断腸亭料理日記2019

あん肝

2月21日(木)夜

ひっさしぶりに、あん肝、で、ある。

あん肝とは、むろん、鮟鱇(あんこう)の肝である。

珍味。
鮨やや、割烹、居酒屋にもあるか。

生のものを蒸して作れる。

以前はよく作っていたのだが、
このところ、わけあってご無沙汰であった。

わけというのは、なん回かの失敗から。

あん肝というのは、えぐみ、のようなものが出ることがある。
これが出ると、とても食べられない。

今は多少値段が上がっていると思うが、数年前は
例のアメ横の魚やで中国産や韓国産のものが、
一袋にどっさり入って300円で売っていた。

この輸入あん肝でも、なんら問題ない場合もあるのだが、
時として、だめなことがあったのである。
これが続いて、敬遠するようになっていた。

えぐみの原因がなんなのか、輸入ものだからなのか。

原因も因果関係もよくわからないのでなんとも言えない。
だが、あん肝というのは、難しいものであることが
身に染みていたのであった。

国産と輸入ものの値段の差はどうであろうか、
10倍以上にもなるか。
それで、おそらく今まで国産は買ったことは
なかったはずである。

失敗したくない。

吉池で国産のものを買わねば。

冬になると吉池にはいつもあんこうは身も肝も
定番で並んでいる。

肝だけのパックもある。
北海道産、900円弱。
それでも、小さいなもの。

値段は今はこんなものなのであろう。
上がっているような気もする。
産地は、北海道のものがよく並んでいると思う。
小樽あたりであろうか。
以前によいものは、あのへんと聞いて覚えがある。

帰宅。

こんな感じ。

まずは洗う。
切ってあるものなので、そっと気を付けて。

2〜3分しょうゆに漬けて、酒で洗う、というやり方を
していた。
この機会に調べてみると、酒はくさみ取りという意図のよう。
酒に30分、後に軽くしょうゆに漬けて、という順のレシピもあった。

これでいってみようか。

酒に漬ける。

30分漬け置いて、しょうゆをまぶす。

これをアルミホイルで成形、円形に巻く。

巻き簾を使うときれいな円柱にしやすい。

巻いて両端も包む。

ここから、蒸す。

小さいものなので小鍋を用意。

水を張り、コースターを置いて足にし、その上に小皿。

点火し沸騰させる。
アルミホイルで包んだ、あん肝を置く。

蒸し時間は30分ほど。

ふたをして強い蒸気をキープ。
途中湯が干上がらないように、湯を足す。

30分。

よいかな。

開けてみる。

バックが光るものなので、あん肝の色がどす黒く写ってしまったが
実際にはよい色。

切って、皿にのせる。

あん肝には、ポン酢しょうゆ、そこにもみじおろし。

だが、もみじおろしなどないので、七味。
それも、たっぷり。
やはりなまぐさ系なので、必要不可欠である。

ビールを開けて、食べる。

どうであろうか、ドキドキ。
食べてみるまで、わからない。

一切れ、

ん!。

さすがにこれは大丈夫。
あん肝らしい、あん肝。

うまい。

国産で高かっただけのことはある、のか。

わからぬが。

たいていのものは問題ないのかもしれぬ。
よっぽど、運がなかったのか。

ともあれ。

今日は、まんぞく、まんぞく。

 

 

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