断腸亭料理日記2008

鮟鱇鍋

1月20日(日)夜

さて、昨日は、さんざん、あん肝を食ったが、
本体の、鮟鱇。

これがまだある。
まあ、鍋、以外にはないであろう。

今シーズン、11月に、やはり、アメ横の魚やで
3パック買って、鍋にしたことがあった。

なにを入れようか。

せっかくであるから、神田須田町のいせ源
に近いものを入れたい。

なぜか、ここのものは、うど、が入る。
それから、この前、すき焼きでやってみた、
雷門の牛肉や、松喜の白滝
うまかったので、これも入れよう。

これ以外には、椎茸、それから、三つ葉。
うどは、スーパーをなん軒か回ることになる。
春先のもので、この季節はまだ少ないのであろうか。
¥300ぐらいで、山うど。
東京で、うど、というと、多摩の方で作られる、白いうどである。
小松菜などと同様に、今でも広く作られている、数少ない
東京野菜、で、ある。

それから、木綿豆腐も。

さて、鮟鱇を袋から出してみる。


お、お、お。
なんと、鮟鱇、丸ごと、一本。頭も目も、胴体もはっきり鮟鱇とわかる。
昨日、重さだけは測って、1.3kgというのは確認していたのだが、
まるまる、一本あったのは、気が付いていなかった。
皮をむいて、内蔵が出してある状態。

出刃包丁で、ブツブツと、切る。
基本的には、鮟鱇は、骨が柔らかく、骨を切るのは苦労はしない。
下拵えとして、熱湯をかけ、霜降りをし洗っておく。

うど。
山うどなのだが、
袋には「あく抜きをしなくても、そのまま食べられます」
などと書いてある。
「また、うどは捨てるところがありません。
穂先は、天ぷらに、皮はきんぴらに、、、」
ということである。

鍋の前に、きんぴらを作ってみよう。

むいた皮を、細く切る。
鍋に胡麻油を入れ、皮を炒める。
しんなりしてきたら、酒、しょうゆ、砂糖で、煮詰める。
簡単である。


なるほど、柔らかく、うまい。
これで、呑み始めてしまう。

以降、鍋の準備は、内儀(かみ)さん。
とはいっても、野菜を洗って切るだけ、ではある。
先に書いたもの以外に、麩、も、水でふやかせ、用意。

味付けは、神田須田町のいせ源流でいくと、甘辛。
やはり雷門の松喜で買った、すき焼き用の割り下を
出汁で割って、使おう。鰹出汁も取っておく。

なにしろ、鮟鱇一本分あるので、大きめの土鍋。
カセットコンロをセットし、割り下を鰹出汁で薄めたつゆを
土鍋に張り、加熱。鮟鱇の骨の部分から入れていく。
それから、うど、白滝、豆腐、その他野菜。

それらしい鍋になってきた。

食べる。

鮟鱇の身。
一本¥500というだけあってか、多少、パサついているようには思われ、
極上の味、とはいえないが、皮や、骨のまわりの、コラーゲンは、
十分にうまく、食える。

また、うど。これは、鍋にしても、早く煮える。
白滝は、ひょっとすると、この中で、最もうまいかもしれない。
前にも書いたが、ここのものは、細いが水っぽくなく
腰があり、味が染み込むと、絶妙にうまい。
三つ葉も、うまい。

しかし、それにしても、鮟鱇の量が多かった。
大皿で、二皿。
いせ源なら、10人前ぐらいにはなるのではなかろうか。
これを内儀さんと二人で食うのは、無謀であったかもしれない。
そうは食べられるものではない。

ともあれ、昨日から、あん肝に続いて鮟鱇鍋と、大量の鮟鱇三昧。
いくら安いとはいえ、さすがに、ヘビーであった。
当分、鮟鱇は、いいかもしれない。
(しかし、あん肝は、まだまだある、、、。)





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