断腸亭料理日記2017

富山駅立山そば

5月26日(金)昼

さて、金曜日。

午前、富山で夕方大阪。
むろん日帰り。

日本列島中央部一周。

朝、上野から北陸新幹線「かがやき」に乗って
10:30に富山。

12時すぎの金沢行きの北陸新幹線「はくたか」で金沢。
新幹線はここまでなので、北陸線「しらさぎ」米原行きに乗って
米原。
米原から新幹線「ひかり」で新大阪、15時半着。

昼飯は富山駅で弁当を買おうかと
思ったのであるが、タクシーを降りた目の前にある
立ち喰いそば。

[立山そば]、で、ある。

新幹線開通前から富山駅に入っていた立ち喰いである。

なん回も食べたことがある。

日本全国、駅そばがあると入ってみる。
うまいところもあれば、そうでもないところもある。

ただ、地方による違いはおもしろい。

この地域ならよくいわれるのがつゆの色。

例えば近畿地方はそばでもつゆはうどん同様
透明。京都もそばは名物だが

立ち喰いではないが、祇園[松葉]にしんそば。

こんな感じ。

むろん東日本は関東も含め、濃口しょうゆで、しょうゆ色。

名古屋はうどん文化圏でそばはほとんど食べられないが、
食べるとすると、つゆはしょうゆ色。

では濃いしょうゆ色のつゆと、透明なつゆは
日本列島のどこで分かれるのか。

太平洋沿岸部は桑名までがしょうゆ色。
松坂は近畿文化圏で透明。
四日市あたりが境い目か。
東海道線では、岐阜まではしょうゆ色。
境は大垣、関ヶ原あたり。

北陸はどうか。

福井駅ホームの駅そばである。

透明なのである。

金沢はそば食ではないが、小松駅で食べると、
やはり透明。
石川県はやはり透明つゆ文化圏である。

富山はどうか。

これはJR富山駅ではなく私鉄の電鉄富山駅の
立ち喰いそば。

富山は濃いつゆ、なのである。

そうすると境は富山と石川の間と
いうことになろう。
富山県西部の高岡がどうなのかというのが
気になるが、食べたことがなく、わからない。
いずれにしても、このあたり。
越中と加賀の境の倶利伽羅峠かもしれない。

さて。

JR富山駅の[立山そば]。
どうも、先の電鉄富山の立ち喰いの方がうまい
くらいで、駅新規開業のリニューアル後も
入っていなかったのだが、時分時ということで
随分人も入っている。
ちょっと食べてみる気になった。

冷やしもある。暑いので、冷やしか。

おろし、というのが目にとまった。

食べてみようか。

作るのを見ていると、茹でそばを湯がき、
後(のち)、氷の入った水で冷やしている。
ばかに丁寧。

できた。

山盛りおろしに花がつお。

アップ。

よくかき混ぜて、たぐる。

ん!。

これはうまいぞ。

おろしそばというと、この近くの福井、永平寺そばが
名代であるが、それに近いかもしれない。
つゆはちょっと甘め、十分にそばに絡む濃さで
これがまた、うまい。

以前から冷たいおろしはここにあったろうか。

あるいは、富山県ではおろしそばは
よく食べられるのか。

福井県はそばといえば、ほぼぶっかけのおろしそば
というが。

うまいので、つゆも全部飲み干してしまった。

ご馳走様でした。

さあ、大阪へ移動だ。

富山駅[立山そば]、ちょっと

見直した。




富山市明輪町1-227 JR富山駅内




 

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