断腸亭料理日記2020

浅草寿・とんかつ・すぎ田

11月14日(土)第二食

さて。

ちょっと久しぶりかもしれぬ。

浅草寿町のとんかつ[すぎ田]

先日来、拙亭の目と鼻の先にできた[嬉嬉豚]

やら、山本益博先生らの「とんかつ会議」から
浅草[とお山]

[ゆたか]

[河金]千束

など、評価の高かった浅草の掲載店をまわってみた。

だが、私が通常行っていたとんかつやは上野[ぽん多本家]、
同[井泉本店]、同[蓬莱屋]、そして、この浅草寿町の
[すぎ田]であった。
いわばこれらがホーム。
(もちろん、この中に「とんかつ会議」にも[ぽん多本家]
など載っているところもある。)

しかしまあ、上野、浅草というところは、改めて稀にみる
とんかつや集中地帯である、ということがよくわかった。
それは歴史的、地域特性を反映したものなものであろうことも
わかってきた。

(とんかつ考察)

浅草については一度衰退期を経て、再び、
という時期に入ったところでもある。
とんかつといえば、上野に加えて浅草も、というポジションを
再び獲得できれば、浅草の街の魅力がパワーアップされること
にもなろう。是非こんな時期を乗り越えてほしいと、
心から願う。

そんなことで、再び戻ってきたホームの[すぎ田]。
昼、内儀(かみ)さんが予約のTELを入れる。
開店の17:30。

10分前、ステンカラーのコートを着て、徒歩で出る。

拙亭から真っ直ぐ東へ向かい、新堀通りを越え、
国際通りを渡る。右に曲がって、春日通り交差点の
手前。

先代の頃は、店前が強力なライトで真昼のように
照らされていたが、今はそんなことはない。
店の中の照明が外を照らしているだけ。いたって
ノーマル。あれは先代の好みであったのであろう。

なかなかキャラクターの強い方であったことを
やはり物語っていた。逆にまた、今は当代の個性を
表しているといってよいのだろう。

入って名乗る。
先客は男性二人組が、カウンターの奥。
揚げ鍋の前に掛ける。

ビール。
三銘柄置いているが、キリン。

頼むのは、いつも通り決まっている。

ロースとエビフライ、ロースソテー。

ご飯と豚汁はやめることに。

ビールと一緒に出される、お通し。

飛子とクラゲの梅肉和えというのであろうか。
先代から不思議とずっと変わらない。
なぜであろうか。

ともあれ、つまみながら、待つ。

やはり、とんかつというのは、一から揚げるので
それなりに時間がかかる。
油温の違うのであろう二つの揚げ鍋。

できた。

姿が美しいと思われまいか。
ちょっと扇型に見える。
先代とも違っている。これは段々に当代のものに
なってきたように思う。

アップ。

ぶ厚く、少ないが脂身もしっかりある。
塩で。
以前はここでもソースで食べていたが、
やはり最近はどこでも塩で食べるようになった。
いいとんかつやでは、塩がやはりよろしかろう。

海老フライ。

これもここの売り、で、あろう。
特大。
こんなに大きいが、プリプリでうま味に
あふれている。
タルタルソースもまた、うまい。

そして、ロースソテー。

これは内儀さんの好物。
小麦粉をまぶしたロース肉をバターでソテーし、
一度、視界から消える。おそらくオーブンへ。
出して、切る。そして、再度フライパン。
ウイスキーでフランベ。
こんな感じで出来上がっている。

ウイスキーの香りがかなり強く残っているのが
特徴であろう。
大人の味、か。

予定通り、ご飯はやめる。
ここは、ご飯も豚汁も当然うまいのではあるが。

ご馳走様でした。
おいしかった。

ビール2本で1,400円、
ロースかつが2,200円、
ロースソテーが2,400円、
海老フライは時価できょうのは2,900円。

会計をして出る。
ぶらぶら帰宅。

 


すぎ田

台東区寿 3-8-3
03-3844-5529

 

 

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