断腸亭料理日記2011

めじまぐろ

4月24日(日)夕〜

さて。

日曜日。

今日も、ちょいと、ヨドバシカメラに買い物があり
上野広小路まで、昼すぎ、自転車で出る。

ヨドバシの後、例によって、アメ横の魚やを
のぞく。

と、目に付いたのが、
めじまぐろ。

¥1000。

大きさは鰹くらいであろうか。

このくらいものものは、
ここでは¥500ということはあまりないが、
¥800くらいのこともある。

¥1000というのは、もしかすると、
期待が持てるかもしれない。

ちょいと、前に立って、考えていると、
顔馴染みの、坊主頭の親父さん。
これ、昨日食べたけど、うまかったよ。
(昨日?!。昨日からあるのか、、)
脂はないけど、身はしまってて。
と。

なるほど。

せっかく、声を掛けてくれたのだから、
買おうか。

親父さん、よいのを選んでくれて、
勘定をし、どうも〜、と、アメ横を、
後にする。

さて、さて。

帰宅し、さっそく、おろしにかかる。


一本はこんな感じ。

頭を落とす。

落とした頭は、焼こうかな。
開き、エラを取り、内臓もきれいにし、
洗って、置いておく。

次に、三枚。

腹を開き、おろす。

もはや、このくらいのものであれば、
さほど手間取ることもない。

親父さんは、身がしまって、と、いっていたが、
ちょいと、柔らかい、ようである。


めじまぐろ、というのは、本マグロの子供で、
最初から、脂な期待していないが、親父さんの
いう通り、まったく脂はない。

半身、皮を引く。

出刃から刺身包丁に持ち替え、尻尾から、包丁を水平に寝かし、
引きながら、皮と身の間を切っていく。

この作業は、魚によっては、難しい。
今日は、皮が途中で切れてしまうこともなく、
逆に、身を多く残してしまうこともなく、
うまくいった。

真ん中から半分にし、刺身に切る。


味は、わるくない。
さっぱり。
しかし、うまみはある。

内儀(かみ)さんとともに、ペロリと平らげる。

次は、頭。

これには、開いてから、酒としょうゆを
ふりかけておいた。

ガスレンジのグリルで、焼く。


これもまあ、脂がないので、そこそこ、の、味。

さて。

そして、残った半身。
これは、翌日だが、どうしようか、迷った
のである。

一日経っているし、刺身はないとして、
簡単なのは、塩焼き。

しかし、塩焼きでは、もともと脂がないので
パサパサで、イマイチか。

なにが、よかろう。
(月曜の)帰り道、考える。

ん!。

フライ、なんぞは、どうであろうか。

ちょいと、手間はかかるが、
こういう魚は、うまいかもしれぬ。

いや待て、
それもよいが、ムニエル、というのか、ポワレ、
というのか、ソテー、なのか。
わからぬが、ようは、フライパンで焼いてみようか。

フライパンで魚を焼く、というのは、むずかしい。
皮目をパリッと焼くのがポイントであるが
魚というのは、肉に比べ身が柔らかく、
崩れやすく、なにより、皮が、くっついて、
ともすれば、グチャグチャ。

よし。
今日は、これに挑戦してみようか、で、ある。

どうすれば、皮がパリッと、仕上がるか。
このことである。

一案として、まずは、くっつかない工夫として、
テフロンのフライパン。
これはまあ、仕方がなかろう。
むろん、プロは、鉄のフライパンでも
くっつかない。

そして、もう一つ。
ポワレ、あるいは、ソテーにはならぬのかもしれぬが、
小麦粉をふってから、焼くこと。

半身を3つに切り、塩胡椒、くさみ取りに、
タイム。
そして、両面、軽く、小麦粉をふる。

フライパンに、オリーブオイル。
にんにく1片をスライスしたものを入れ、香りを出す。

ここに、皮を下にして、魚を置く。
煙が出ないくらいの強火で、焼く。

めじまぐろは身が厚い。
中まで火が通るのには、時間がかかりそうではある。
目安は、表側から見て、周囲から色が変わってくるが、
これが1/3くらいが目安であったか、忘れたが、
皮目が焦げぬくらい、まで、じっくり、待って、
ひっくり返す。
片面にも焦げ目がつくまで、焼く。

できた。


もう少し、パリッとしてもよかったが、
まあまあ、御の字。
そこそこ、堅めに仕上がった。

そして、身も崩れなかった。

味は?
これも、また、よい。

塩焼きと比べてみてはいないが、
パサパサ感もさほどのことはない。
これは、ちょいと、レアに仕上がっていた、
ということ。

レアで、パサパサ感は、ないのだが、中心部に近い
血合いの部分が、ほんの少し、半生。
これは、マイナスポイント。

しかしまあ、これ以外は、上出来。
及第、で、あろう。

と、いったところで、今回のめじまぐろ、1本、
終了。

まあまあ。
満足度は、75点、と、いったところか。






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