断腸亭料理日記2010

神田鶴八と、特製もりそば桑山

2月12日(金)夜

鮨が食いたくなった。

鶴八(神田)に寄ろうか。


09年3月

同6月

8時前、オフィスを出て、TELを入れる。

寒い。
耳が切れるようである。

左内坂を降り、市ヶ谷駅、都営新宿線に乗って、神保町。
後ろの改札から出て、靖国通りにあがる。

路地に入り、左側、鶴八に入る。
ここにきたのは、12月であったか。

入ると先客はない。

カウンター真ん中に座る。
お酒をお燗でもらう。

親方は、なにか作業中。
大きな飯台にお釜から、炊きあがった飯を広げている。
お釜はガスだが、形は昔のもの。

酢飯を作っているようである。

追い炊きをしているんですよ、と、親方。

この作業を見るのは、初めてかもしれない。

酢を合わせるところ。

グラスに入った酢をかける。
この色が、赤い。
まさか、しょうゆではないだろう。

まず、赤酢。やっぱり、ここも、赤酢であったか。
こんなところは、お客には見せない、のかもしれぬ。
珍しいところに出くわした。

赤酢といえば、新橋しみづ、で、あった。

その、源流である、ここも、当然か。
ただ、しみづ方が、味は濃く感じられる。

しばらく、飯を切っている作業を見る。

酢を合わせてから、1分程度か。
思ったより早い。

やはり、手早く、が、大原則なのであろう。

なにか切りますか、と、親方。
たこを、切ってもらう。

ざるに、のせ、布巾をかけてあるところから切る。
今日茹でたものであろうか。常温に置いてあったのだろう。

女将さんが塩も出してくれる。

毎度思うが、江戸前仕事をした、たこ、と、いうのは、
ほんとうに、うまい。

桜煮、茶降り、いろいろ言い方はあり、店により、
多少の違いはあるのだと思われるが、江戸前仕事のたこは、
ただ水で茹でただけではない、ところが多いと、思われる。

皮がホロッとしており、かむと、ほのかな甘み。

今日のものはまだ、少し皮が水分を含んで柔らかい。
そして、白い部分の食感がまた、たまらない。

たこをつまみながら、お酒をもう一本。
他にお客もいないので、親方、女将さんと落語の話などする。

そういえば、再来週、会社の宴会でしばらくぶりに、
落語をすることになった。黄金の大黒、を予定。
(親方は、そうとうな落語好き、で、ある。)

酒は二本で終えて、にぎり。
お茶に。

いか、平目。

いかは、むろんすみいかで、ちょっと薄めで、
小ぶりなもの、で、あろう。
ぷちっとした噛みごたえ。すみいかは、このくらいが、
うまい。

小肌、鯖。

ここも小肌をきれいににぎる。
鯖がまた、うまい。

先週、自分で〆た。

あれもそうとうに脂がのっていた。

親方は、もっと脂があるのもありますが、
ありすぎるのを嫌うお客さんもいるので、
このくらいのにしているんですよ、とのこと。

他にお客も入ってきた。

酒も二本呑んだし、今日はこのくらいにしておこうか。
お勘定。

9000円程度。

店を出で、靖国通りに。

右側、ラーメンやが、ある。

早く出たのは、ラーメンを食おうか、という頭が、
多少はあった、のである。

前からここにあったろうか。
店の表には、東池袋大勝軒直系、と、書いてある。
店の名前は、特製もりそば桑山。

入ってみようか。

券売機。
ノーマルな、つけ麺、あつもり、にする。

店は、ご主人一人でやっているよう、
先客は二人ほどで、しばらく待って、出てくる。


大勝軒直系というくらいで、どんぶりに、そうとうな、大盛。

あー、後悔、、。
この年齢で、酒を呑んで、鮨を食って、この量を
食べるのは、どうかんがえても、よいことではなかろう。

ともあれ、食べ始める。

食べると、味は少し甘め。
これが池袋の味か。
玉子も入っている。

十分に、うまい。

残すのも失礼かと考えてはいたが、
意外に、簡単に、食べ終わる。
(いけない、いけない、
胃袋が、このところ、大きくなっている。)

まあ、たまにはこんなこともあるか。
しかし、そうとうに食い過ぎ、で、あることは、
間違いない。


土日は、運動と、節食、せねば。




神田鶴八
TEL:03-3262-0665
住所:千代田区神田神保町2丁目4


特製もりそば 桑山
TEL:03-3556-2625
住所:千代田区神田神保町2-4 東神ビル 1F





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