断腸亭料理日記2020

まて貝と銀だら

5月29日(金)第二食

引き続き、金曜。

自転車で吉池にまわる。

今日は簡単にしよう。

煮魚。
銀だらなぞいいのではなかろうか。

吉池には、いつも銀だらはある。

アラスカかカナダの冷凍ものであろう。
一切れ400円弱。
安くはない。

まあ、これだけではおもしろくない。

なにかないか?。

まて貝。
サービス品、246円。熊本産。

まて貝、どこかで食べたことはあると思うのだが、
自分で料理したことはない。

東京ではあまり食べる習慣はなかったのではなかろうか。
千葉では茹でて出荷していたともいうが、昔のことか。
魚やなどに多く出回るものではなかったと思う。

買ってみようか。

帰宅。
まて貝は、こんな感じ。

銀だら。

まて貝は水洗いし、さらに、もはや死んでいるとは思うが
水に塩を入れてしばらく置いておく。

さて、まて貝。
ちょっと調べてみた。

北海道を含めて、日本中の砂浜に棲んでいるようである。
もちろん、東京湾にもいた。今も木更津などで獲れるよう。
見かけかったのは、なぜであろうか。

浅利、蛤、ばか貝など、他に食べる貝がたくさんあったからか。
いることはいたが、他と比べて数は少なかったから?。

ともあれ。
今、流通しているものは、今日の熊本の他、
大分、山口あたりらしい。
熊本は有明海ということか。

これ、バターソテーにしてみよう。

きれいに洗って、フライパンへ。
バターを落とす。

同時進行で、銀だらも。

鍋にしょうゆ、酒、砂糖、水を少し。
煮汁は濃く。

煮立ててアルミホイルで落としぶた。

弱火。
だが、煮汁は煮立って身の上までかかる程度の火加減に。

7分、タイマーをセット。

煮魚はこれ以上煮てはいけない。
以前はしょうゆで煮〆る、などといって、色が付くまで
煮ていたが、魚のコラーゲンが皆、出てしまう。
短時間の代わりに、煮汁は濃い甘辛にするわけである。
味は染みなくともよい。
煮汁はソースのようなものである。

まて貝。
これだけでもよいのだろうが、白ワインでも入れてみようか。

さっと煮立て、軽く煮詰め、終了。

皿へ。

銀だらも煮あがった。

ビールを開けて食べる。

まずはまて貝から。
最初はちょっと恐る恐る。

はらわたであろう、ちょっと苦いところがあるが、
長い足の部分は、貝らしい味で、うまい。

銀だら。
ふっくら煮えた。

これはかなりうまい。

脂も豊富。
煮汁も濃い甘辛がよい塩梅である。

それにしても、銀だらはもう少し安く出回らないであろうか。

元来、銀だらは北太平洋の深海の魚。
オホーツク海やベーリング海で獲り、食べていたのは
日本人くらいであったようである。
銀だらというくらいで、種は別だが鱈の代用魚で安い魚であった。

英語ではsablefish、black cod、あるいは
butter fishなどともいうよう。

当初はやはり、米国などの日本料理店で食べられていたのが
脂が多く彼らの口に合ったことから北米で広まったよう。
特に、まあ脂ののった魚であればどれでも同じなのだが
オメガ3脂肪酸、EPA、DHAが多く含まれているということで、
健康志向から人気になり、ソテー、ローストなどでも
食べられるようになり、北米太平洋で養殖されるようにも
なっているよう。
ウィキ

北海道などでも養殖はできないのであろうか。
国内養殖であれば必ずしも安くなるとは限らないが
もっと気軽に食べたい魚であろう。

 

 

 

断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5|

2004 リスト6 |2004 リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10 |

2004 リスト11 | 2004 リスト12 |2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005 リスト15

2005 リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20 |

2005 リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006 6月

2006 7月 | 2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006 12月

2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月 |

2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月

2008 3月 | 2008 4月 | 2008 5月 | 2008 6月 | 2008 7月 | 2008 8月 | 2008 9月

2008 10月 | 2008 11月 | 2008 12月 | 2009 1月 | 2009 2月 | 2009 3月 | 2009 4月 |

2009 5月 | 2009 6月 | 2009 7月 | 2009 8月 | 2009 9月 | 2009 10月 | 2009 11月 | 2009 12月 |

2010 1月 | 2010 2月 | 2010 3月 | 2010 4月 | 2010 5月 | 2010 6月 | 2010 7月 |

2010 8月 | 2010 9月 | 2010 10月 | 2010 11月 | 2011 12月 | 2011 1月 | 2011 2月 |

2011 3月 | 2011 4月 | 2011 5月 | 2011 6月 | 2011 7月 | 2011 8月 | 2011 9月 |

2011 10月 | 2011 11月 | 2011 12月 | 2012 1月 | 2012 2月 | 2012 3月 | 2012 4月 |

2012 5月 | 2012 6月 | 2012 7月 | 2012 8月 | 2012 9月 | 2012 10月 | 2012 11月 |

2012 12月 | 2013 1月 | 2013 2月 | 2013 3月 | 2013 4月 | 2013 5月 | 2013 6月 |

2013 7月 | 2013 8月 | 2013 9月 | 2013 10月 | 2013 11月 | 2013 12月 | 2014 1月

2014 2月 | 2014 3月| 2014 4月| 2014 5月| 2014 6月| 2014 7月 | 2014 8月 | 2014 9月 |

2014 10月 | 2014 11月 | 2014 12月 | 2015 1月 |2015 2月 | 2015 3月 | 2015 4月 |

2015 5月 | 2015 6月 | 2015 7月 | 2015 8月 | 2015 9月 | 2015 10月 | 2015 11月 |

2015 12月 | 2016 1月 | 2016 2月 | 2016 3月 | 2016 4月 | 2016 5月 | 2016 6月 |

2016 7月 | 2016 8月 | 2016 9月 | 2016 10月 | 2016 11月 | 2016 12月 | 2017 1月 |

2017 2月 | 2017 3月 | 2017 4月 | 2017 5月 | 2017 6月 | 2017 7月 | 2017 8月 | 2017 9月 |

2017 10月 | 2017 11月 | 2017 12月 | 2018 1月|2018 2月| 2018 3月|2018 4月 |

2018 5月 | 2018 6月| 2018 7月| 2018 8月| 2018 9月| 2018 10月| 2018 11月| 2018 12月|

2019 1月| 2019 2月| 2019 3月 | 2019 4月| 2019 5月 | 2019 6月 | 2019 7月| 2019 8月

2019 9月 | 2019 10月 | 2019 11月 | 2019 12月 | 2020 1月 | 2020 2月 | 2020 3月 |

2020 4月 | 2020 5月

BACK | NEXT

(C)DANCHOUTEI 2020