生、円生の満州でのお話し、伏線を張っていた「志ん生の
富久は絶品」の絵葉書の種明かし。五りんの父とのからみ部分は
クドカン先生の創作であろうが、よかった。
あの志ん生と円生が若かりし頃二人で満州へ行ったのだから、
珍道中、あんな感じであったのか。円生は志ん生を“兄さん”と
呼んでいたは、ちょっと新鮮で、なにかうれしかった。
七之助氏の円生もはまっていた。

またまた、年末放談のようになってしまった。

とにもかくにも、来年こそはよい年にと願うばかりである。

さて。
年明けすぐにプレオープンの「浅草町歩き」。

プレオープンというのは試しに再開してみます、というような
心持である。

まったくたまたま「TABICA」さんというサイトから声を
掛けていただいたので、では、ちょいと、というところ。

もし、こういう活動に魅力を感じていただける方が多少でも
おられるのあれば、本格的に再開してみようか、と思っている。

また「町歩き」以外にも「落語」?「歌舞伎」?あるいは、
料理のできない男性向けに「料理教室」?、、「着物」?
わからぬが、試しにやってみてもよいか、、?。
また、どうせ暇な身体、参加しやすいように同じ内容で
なん度かやってもよいか、など。

・・・・・・

ともあれ。
お時間のある方、年始11日、ちょいとご一緒に浅草を歩いて、
前川で鰻を食いませんか?。まだまだ募集中。
男性女性、若い方から、そうでない方でも、どなたでも大歓迎です。
是非、是非、よろしくお願いいたします。m(__)m

「TABICA」


一年のご愛読ありがとうございました。
よいお年をお迎えください。

断腸亭

 

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