断腸亭料理日記2020

上野・洋食・ぽん多本家

7月25日(土)第二食

さて、上野[ぽん多本家]で、ある。

先日、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」で
やっていた。ご覧になった方も多いかもしれぬ。

内儀(かみ)さんが、番組に出てきたビーフシチューが
食べたいというので、行ってみることにした。

土曜なので、16時半開店と思い、きてみると既に列。
連休で16時からであったか。

ここ二人では予約できない。
TVに出たのでやはりこの状態なのであろう。

待つが、ここ、この時刻でもあったからか
呑む人はそう多くはない。
さほど待たずに、二階のテーブルに。

さて、ビールをもらって、ビーフシチュー!。

注文を取りにきた男性。

番組でやっていたが、この方、ご主人の弟さんであった。
お兄さん、ご主人であり、シェフ。
弟さんは、帳場や忙しい時は、二階の注文も取りにくる。

と、弟さんは、今日は昼で切れちゃったんですよぉ、と。

やはり、番組のお蔭か。

毎度書いている通り、ここは上野とんかつ御三家などとも
いわれるが、本当は洋食が看板。

デミグラスのビーフシチュー、タンシチューも
看板メニューなのである。

私自身は、食べたことがない。
これも書いているが、デミグラスはそう得意ではない
のである。
苦み、で、ある。

ともあれ。

デミグラスは別の機会として、
と、なると、?。

二人なので、ご飯はよして3品もらおう。

カツレツ(2970円)は外せない。
久しぶりに、蛤バタヤキ(3300円)をいってみよう。
それから、いかフライ(2750円)。

いかフライも、ここの名物といってよいかもしれぬ。

ビールがきた。

これも毎度書いているが、お通し。

とても、洋食や、とんかつやのものではない。
いか下足のぬた、なんというのが多いが、
今日は、なんだと思われようか、これ。

鮑(あわび)の肝。

鮑も、ここにはバタヤキがある。
(時価、で、一度聞いたことがあるが、6〜7000円、
7〜8000円であったか、かなりの高額。)

甘辛煮、だが、苦みが、乙。

蛤バタ焼きからきた。

この値段で、小さい?、などと思われることなかれ。
火が通っているので縮んでいるが、生であれば、
この蛤は特大である。

少し前に作ったかじきのバタヤキ同様、
しょうゆ味を付け、小麦をまぶして、バタ焼き、
であろうと思う。

焼き具合も極上。

いかフライ。

カツレツもきた。

いかフライの方が気持ち、白い。

カツレツも低温で揚げるのがここのお家芸。

カツレツはよいのだが、ちょいといかの方が、
油切れがわるいか。

やはり、混んでいると多少のブレは出るよう。

まあ、低温で揚げれば、油切れは当然わるくなる。
油切れをよくするというのは、特別な技術。

カツレツは、いつも通り、塩で。

いつも通り、うまい。

三品食べ終え、ご馳走様。
おいしかったです。

降りて、帳場で勘定。

番組でわかったが、ご主人、意外にお若かった。
私の二つ下であったか。
薄々そんな感じもしていたが。

先代が早くに亡くなられて、たいへんな時期も
あったのであろう。
私がここにくるようになってから20年程度は経つ
と思うが、既にこの方が継がれていた。

ここは池波レシピでもあるが、年代とすれば、
先代の頃、だったかもしれぬ。

ご主人は、とても穏やかで、にこやかに話をされる。
年下とは思えない。

まだまだ、これから。
この腕を磨かれていく、のであろう。

よし。
次こそは、ビーフシチューだ。

ウイークデーがいいかな。

 


台東区上野3-23-3
03-3831-2351

 

 

 

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