断腸亭料理日記2020

鶏ぬき?

5月30日(土)第二食

さて、土曜日。

なにを食べよう。

生そばが残っている。

鶏ぬき?はどうだろうか。

そばの「ぬき」。

そばといっても、酒の肴である。

好きでそばやでももちろん食べるが、自分で作って食べ、
毎度書いているが、いまだ一般的ではないだろう。

地方は知らぬが、東京のそばやでは、一般的な
食べ方であった。

河竹黙阿弥翁の明治になってからの名作歌舞伎「雪暮夜入谷畦道
(ゆきのゆうべいりやのあぜみち)」。
直侍(なおざむらい)のそばやの場に出てくる。

豊原国周 明治26年(1893年)「梅幸百種之内」「直侍」
「みちとせ 故 岩井半四郎」5代目尾上菊五郎 8代目岩井半四郎

「タマゴやテンのヌキ」で一杯やる、という台詞がある。

作品の初演は明治になってすぐだが、おそらく江戸末期の
江戸のそばやでは酒の肴としてやられていたものであろう。

なにかというと、温かいそばの、そば抜き。

タマゴであれば、月見そばの、そば抜き。
テンであれば、天ぷらそばの、そば抜き。

つまり、温かいそばつゆに生玉子や天ぷらを入れたもの。

これを酒の肴にする、のである。

今も、おそらく東京の大方のそばやで、言えば
作ってくれると思われる。

そして、さらに、私は、冷たいそば、ざるや盛りの
つけ汁に具が入ったもの、鴨せいろのつゆが一般的で
あろうが、これも酒の肴にする。

この延長で、いろんなものをそばつゆに入れて、
酒の肴にしている。

鴨があるなら、牛。
あるいは、豚。

牛ぬき?、豚ぬき?、で、ある。

「?」を付けているのは、温かいそばのつゆの場合が
○○抜き、なので冷たいそばのつけ汁なので。

そこで、今日は鶏ぬき?。

温かいそばであれば、鶏南蛮。

動画にした。

まず、鶏もも肉とねぎを切る。

まずは、鶏肉は、まあ食べやすい大きさに切る
だけではあるが、ちょっとだけポイントがある。

一口に切るのだが、四角く機械的に切るよりも
できるだけ鶏肉の塊というのか、筋肉なりに切る。
でなければ、そぎ切り。

食感が違うのである。
これは、あの、神田[まつや]の鶏南蛮そばの
鶏肉の切り方で発見したことであった。

そして、煮る。

まあ、これは、つゆで煮るだけ。

毎度書いているが、家のつゆは桃屋のつゆ一本鎗。
とにかく濃い。
東京下町の味に一番近いと思っている。

今回はさらに、しょうゆを足している。
桃屋だけでは、甘いと感じるので。

鶏ぬき?、の、出来上がり。

これで、ビール。

鶏の皮をもっと意識的に入れて脂を出してもよかった。

だが、こんなものでも、十分以上に酒の肴になる。
簡単で、うまい。

鶏肉とねぎをつまんで、そばをゆでる。
まだ、生わさびが残っているので、わさびもおろす。

そばの出来上がり。

生わさびになるだけで、やっぱりちょっと違う。

今回、この自粛のお蔭(?)で安く手に入った
太い生わさび。
癖になりそうである。

生そばと生わさびを、冷蔵庫に常備しておく?。
考えてみようか。

 

 

 

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