断腸亭料理日記2007

鳥越祭2007・弐・黒はんぺんの朝飯

6月10日(日)第一食

さて、日曜日。
鳥越祭の本社神輿の渡御の日で、ある。
朝早く、宮出し。
夜八時の宮入まで、昨日書いた、浅草橋から、浅草通りを
越えたところまで、二十二町が、一基の大きな大きな千貫(せんがん)
神輿を受け継いで担ぐ。

筆者の町内は、5:30〜の予定である。

朝起きる。
今日の天気予報では、雨が心配、で、ある。
第一食。なにを食おうか。

木曜に静岡、焼津に出張したのであるが、
黒はんぺんを買ってきていた。
昨年も書いている。

黒はんぺんとは、静岡、あのあたりの名物である。
はんぺんとはいいながら、いわゆるフワフワした、はんぺん、で、はない。
練り物。青魚のすり身、で、ある。

静岡駅のKIOSKでは、同じく静岡の名物である、
田丸屋のわさび漬けがついているのが、売っている。

これがあるので、飯を炊いて、味噌汁を作って、
朝飯にしよう。

実は、昨夜、例の吉兆流の飯の炊き方
飯を炊こうと思って洗い、乾かし、浸水までしたのだが、
面倒になり、鍋ごと、冷蔵庫に入れてあったのである。

浸水をしてあれば、炊けるのは15分ほどで早い。

味噌汁から作り始める。
実は冷蔵庫にあったので、大根。

千六本に切って、水から煮る。
煮立ったところで、例によって、

網に削り節を入れ、同時にだしも取る。

飯も炊き始める。

沸騰したところで、かき混ぜ、弱火。
水気がほとんどなくなったところで、火を止め
炊き上がり。

昨日の、シシトウも出す。


なかなか、うまい。

と、しばらく前から聞こえていたのであるが、
隣町に、本社神輿が来ていたのであった。
外は、心配していたが、雨になっている。

どういう、神輿の回り方なのかよくわからないが、
(神輿の回り方は、毎年違っているのである。)
筆者らの町内は夕方なのだが、一度、東隣の町内、
三筋北には、昼前のこの時間に、くる、ことになっていた
ようなのである。
雨の中、隣はたいへんである。

神輿がそばにきているのだろう、ドーっというどよめきが、
聞こえてくる。

おとなしく、飯を食っている場合ではない。
窓からのぞくと、ちょうど、筆者の住むマンションの前の角を
南へ曲がって、いるところ。

こんな近くまできていたのか。

いかねば。

透明のビニール傘を持って、下駄をつっかけ、飛び出す。

雨は小降りだが、降ってはいる。
しかし、関係なく、神輿は進む。
左衛門橋通りから、春日通りへ出て左折するようである。

むろん、交通は、止められている。
(都バスだけは、通すようで、ある。)

広い春日通りに大きな千貫神輿。
担ぎ手にギャラリーも加わって通りを埋め尽くしている。

これが、お祭の悦しさ、で、ある。
この日だけは、車よりも、神輿優先。
お祭優先。
地元民の春日通り、そんな感じがするのである。

しばらく見て、帰宅。

食いかけの飯を食う。



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