断腸亭料理日記2016

ポテトコロッケ

10月15日(土)夜

さて。

土曜日夜。

じゃがいものコロッケが食べたくなった。

最近、じゃがいものコロッケというのは
あまり食べる機会がない。

近所に肉やがない、というのがまあ原因なのでろう。

素朴なものだが、うまい。
そして、安い。

だが、自分で作ると、けっこう手間がかかる。
この手間が、割に合わない。

なんの割に合わないかというと、一個100円もしないもの
であることに対して、で、ある。

じゃがいもの下ごしらえがある分、衣をつけて
揚げるだけのとんかつよりも手間が掛かっている
わけである。

これもあまり食べる機会がない理由である。

今日はそういう意味で、少し意を決して
作ることにしたのであった。

じゃがいもは家に男爵があったのだが、
メークインを買ってきてしまった。
調べてみたら、コロッケは男爵でよかった。
メークインは崩れにくいので煮物用であった。

キャベツはなしでよかろう。
じゃがいもも野菜であるし、とんかつではない。
挽肉は豚を購入。

揚げ油は、やっぱりラード。
これは必須であろう。

最初に冷蔵庫に缶に入れてストックしてある
ラードを溶かす。
ラードというのは常温でも固まるものだが
大きな缶に入れているので溶かすのに意外に
時間がかかる。
鍋に湯を沸かし、缶を突っ込んでおく。

次に玉ねぎ、1/4、みじん切り。
挽肉を用意。

フライパンで炒める。

軽く塩胡椒をしておく。

さて、じゃがいも。

今まで、蒸し器で蒸していたのだが、
レンジで、というレシピがあったので
やってみる。

3個、700w、3分?。

こんなものでよいのか。

布巾で包んで手に持ち、包丁でむく。
ちょっときっかけをつければ、スッと、むけ、、、ない?!。

やはり、加熱時間が少なかった。
追加で、30秒ほどかける。
(4分でもよかったかもしれぬ。)

むけたら、ボールで潰す。

多少の塊は残す。

じゃがいもは、茹でる、蒸すとあるが、
どちらも水分が多くなりがちである。
つまり、つぶした時に、ゆるくなりがち。
堅めの方が、整形もしやすいし、いわゆるホクホク感は強い。

そういう意味で、レンジは簡単でよいかもしれぬ。

形は小判型ではなく整形しやすいボールにしてみる。
そういえば、なぜじゃがいものコロッケといえば、小判型なのであろうか。
クリームコロッケであれば俵型が一般的である。
じゃがいものコロッケは、そもそもいつ頃からあるのか。
間違いなく、戦後すぐにはあったと思われる。
なにもない頃、安くてうまいおかずとして人気であった。
が、「コロッケの唄」というのをご存知であろうか。

「〜今日もコロツケ

 明日もコロツケ〜」

というちょっと素っ頓狂なもの。

これは調べると大正6年流行という。(ウィキペディア)
やはり戦前からあった。
人形町の洋食の老舗[小春軒]も小判型。
(そうである。忘れていた。最近食べたのはここのもの、で、あった。)

この頃から既に小判型だったのではなかろうか。

玉子は全卵二個割りほぐし、小麦粉、
これは天ぷら粉、をまぶす。6個。

パン粉も用意。

玉子をくぐらせ、パン粉を全面しっかり付ける。

揚げるのは、油温その他、難しいことはない。
とにもかくにも狐色になればよいだろう。

皿にのせる。

ビールを開ける。

ソースをかけて、食べる。

ん!、これは、うまい。

揚げ立て、というのもあるが、やはり
ラード。

香りもよいが、確実に味も違う。

単なる揚げるための油以上にラードは調味料でもある。

肉やのコロッケがうまいのは、やはり
ラードで揚げているから、であろう。

いくらでも食べられてしまう。

じゃがいも四つでもよかったか。




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