断腸亭料理日記2008

あんきも

11月15日(日)夜

今日は昨日の続き。

国立博物館の大琳派展を見、上野の山から降りて、
三橋の交差点を渡って、路地を入り、アメ横へ。

雨がしょぼしょぼ降ってきていたので、
動物園の前の売店で、小さなビニール傘を買って差してきた。

例によって、いつもの魚や。
今日は、なにがあるかな?

鱸、黒鯛、すみいか、、ん?
あんきも、が、あるぞ。

大きなビニール袋一杯の、あんきも。
500円。

なん度か、あんきもは作っているが、いつも大量のため、
飽きてしまうのが、玉に瑕、で、あった。

先日、日本橋本町のうなぎや、大江戸で、甘辛く煮たものを食べたが
あれはなかなかうまかった。

時間がたてば、煮てしまえばよさそうである。

買おうか。

真っ直ぐ歩いて帰宅。

夜、作り始める。

ボールに開けてみると、まさに、ボール一杯ある。

まずは、洗う。

気を付けないと、崩れてしまう。
そっと洗い、ざるに取る。

あんきもというのは、基本的には、蒸して食べるもの、で、ある。
そのまま蒸すと、生ぐさいので、拵え方としては、
以前には、塩をして、水抜きをする、という方法を取っていた。

先シーズン、軽くしょうゆに漬けて酒で洗う、というやり方を知り
やってみると、なかなかこれがよい。

塩をする、というのもオーソドックスな拵え方
だと思われるのだが、これよりも簡単、で、あるし、
生ぐさみも取れ、なかなかよい方法である。

今回も、これでやってみる。

バットに広げ、しょうゆをふりかける。


1〜2分置いて、一度ざるにあけ、酒をふりかけながら、
軽く洗う。

これで、OK。

そして、もう一つ、昨年憶えた、技。
アルミホイルで丸く巻く、というもの。

料理やで出てくるあんきもは、丸く円柱状になっているのを
切ってあるのが多いが、これ、で、あろう。

アルミホイルだけでは、巻きずらいので、
まきす、を下に敷いて、アルミホイルを広げる。

ここに、二腹程度ずつ置き、巻く。
柔らかいものなので、きれいに均等な太さに巻くのは難しいが、
プロでもないので、ある程度、形になれば、まあよいであろう。


大小合わせて、五本もできた。

大きな鍋に足付きの網(レンジ焼きものをする時に下に敷く網)
を敷き、水を張り、煮立て、蒸気が立ったところで、あんきもを、入れる。

これで、強火で20分。
湯が減っていくので、時折ポットの湯を足す。

できた。

一つ、開けてみる。
なかなかよさそう、で、ある。

切って、盛り付ける。

もみじおろしはないので、
ぽん酢しょうゆに、七味を用意。


今日は、酒、菊正宗。
鉄瓶で湯を沸かし、燗を付ける。

あんきも、と、いうのは、
国産と輸入もので、大幅に値段が違う。
国産では、北海道の小樽などが、ブランド、で、あろうか。
おそらく、今日買ってきたのは、値段からすれば、
国産ではないのであろう。今日のもの、で、あれば、
1/10程度で、あろう。

しかし、これでも、十分、いや、十二分に、うまい。

しょうゆと、酒、という作り方もよさそうである。
生ぐささ、というのもだいじょうぶ。

うまい、あんきも、が、できた。

この日も、だいぶ食べた、翌日も食べた。

三日目。

やはり、まだあるが、もう、煮た方がよいだろう。
先日の、大江戸のものは、うなぎやらしく、
甘辛の濃い味、で、あった。

あれを目指そう。

煮込んで、味を濃くする、のではなく、あらかじめ、
濃い煮汁を作っておいて、これで煮る、というのが
よいかもしれない。

あんきもというのは、柔らかいので、煮崩れてしまうのが
心配、で、あるし、また、煮魚のように、煮汁に味が出てしまう、
ということもあるかもしれぬ。

鍋に、酒、しょうゆ、砂糖、水少々を入れ、
先に、煮詰める。
穴子の煮汁を煮詰めた、甘い、ツメ、まではいかないが、
沸騰させて、そうとうに、濃くする。

ここに、一口程度に切ったあんきもを、入れ、
煮るのは、弱火で10分程度。


なかなか、よい色になった。

食べてみると、味も、なかなか。

しかし、不思議なものである。
甘辛く煮ると、最初の蒸して、ポン酢しょうゆ、よりも
ばくばくと食べられる。

三日に分けて食べたが、大量のあんきも、これまた、
そうとうなカロリー、かもしれない、、。






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