断腸亭料理日記2020

赤酢の酢飯で小肌のにぎり

4月2日(木)第一食

さて、木曜日。

午後、吉池をのぞいてみる。
ここも、心なしか、お客が少ないよう。

魚は豊富。鰺、鯖、鰯、などもよさそうだが、、、

なかずみ、と書かれているもの。

なかずみ、ご存知であろうか。

小肌のこと。
小肌は出世魚で、小肌→なかずみ→鮗(このしろ)となる。

つまり、ちょっと大きくなってしまった小肌。
熊本産。天草か。
一枚100円。
開いたものである。

小肌は吉池でもさばいていないものをたまには見かけるが
開いたものは珍しい。
小さいのできれいに開くのは、私などにはかなり
むずかしい。

これは買いであろう。

それから、鯛の身あら。
今日はこれを焼いて食べて、小肌は二日がかりである。

これ。

こんな感じ。

まずは、塩をたっぷり。

2時間、と思ったが、身が薄いので1時間半でやめる。

水がたっぷり出ている。

例によって、塩出しも兼ねて水と半割の酢に漬ける。

これは2時間。
テキトウにすると、塩が残ってしまう。

ここから、干す。
今の鮨やで、こうしているところがどれほどあるか
わからぬが、干すのは昔からの江戸前のやり方。
出典は「神田鶴八 ちょっと小粋な鮨ばなし」

干す効果はなんであろうか。水分が抜ける?、味が熟(な)れる、、
そんなことであろうか。

ペーパータオルに換える。

はさんで、ラップはなし。冷蔵庫へ入れておく。
一晩。

翌日、昼を目指して、飯を炊き始める。
飯が切れたら、8分蒸らして、1合分飯台へ。

赤酢、透明な酢の半割で40cc。
まわし入れ、混ぜ込む。

混ざったら

やっぱり8分、置く。

その間に、小肌を刺身包丁で切る。
一匹を半身に切り、皮目に飾りの切れ目を入れる。

なかずみ、なのでかなりでかい。

わさびを用意。

ここからにぎるわけだが、初めて動画を撮ってみた。
あくまでシロウトである。
いつもこんな感じでにぎっている。

自分で見ても、かなり無駄な動きが多い。
まあ、シロウト、ご勘弁を。

二匹分、四つ、出来上がり。

飾りの切れ込みが、今一つ効果を発揮していない、か。
普通の鮨やの1.5倍の大きさ、お高い鮨やの2倍はあろう。
なかずみなのでいたしかたない。

キッコーマン生しょうゆをたらす。

アップ。

これでもにぎり始めた頃に比べると、格段の進歩ではある。

大きいが、一口で食べる。

うまい。

一晩置いた効果か、しっかり〆まっている。
ただ、酢が強いわけではなく、なかなかよい塩梅。
妙な生ぐささもない。

もう一匹分、二つにぎって食べる。

今日は大成功。
大きいので、これで腹一杯。

もう一つ、おまけ。

この日の夜。

残っていた一匹と、赤酢の酢飯で、
ちらしの丼にしてみた。

酢飯の上にもみ海苔、切った小肌。
わさびじょうゆをかけ回す。

これも、うまい。

 

 

 

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