断腸亭料理日記2011

油そば・天神下・浜そば

4月13日(水)夕

しかし、この界隈、ラーマンやが、増えたもの、
で、ある。

どこかといえば、上野、御徒町、天神下、といったあたり。

夕方、移動中、ちょいと腹が減って、
通りがかり、入ってみた、のである。

先月、春日通り沿いの、
「魁 肉盛りつけ麺 六代目けいすけ」
というところに入ってみたが、その数軒隣。

油そば・浜そばという店。

油そば、というのは、だいたいにおいて、
なんであるか。

汁なし、で、つけ麺でもなく、
まあ、いえば、たれ油で食べる、和えラーメン、
といえばよいのか。

東京ではいつ頃からあるのか。
発祥はよくわからないが、少なくとも、
15年以上前には、油そばを名乗る店が
話題になり始めたことは、覚えている。

今も、まあ、そう多くはないが、
油そば、を、看板にしている店は、
東京には存在する。

で、私は、と、いうと、出始めの頃、
話題になっているとはいえ、あまり魅力を感じず、
あえて食べに行こうとも思わず、食べずじまいで
今まできていた、のであった。

カウンターだけの、狭い店。

一番ノーマルな油そば並、580円、のチケットを
券売機で買って、お兄さんに渡し、カウンターに座り、
待つ。

ちょいと、時間がかかって、できた。


太麺。

それで、時間がかかっていたのか。

この麺は、なんでも浅草開花楼の麺とのこと。
開花楼というのは、拙亭のご近所、元浅草にある、
ラーメンマニアには、知られた製麺所、で、ある。

色も少し濃いめ。

置かれている、酢と、ラー油を一かけして、
よく混ぜて、食べてください、と、書かれているので、
そうしてみる。

丼の底に、たれがあるよう。

具材は、なぜか、鶏肉を甘辛、柔らかく煮たもの。

食べた印象は、少し濃いめのしょうゆ味。
そして、なんの油なのかわからぬが、こってり感も
ある。

けっこう、いける味、で、ある。

ふーん。

こんなものか。

まあ、今回、油そば、なるものを食べたのが
初めてなので、すべての油そばがどうなのか、
なんともいえないが、少なくとも、ここのは
うまい。

あまり、先入観だけで、判断するものでは
ない、ということであろう。

うまいものは、うまい、ということ、
で、あろう。

しかし、東京のラーメンの世界は、実に、おもしろい。

それこそ、10年、15年前には、マニア好みのラーメンといえば、
東京でも西の方のもので、この界隈、あたりには、
めぼしいところはなかったもの。
しかし、随分と増えたものだし、また、この近所でもあるが、
大喜、なんという、そうとうの高み、にある店もある。

こちら側が地元の者にとっては、ありがたいこと。

で、そうした、地域的な広がりは、
バリエーションの広がりにも、なっている、ということである。

毎度書いているが、ラーメンは、もはや、
東京を代表する食べ物、と、いってもよいだろう。

もちろん、今は、日本中の街に、ラーメンやは
存在する。しかし、質が高く、これだけ幅広いバリエーションを
用意している街はなかろう。

特に、若いラーメン店主達が、自分で工夫し、
メニューを作り上げ、小さい店だが、開業している。
これが、楽しいではないか。

ラーメン好きにとっては、堪らないものがある。



文京区湯島3-46-2
03-3831-0641

浜そば










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