断腸亭料理日記2020

赤酢の酢飯で小肌と生まぐろ中とろをにぎる。

10月18日(日)第一食

さて、小肌。

先日10枚、生の開きを買って、酢〆にして
半分をにぎりで食べた。

残りは、酢〆のまま、冷凍をしておいた。

鯖などの場合、酢〆にしてあえて一度冷凍する
という工程をとることがある。

これは、鯖の寄生虫を一度冷凍して殺すため。
これをすれば、〆鯖であたることはない。

酢〆の魚は冷凍適正がよい、ということか。

それで量が多いので、冷凍してみたのである。

いい加減、食べねば。

朝、冷凍庫から出して、少し常温に置いておく。

念のため、一枚ずつラップに包んでおいたが、
身が薄いせいか、すぐに溶けそうである。

1時間ほど置いて、冷蔵庫へ入れておく。

午後、出掛けたついでに浅草ROXの西友へ寄る。

小肌以外に、なにかにぎるものはないか、
で、ある。

すると、生まぐろ中とろ。
最近はいつもある。
ただ、今日のものは、養殖、長崎産。
刺身用に切ったものだが、880円。

これでいいか。

帰宅。

まぐろ。

開けるとこんな感じ。

養殖のまぐろというのは、食べるとわかる。
なんといったらよいのか、ちょっと身が柔らかい、
ように思うのだが、いかがであろうか。
身がちょっとフニャっとしていると、
多少、味が薄いような気もしてくるが、
まあ、これは気のせいかもしれない。

まぐろは今、完全養殖もできるようになっているが、
割合はまだ少なく、ほとんどは稚魚を獲って育てる
畜養という形なのであろう。(長崎、松浦の双日関連の
養殖場
では1割は例の近大マグロの1年の稚魚
を使っているとのこと。 )

長崎県は養殖まぐろの生産量では、日本一らしい。

完全養殖と畜養、どちらにしても技術を向上させて安く、
また、それによって、天然資源の枯渇を防いで
いただけるように願っている。

ともあれ。

例によって、夕方5時、米を洗い炊飯器をカタメモードで、
スイッチオン。

また、飯台に水を張っておく。

小肌は、昼間、ラップから出して水分を取るために
ペーパータオルにはさんでおいた。

まぐろの方。
刺身用なので、にぎりとすれば、かなりの厚み。
この半分くらいでもよさそう。
だが、一度、この形に切られたものをプロであれば
さらに半分の厚みに切れそうだが、私などにはとても無理。
あきらめて、このままにぎることにする。

先に、小肌を切っておく。
動画。

開きを半身に切って、鰭を切る。

わさびをおろす。動画。

生わさびは拙亭では定番になってしまった。
もちろん、うまい。

新しいおろし金は、切れ味はよいのだが、
まだ、小さいくて、まわしずらい。この上は、プロ用になるが、
やはりそのくらいでないとだめか。

飯が切れたら、8分蒸らし、赤酢の酢飯作り。
毎度、同じだが、動画。

今日は、いつもは、赤酢と穀物酢の割合は、赤酢8:穀物酢2
程度だが、7:3か6:4くらいにしてみた。
やはり、このくらいの方が、混ぜやすい。
ほぼ混ぜ残しがなかった。味もほとんど変わらないので、
これからは、このくらいにしてみるか。

にぎる。

出来上がり。

アップ。

小肌は、冷凍をしてもなんら問題はない。

やっぱり、うまい。
前回はあまり意識しなかったが、脂がのっている。
冷凍によって、なにかかわったということか、
あるいはもともと脂があったのか。
ともかくも、成功。

まぐろは、やはり厚い。
まあ、もちろん、まぐろはうまい、のではあるが。

一般ににぎりの種を酢飯の2倍、3倍にしてにぎる鮨やもあるが、
あれはいけない。にぎりには適切なバランスがある。
柳橋[美家古鮨]の先代親方の教えであった。
江戸前を標榜する鮨やでは、基本これを続けている。
大きい魚が食べたいのであれば、刺身で食べればよい。
酢飯との適切なバランスでにぎられることで初めて
にぎりずしだけの味が生まれるのである。

だがまあ、さらに薄く切る技術がない私は、致し方
ない。

 

 

断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5|

2004 リスト6 |2004 リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10 |

2004 リスト11 | 2004 リスト12 |2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005 リスト15

2005 リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20 |

2005 リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006 6月

2006 7月 | 2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006 12月

2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月 |

2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月

2008 3月 | 2008 4月 | 2008 5月 | 2008 6月 | 2008 7月 | 2008 8月 | 2008 9月

2008 10月 | 2008 11月 | 2008 12月 | 2009 1月 | 2009 2月 | 2009 3月 | 2009 4月 |

2009 5月 | 2009 6月 | 2009 7月 | 2009 8月 | 2009 9月 | 2009 10月 | 2009 11月 | 2009 12月 |

2010 1月 | 2010 2月 | 2010 3月 | 2010 4月 | 2010 5月 | 2010 6月 | 2010 7月 |

2010 8月 | 2010 9月 | 2010 10月 | 2010 11月 | 2011 12月 | 2011 1月 | 2011 2月 |

2011 3月 | 2011 4月 | 2011 5月 | 2011 6月 | 2011 7月 | 2011 8月 | 2011 9月 |

2011 10月 | 2011 11月 | 2011 12月 | 2012 1月 | 2012 2月 | 2012 3月 | 2012 4月 |

2012 5月 | 2012 6月 | 2012 7月 | 2012 8月 | 2012 9月 | 2012 10月 | 2012 11月 |

2012 12月 | 2013 1月 | 2013 2月 | 2013 3月 | 2013 4月 | 2013 5月 | 2013 6月 |

2013 7月 | 2013 8月 | 2013 9月 | 2013 10月 | 2013 11月 | 2013 12月 | 2014 1月

2014 2月 | 2014 3月| 2014 4月| 2014 5月| 2014 6月| 2014 7月 | 2014 8月 | 2014 9月 |

2014 10月 | 2014 11月 | 2014 12月 | 2015 1月 |2015 2月 | 2015 3月 | 2015 4月 |

2015 5月 | 2015 6月 | 2015 7月 | 2015 8月 | 2015 9月 | 2015 10月 | 2015 11月 |

2015 12月 | 2016 1月 | 2016 2月 | 2016 3月 | 2016 4月 | 2016 5月 | 2016 6月 |

2016 7月 | 2016 8月 | 2016 9月 | 2016 10月 | 2016 11月 | 2016 12月 | 2017 1月 |

2017 2月 | 2017 3月 | 2017 4月 | 2017 5月 | 2017 6月 | 2017 7月 | 2017 8月 | 2017 9月 |

2017 10月 | 2017 11月 | 2017 12月 | 2018 1月|2018 2月| 2018 3月|2018 4月 |

2018 5月 | 2018 6月| 2018 7月| 2018 8月| 2018 9月| 2018 10月| 2018 11月| 2018 12月|

2019 1月| 2019 2月| 2019 3月 | 2019 4月| 2019 5月 | 2019 6月 | 2019 7月| 2019 8月

2019 9月 | 2019 10月 | 2019 11月 | 2019 12月 | 2020 1月 | 2020 2月 | 2020 3月 |

2020 4月 | 2020 5月 | 2020 6月 | 2020 7月 | 2020 8月 | 2020 9月 | 2020 10月

BACK | NEXT

(C)DANCHOUTEI 2020