断腸亭料理日記2014

鶏ぬき(?)で呑む

11月22日(土)

さて。

土曜日。

第一食は、マカロニグラタン。


例によって、ベシャメルソースを作らずに、
炒めた具に直に小麦粉を入れる方法。

具は同じ、玉ねぎに鶏肉、小海老。

今日もなんなくできた。

まったく、ベシャメルソースをしこしこと作っていたのは
なんであったのか、で、ある。

ともあれ。

マカロニグラタン。

寒くなると、うまいもんである。

次は、深夜。

先日、鴨ぬきで呑んだ。

あれは、どういうわけだか、うまいもんである。

酒の肴としては、十二分のものである。

毎度、鴨では、なん、で、あるので、
今日は鶏でやってみようか、と、考えた。

鴨ぬき、というのは、そばやの裏メニュー的なもの。
鴨せいろのつゆである。

鴨せいろのつゆは、焼いた鴨肉やねぎ、それから
鴨肉のつくね、脂身などが入る。
普通は、このつゆにそばをつけて食べるわけであるが、
これだけを酒の肴にする、のである。

鶏でも脂やら、鶏の出汁が出ていれば
置き換えは可能であろう。

前回の鴨ぬきでは三つ葉を入れたが、
あれは、やはりあった方がよいか。

鶏肉はあるので、三つ葉だけ買いに出る。

三つ葉と、切れていたので、長ねぎも。

OK。

鶏もも肉は一口に切る。

この時、鶏肉についている脂身と
脂の出る皮は外して別にする。

長ねぎは4〜5cm、三つ葉は茎は2cmほどで、
葉の部分はざっくり切っておく。

鍋に桃屋のつゆ。

水を少し。

ここに鶏の脂身と、脂が出やすいように
皮は細かく切って入れる。

点火し煮立ったら弱火。

一応味見。

本来、そばのつけ汁なので、そこに合わせる。
よく煮出す。

脂が表面に浮いてきたら、OKで、あろう。

鶏肉とねぎから先に入れる。

三つ葉はあっという間に火が通るので、最後。

鶏肉に煮えて、ねぎが柔らかくなったら
三つ葉をどさっと入れ、火を止める。

どんぶりに入れ、薬味用の小口切りにした
ねぎも散らす。


ビールをあけて、つまむ。

なかなか、よくできた。

このつゆは、濃いので、むろん飲まない。

鶏肉、ねぎ、三つ葉をつまむわけである。

鴨ぬきもうまいが、鶏でも、よく鶏の脂を
煮出せば、うまいものができる。

飲まないつゆであれば、ただ、鶏肉とねぎを
甘辛に煮ればよさそうなものなのだが、
やはり、つゆはこうしてなみなみとあった方が
よい。

不思議といえば、不思議、で、ある。

ん?!、、いや、違う。

そう。

間違えていた。

鴨ぬきは、本来、鴨せいろのつゆではなく、
温かいそばの、鴨南蛮のつゆ、で、あった。

天ぬきは、天ぷらそばの、そば抜き。
鴨ぬきは、鴨南蛮のそば抜きであった。

鴨南蛮のつゆであれば、飲める。

ただ、まあ、どっちにしてもつゆで
酒を呑む、というのは、今、一般にはしないと思うが
これが、いける。

おそらく、以前は汁物を肴に、酒を呑む、というのは
あったことなのではないかと思っている。

池波先生も書かれているが、蛤の吸い物で呑む。

あるいは、松茸の土瓶蒸しなども十分に
酒の肴になる。

本来は季節に関係なく、夏でもよいのかもしれぬが、
特に寒い冬、温かい汁物で酒を呑むというのは、
よいもんである。

翌朝。


そばがなかったので、乾麺のざるうどんを
残った鶏のつゆで。

これも、うまい。






 


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