断腸亭料理日記2007

すみいかと新いか

9月15日(土)午後〜

さて。

池の端藪でそばを食って、再び、通りに出る。

中央通りを渡り、路地に入り、アメ横ビルの中を抜け、
ビルの向こう側、皆さんご存知のアメ横の通りに出る。

左側、アメ横ビルの1F、いつものぞく、量は多いが、安い魚屋。
今日はなにがあるかな?

鯛も安いし、鯵もよさそう、鰹一本¥500、、、
すみいか!

なん杯あるのかわからぬが、白いトレーに山盛り、
¥500。
これにしよう、か。

再び、ガードを抜け、気温が高いので、AM/PMで氷を買い
袋の上に載せて、帰る。

帰宅し、さっそく、すみいかを、ボールに開けてみる。


数えてみると、なんと、三十四杯。

それも、大きいのもあるが、どちらかというと、新いか、
と、いってよいのだろう、体長3cmほどの子供もある。

鮨屋で、新いか、と、いえば、この時期の貴重品。
それがこの、¥500の中にあったのは、
めっけもの、ではなかろうか。

まずは、刺身。
それも、小さいものから、いってみよう。

小さいものから順番に、さばく。

頭と足を胴から引張って、外す。
もともと、上の写真のように、すみいかというくらいで、
墨で黒いのだが、この時に、はらわたから出てくる墨で、
いかも自分の手も、真っ黒になる。
このため、水で洗いながら、で、ある。

すみいかは小さくとも、甲がある。
まずは、甲を外す。
そして、小さなエンペラと、それとつながっている
表裏の皮をむく。

なかなか、手間がかかる。

さばいたものは、端から保冷剤を入れた冷水に放しておく。

小さいもの、八〜九杯をさばく。

冷水に入れておくと、身が閉まるようである。

水を切り、ペーパータオルで水分を拭き取り、冷蔵庫へ。

下足。
これは、はらわたを切り離し、目玉や口、触角というのであろうか、
二本つ付いている、最も長い足のようなものも取り、きれいに洗う。
湯を沸かし、さっと、湯通し。
冷水で急冷し、水を切る。

盛付け。


なかなかきれいであろう。
ビールを抜いて、わさびじょうゆで、食う。

小さいもの(新いか)は、とてつもなく、柔らかい。
あまく、溶けるようである。

いやいや、¥500でこれは、かなりのもの、で、ある。
しかし、いかは、ボールにまだまだ、ある。

さて、残りは翌日、夜。
今度は天ぷら、で、ある。

ボールを出して、さばき始めると、あるは、あるは、、。
小さいものは全部食べたつもりであったが、まだまだ、ある。
(よく考えたら、八〜九杯であるから、
まだ、二十杯以上あったわけである。)

小さいものは、またまた、刺身。
大きいものは、天ぷら。

刺身用の小さいものは、切って、
ペーパータオルに包んで冷蔵庫に入れておく。

そこで、天ぷら、で、ある。
これも、大きいものを一口大に切って一度冷蔵庫に。

大根おろし、皿に紙を敷いたり、天つゆなどの準備。

よし、油の用意。
揚げ鍋に油を入れる。

玉子冷水から。
ボールに冷水、氷を二個ほど、玉子を一個割りほぐし、
よく混ぜておく。

粉も冷蔵庫から出し、準備完了。

油に点火。

油温が上がってきたところで、粉をボールの、
玉子冷水に入れていく。
硬さは生のすみいかであるから、柔らかめ、
薄衣、で、いいだろう。

いかを、ボールに入れる。

油に衣をたらし、油温をみる。

高温で短時間でいこう。

一度に、五〜六枚、どんどんと入れる。

入れてから、十数秒、衣が硬くなったら、で、よかろう。

全部入れてすぐ、最初に投入したもの、
(か、どうか、実のところよくわからぬが)
硬いものから、すぐに上げていく。

一回目、揚げ終わると、一度、キッチンを離れ、食べる。


むろん、プロが揚げたものとは、
かなり違うが、十二分に、うまい。
柔らかく、ぷりぷり、で、ある。

瞬く間に、一回目食べ終わり、
残り、同じく、五〜六枚ずつ、二回。
全部を揚げ終わる。

残りも、内儀(かみ)さんと二人でぺろりと、平らげる。
内儀さんもいかは好物、で、ある。

うまかった、うまかった。

新いか込みの、すみいか、三十四杯、¥500。
さばくのは手間であったが、このうまさには、
大満足、で、ある。




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