断腸亭料理日記2024

稲荷町・中国意境菜・白燕

4492号

1月27日(土)夜

さて、ちょっと久しぶり。
ご近所、稲荷町の中国料理[白燕(ばいえん)]。

鬼才シェフの店。
土曜の夜に予約、18時。歩いて向かう。
日も少しずつ長くなっているが、さすがにもう暗い。
寒中の、もの凄い寒さはおさまっているよう。

着いて、コンクリートの階段を昇る。
入って、シェフにご挨拶。

なんでも最近、お弟子のシェフが入ったとのことで
二人体制。テーブルに掛ける。

ん!。
もしかして、今日は私達だけ?。
聞くと、そうなんですよ〜、困ってます、とシェフ。
1月も終わり、2月、は客商売にはつらい時期
ではあろうが、なんとなく今年は正月が終わり、
地震などもあり、あまり外へ出かけようという心理にも
ならないのかもしれぬ。

おまかせのコース、6,600円也。

ビール。

チンタオのプレミアム。

いつも通り、りんご飴という名のアミューズ。

赤い甘酸っぱいゼリーで包んだ、スモークした
フォアグラ。
なん度も食べているが、なにか他のものに例えられぬ。
スモーク香+フォアグラ+フルーツ系の酸味。
この組み合わせが、堪えられぬ。

今日初めて聞いたような気がするが、スモークは
茶葉で、とのこと。

前菜。

これは、様変わり。
なんでも順徳料理というらしいが、広くは広東料理に
入るようだが、広州の隣の順徳というところの料理のよう。

これは順徳の正月料理を模したものとのこと。
高く盛り付けるのがスタイルらしい。
刺身、生魚も食べるのは中国では珍しいと思われる。
この白身は、鯛。生のスライスした茄子、鶏。
パクチーなど野菜、ピンクグレープフルーツ。
奥が揚げ雲呑で、棒のようなものはレモングラス。
雲呑の中の具はちょっとスパイシーなカレー味。
いつものよだれ鶏のタレをかけて食べる。

ちょっとおもしろい料理。南方(?)のテーストで愉しい。

点心。

これはいつも通りのゆで餃子。
野菜たっぷり。

スープ。

これもここでは、毎度定番。

豚ばら先軟骨に生姜などが入った薬膳スープ
なのだが、毎回、違うものが加えられ、
違う薬効を謳う。

なんと、今回はこれ。

これが入っている。

あまり、食欲をそそる見た目ではないが、
おわかりであろうか。なんとなく、想像は
できるかもしれぬ。

私は、初めて見たし、口に入れるのもむろん初めて。

これが、あの、冬虫夏草だそうな。
聞いていたが、これがあの!。
生物学的には、虫のさなぎにきのこが
寄生したもの。
具体的には聞かなかったが、もちろん、
かなり高価なもの、と。
実際に漢方薬として使われており、様々な成分が
入っていることは確認されている。そして、今、
さらに新薬への応用も期待されているという。

ここに蓮根が入り、今回の効果は呼吸器系によい、
とのこと。

次は、これ。

見ただけでは、なんだかわからない。

まず青みは、ちぢみほうれん草。
その向こうは、魚で、鱈。

上にのったなにか焼いたもの。
これが問題。
これ、なんと、鱈の白子。
ちょっとお好み焼きのようだが、小麦粉ではなく
さつまいも粉、とのこと。
言われないとさつまいも、というのはわからないが
中国料理ではさつまいも粉は、まま使うもののよう。

薄味のあんかけ。
鱈の白子は、この間も[まぐろ人]で食べたが、
今、まさに旬。
ふぐの白子は焼いたり天ぷらにもするが、
生でなく、こういう食べ方も、あったのか。

最近、お好み焼きに牡蠣を入れる、カキオコ
というのがあるが、白子オコ、もあり?。

次は、これ。

ばら先軟骨、なのだが、あんかけで豆チで味付けたもの。
下にマッシュポテト。
豆チの味付けは強くは感じない。ばら先軟骨は
蒸してあるのか、かなり柔らか。

次は、ご飯。魯肉飯か、

麻婆豆腐。

私は、麻婆を選んだ。
ここのものは、安定したうまさ。辛みも痺れも強め。

お茶は、台湾茶と言っていたが、

中国緑茶に近いよう。

そして、デザートは、これ。

まさかの、ドライアイスショー。
中身は、生のいちごが入った杏仁豆腐。

以上、盛りだくさん。
いつも新鮮、刺激的で、愉しいコース。
会計は、二人で22,055円也。
ご馳走様でした。

白燕

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台東区元浅草2−7−10
オルタンシアIV 2F

 

 

 

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