断腸亭料理日記2020

かき揚げぶっかけうどん

引き続き、8月22日(土)第一食。

うどんのことであった。

東京で生まれ育った私というものは、
うどんにそこまでの、思い入れがない、
ということに、気が付いてきたのである。

そもそも、小さいころからうどんといえば、
玉うどん、いわゆる“ゆで”うどんを食べてきた。
これを、鍋でしょうゆの濃いつゆで、鶏だの、ねぎ、
油揚げを入れ、生玉子を落として、煮込んだもの。
うどんといえば、そんなものであった。
今でも、冬に風邪などを引くと作るほど、これは
これでうまい、のである。

もちろん、腰が程よくある讃岐のうどん、
あるいは、もっと腰が強い武蔵のうどん、
などなど、違いは分かるし、好きである。

比べれば、やはり讃岐うどんは、うまいとは思う。
やはり、うどん界では讃岐がNo.1、で、あろう。

柔らか系も、大阪、京都、博多、伊勢なんというのも
食べてみた。

好みとしては、柔らかうどんよりは、多少腰のある
ものの方がうまい、とは思う。

あるいは、太さ細さももちろん、違いはわかる。

違いは分かるが、これでなければならない
という強い思い入れは、やはり、どうもない
のである。

現在もそうだが、圧倒的に、うどんよりも
そばを食べる方が、頻度が高い。
どうしても、そば、なのである。
まあ、そばも、ゆで置きでも好きなのだが。

と、いうことで、手打ちにするまでもない。
手打ちにしても、完璧なものは、
むろんできようはずもない。

私は乾麺で十分。

それよりも、問題は、なにを入れるのか。
こちらの方が、私には大事。
これに気が付いた、ということである。

で、なにかというと、やっぱり、かき揚げ天。

少し間に、桜海老のかき揚げ天を揚げて
ぶっかけそばを作った。

これ、かなりイマイチなかき揚げになってしまった。

今日はうどんではあるが、立ち喰いそばの
イメージに私はどうしても引っ張られる。
それだけ、立ち喰いそばが好きなのであった。

冷たいうどんでもやっぱり、かき揚げを
入れたくなるのである。

最近はあまり出かけられないというのもあり、
うまい立ち喰いそば、できればチェーンではない個人経営の
“路麺”、が食べられないのは、とても寂しいのである。

よし。
かき揚げを揚げよう。

なにも入らない、天かすのみ、たぬき、でも
よいくらいだが、やっぱり、なにか入れよう。

冷凍庫に豚小間切れがある。
豚であれば、かき揚げには厚いロースの方がよいのだが、
これでもいいだろう。
それから、玉ねぎも入れようか。
“路麺”にはないが、豚玉ねぎかき揚げ。
これで十分。
いや、なかなかうまそうではないか。

豚小間は解凍し、一口に切る。
といってもスライスなのでテキトウな
切れっ端状態である。

玉ねぎは、1/4カットの使いかけがあったので、
これを、少し大きめのざく切りにする。

揚げ鍋に天ぷら油を用意。余熱をしておく。

ボールに肉と玉ねぎを入れ、今日は玉子はなしで
天ぷら粉のみ。

水を加え、混ぜる。
そこそこ堅めを目指す。もちろん、すべて目分量。
このところ、どうもノーマルな天ぷらのゆるめの
衣で、かき揚げを揚げ、まとまらないことが
続いていた。どうしても、私の場合、ゆるめ、に、
傾きがちである。

揚げる。(今日も、動画はなし。動画のご希望はあろうか?。
別段、撮ってもよいのだが。)

今日はやっと、そこそこよさそう。

まとまった。

揚がった。

火の入り具合は、しっかりめ、で、ある。

形はともかく、そこそこ立ち喰いそばのような
かき揚げは揚がったか。

学習の効果は出ているのであろう。

乾麺のうどんもゆでる。

これは袋の表示時間通り。

冷水、、、で洗う、、が、
水道は皆さんお気付きであろうが、
気温が高すぎて、もはや冷水ではない。
洗ってから凍らせてある保冷剤を数個入れて、
冷やす。

ねぎを切って、つゆは毎度お馴染み、桃屋。
ぶっかけの場合は、少し水も加える。
生玉子も落としてみよう。

ちょっと玉子が崩れてしまった。
が、問題ない。

うどんもうまい、のだが、かき揚げ。
衣の揚げ加減はこのくらい、カラッとしてるのが
よいと思うが、ちょっと揚げすぎ。
玉ねぎも豚小間も、パリパリ。
だが、よく考えると“路麺”のかき揚げはこんなもの
であった。
若干の課題は残ったが、今日は、満足、と、しようか。

 

 

 

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