断腸亭料理日記2023

立ち喰い鮨・浅草まぐろ人・雷門出張所

4301号

3月19日(日)第一食

さて。

なにを食べよう。
なかなか、思い浮かばない。
そんな時には、鮨。

先月、久しぶりに行った[まぐろ人]の雷門の立ち喰い

改めて、なかなかなものであることを知った。

行ってみようか。

日曜日なので、あのあたりごった返しているだろう。
だが、グーグルマップの混雑予想を見ると、15時頃は
不思議なことに日曜でも問題なさそう。

きてみると、案の定、内外の観光客であふれている。
特にどらやきの[亀十]の行列がアーケードの歩道を
埋め尽くしている。
なんとか店前までたどり着く。

あけてみると、グーグルマップの予想通り、
[まぐろ人]の中はちょうど帰る人もあって、
お客は、一人、二人。

一番奥へ。

これだけ暖かいと、もうビール。
ここは瓶はなく、生のみで中ジョッキをもらう。

いつも通り、白身といかから。

いかはすみいかだが、もうかなり堅い。
魚やにもすみいかではなく、甲いかという名で
今並んでいる。九州のものか。
あちらでは、大きくなった今頃を旬としているよう。

白身は活け平目と鯛。

ショーケースの中にさよりを見つけた。

さよりは、旬である。
むろん、左がさより。美しいし、淡泊だがうまい。
白身と光物のちょうど中間の味とであろう。
それから、かんぱちとしまあじ。
さよりは見てわかるが、かんぱちとしまあじは
にぎりを見ただけでは判別はむずかしい。
おわかりになろうか。味も、ものにもよろうが、
これまた難しい。

ここから、光物オンパレード。

いわし、〆鯖、小肌。
ここ、やはり光物もちゃんとしている。
安い魚のせいか、安い立ち喰いだと、いい加減な
ものを出すところもあるが、手を抜いていない。
ものもよいし、きちんとした仕事もしていると
いってよいだろう。

まだまだ、光物。

小鯛昆布〆と鯵。
小鯛といえば、春子、酢〆が普通だが、なるほど
昆布〆にしてもよいはず。初めてかもしれぬ。
より淡泊。
鯵は少し大きなもののよう。

これで、今日のこの店の光物コンプリート、
ではなかろうか。
まあ、とにかく光物好きなのである。
放っておくとこうなる。

貝類。目の前のショーケースにあって
気になっていた、平貝。最近あまり獲れないと
[美家古寿司]の若親方が言っていた。
そして、鰹。

平貝は厚めでうまい。
鰹もみずみずしく、真っ当な初鰹。

お茶にして、味噌汁ももらう。

浅利。いつも通り、出汁が濃い。

ここにきたら、やっぱり看板のまぐろ。
中トロとづけ。

どうであろうか、中トロ、よい色ではないか。
みずみずしい。うまい。やはりこれ生であろう。

づけというのは、まぐろ赤身があまくなる。
あまくなるというのはあまく感じるということ
であろう、実際には、うまみが増していると
考えてよいのであろう。

軍艦ものと、かわり種。

白魚と牡蠣。
白魚は、ピーンとしている。
新しい、ということか。
自分で魚やで買って、食べているが、
ここまでではない。

白魚というのは、かわり種ではない。
江戸前にぎり鮨誕生の頃からちゃんと存在していた。
隅田川河口で、篝火を焚いて深夜、網で獲っていた。
旧の暮れから初春。
にぎり鮨ができた頃の白魚は、生ではなく、
ゆでたものを数匹にぎり、海苔の帯で留めていた。
これも、自分でやってみたことがあるが、
圧倒的に、生の方がうまい。

ともあれ。

牡蠣のにぎり、というのは、初めてかも。
なかなかの大ぶり。うまい。
まあ、にぎり鮨に合っているのかどうかは
別の話ではあるが、TPO、で、あろう。

最後は、今回も鉄火巻、細巻。

やはり、まぐろが看板のここではこれで
あろう。
やはり、色が違う。

うまかったが、かなり腹一杯。
食いすぎ。

勘定は5000円を越えてしまった。
あたり前、か。

ご馳走様でした。


浅草まぐろ人

台東区雷門2-18-12
03-3847-7139

 

 

 

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