断腸亭料理日記2009

カレーソーセージと、ワカシ、白いか

9月12日(土)第一食〜午後

さて。

土曜日。

第一食は、カレーソーセージ。




先日、ドイツ、ベルリンの名物(?)
カレーソーセージを書いた。

読者の方から、反響もいただいたが、
これ、やっぱりうまい。

また、作って食べてしまった。
(作る、と、いうほどではないが。)
今日は、ドイツでの食べられ方、フレンチフライの
山盛りも添えて。
(フレンチフライ用のポテトも、冷凍でストックしてある。)

ただ、ソーセージを炒めてケチャップを
かけるのであれば、ほんの少しでもよいだろう、
カレー粉もかけてみることをお勧めする。
クセになる味、で、ある。

こうなると、ベルリン風(?)の、日本でフランクフルトと
呼ばれているような、太いソーセージで、やってみたくなる。

太いものは、前にも探したのだが、意外に
そのへんには、売っていないもの、で、ある。
今度見つけたら、やってみよう。

と、そんなことで、今週は、
特段の、宿題もない、ウイークエンド。
途端に、ぐうたら、に、なる。

カレーソーセージで、第一食から、ビール。
そのまま、ごろ寝。

昼下がり、2時頃、起きて、自転車で
御徒町方面、床屋と、魚やまわりに出る。

今日は肌寒いくらいの天気である。
(こういう季節の替り目は、私は、苦手。
アレルギー性鼻炎がひどい、のである。)

昭和通りのQBで、髪を切って、魚やへ。

季節なので、すみいか(新いか?)でもないかと、
考えていた。
アメ横を見て、、。

すみいか、など、ない。
(ここにも格安で、あることも過去あったのである。)

それから、松坂屋。
ここも、残念ながら、今日はピンとくるもがなく、
吉池。

すみいか、は、やっぱりない。

だが、いかは、豊富にある。
やりいか、するめいか、それから、大きさは小さいが、
山口の白いか。二杯で300円。
山口の白いかといえば、鮨やでは、高級ねた、で、ある。
買ってみようか。

それから、ワカシ。
これは、もう少し大きいイナダとともに、アメ横、にもあった。
今、盛んに獲れているのだろう。

吉池は、一匹、150円。
まあ、大きさは、大きな鯵ぐらい。
30cmもないかもしれぬ。
だが、安い。
買ってみようか。

帰宅。



ワカシ。


ご案内の通り、ワカシは鰤(ブリ)の子供。
関東では、ワカシ、イナダ、ワラサ、ブリの如く、
呼び名が変わる、出世魚。
ブリ、になると、関東近海ではあまり獲れない。
日本海の寒鰤などが有名である。

私が学んでいた、日本民俗学では儀礼に使われる魚という
概念がある。
例えば正月などに単なる縁起もの、ではなく、
特別な意味を込めて食べられる魚のことである。

具体的には、お節に入れる、という形で今に残っているが、

地域によっては(かつ、漁師の家がむろん主である)、
神棚に供えたりし、文字通り、儀礼に使われるものである。
これが、東日本は、鮭、西日本では鰤。
この東日本と西日本の境は、糸魚川構造線。
日本海側の新潟県の糸魚川から、太平洋側は静岡県、
安倍川の河口を結ぶ線で、鮭と鰤とに分かれる、
と、いわれている。

私など、東京の人間で、むろん鰤は食べなくはないが、
馴染み、という意味では、西日本の人々ほどではなく、
やっぱり、新巻鮭などの方が、馴染みは深い。

ワカシ、イナダは、今頃であろうか、
関東でも揚がるのか、よく出回るように思う。
大きくなると、西に移動してしまう、のであろう。

そんなことでワカシ、イナダは前にも買ったことがあるが、
まあ、鰤ほどの脂は望むべくもない。(従って、安いのだが。)
しかし、脂を期待しなければ、それなりの味、で、あろう。

頭を落とし、三枚。
さすがに鰤の子供、小さくとも骨は太い。

皮は、尻尾側から、刺身包丁で引く。
サク、などにできる大きさではないので、
そのまま、薄めに刺身に切る。

一度、冷蔵庫へ。

続いて、いかも。


いかは、下足を抜き、はらわたもそのまま、抜く。
塩辛や、イカスミをなにかにする予定もないので、
そのまま、これは捨てる。

縦に包丁を入れ、開く。
エンペラといっしょに、表側の皮をむく。
裏側もきれいにする。

OK。

二杯終了。

盛り付け。


ワカシにしても、イナダにしても、この脂のほとんどない
鰤の子供は、どうして食べるのが一番うまいのだろうか。

むろん、鰤同様、煮付け、あるいは、照焼きも
あるのだが、脂がないので、パサパサ感が強調されてしまう。
そういうものだと思えばよいのだろうが、
鰤に味がむろん近いだけに、より一層物足りなく感じるのだと思う。

で、やっぱり、刺身がよいのではなかろうか。

刺身とすれば、白身でもなく、光りものでもないが
それなりに、うまみと香りがある。

白いか。
こちらは、鮨やで食べる、じんわりとしたあまみのある白いかの味を
多少期待したのだが、小さいせいか、それには及ばない。
だが、いかの刺身、とすれば、じゅうぶんに、うまい。

下足とエンペラは、湯通しし、
ツメ(鮨やで使っている、甘いタレ。)をかけて、食べた。
これも、うまい。








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