断腸亭料理日記2019

赤酢で鯛と穴子のにぎり鮨


10月27日(日)第二食

さて。

また、赤酢でにぎり鮨。
サーモンをやったばかり。
あの回に書いたが、今回のテーマは白身。

午後、吉池にまわる。

白身はなにがあるかな?。

平目はなく、鯛。

鯛でもいくつか種類がある。

養殖で、普通の柵。
同じく、養殖ものの皮目を霜降りにしたもの。
それから、天然ものの柵。

どれも値段は500円〜600円。
もちろん、同じ値段なので、天然ものは小さい柵。

たくさんあってもしょうがないので、小さい天然ものに。

鯛だけでは、つまらない。
もう一種類くらいほしい。

なにがよかろうと、売り場を見てまわる。

ん!。
穴子がちょっと安い。

細いものだが、一枚300円。

二枚。

こんな感じ。

長崎産、穴子。

出すと。

このサイズは天ぷら向き。
煮穴子は本当は、太いものが最上ではあるが、なかなか
吉池には並ばない。

天然真鯛、青森産。
http://www.dancyotei.com/2019/oct/tai_p.jpg

考えてみると、鯛の柵を買うことはほぼない。
刺身として、わざわざ鯛を食べることはないからである。

関西の方は刺身といえば、白身で、さらに鯛であると
聞くが、私は、No.1は光物で、買ってもマグロである。

作る。

まずは、米を浸水しておく。
酢飯にする場合は2〜3時間は浸水をするようにしている。

穴子はぬめりを取らなければいけない。
ぬめりはどうしても、生ぐささになる。

塩で揉む。

なん回か水洗いをしながら繰り返す。

においもかぎながら、完全に生ぐささとぬめりがなくなるまで。

OK。

炊飯器のスイッチも押す。

穴子は圧力鍋へ。

水、酒、砂糖、ほんの少しのしょうゆ。

ふたをして加圧加熱、5分。消火、30分放置調理。

江戸前鮨の煮穴子はほろほろまで煮る。
プロはむろん鍋で時間をかけるのだが、圧力鍋でも
問題はなさそうである。

煮えた。

ほろほろ。壊さないようにヘラでそっと取り出す。

飯が炊けたら、8分蒸らし、前回通り。50ml、赤酢と穀物酢半割。
全体に混ぜ入れ、ここも8分。

だんだん、赤酢にも慣れてきた。
かなりうまく混ざっただろう。

瓶に入れてストックしてある甘いたれ(ツメ)をレンジで
温めておく。

鯛は切るだけ。

ちょっと、柵の幅が狭かったか。

あ!。今日はニキリも作ろう。
ニキリは、江戸前鮨では、塗って出してくれるもの。
しょうゆに酒を入れ、加熱してアルコールを飛ばしたもの。
お椀に酒としょうゆを入れ、レンジで沸騰させる。
金属のボールに入れ、氷水で急冷しておく。

穴子もよい大きさに切る。

手を濡らし、握る。

4つ。
たれと塩。

最近は、一つのにぎりを半分に切って、片方には塩をのせる
鮨やも多いが、真似をしている。

鯛も握り、ニキリを塗る。

鯛。
今日のテーマは赤酢の鮨飯と味の薄い白身との相性であった。

やはり、味の強い赤酢の酢飯にはちょっと負けている。
また、鯛が少し水っぽかった。
こういうものには、昆布〆という技がよいかもしれぬ。
味の深みも増す。

穴子。
塩のものもうまいのだが、特にたれのもの。
これはもう、間違いなく、赤酢の酢飯に合う。
そうなのである。赤酢の酢飯は、濃口しょうゆの濃い味に
よく合う。
なるほど。やはり、これが江戸・東京の味。

段々にわかってきた。やはり赤酢の鮨飯は江戸・東京の
にぎり鮨と、切っても切れぬものであった。

 

 

 

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