断腸亭料理日記2018

食べたものいろいろ。

ゴタクを書いているうちに、リアルタイムと
だいぶずれてしまった。

ぽろぽろと食べたもの、書いてみたい。

3月19日(月)午後

[支那そば 大和]稲荷町本店


昨年開店した拙亭ご近所のまあ、有名店といってよいところ。

わんたん麺が看板だが、わんたんにチャーシューものせた
全部のせ的な贅沢なものを食べてみた。
スープは黒と白があるが、黒。

わんたんもうまいのであるが、まず特徴的なことは
このきれいな盛り付け。

いつ頃からなのであろうか、こういうきれいな盛り付けが
流行り始めたのは。
フレンチ出身の某氏が音羽あたりで店を開いたあたりか。

きれいに盛り付けるのとテキトウに並べるのと
別段味に違いはなかろうが、いかにも神経細やかに
作ってますというメッセージは伝わる。
ありがたみのようなものは、二割増し。

私はここ、カリスマ的にうまいとまでは思わぬが、
近所でもあり、好きなラーメン、贔屓である。

03-6543-9876
台東区東上野6-1-7 MSKビル1F

3月21日(水)春分の日

次は、これ。

お分かりになろうか、これ。

浅草の松屋にこの日たまたま店を出していた。

柴又[高木屋老舗]草団子。

そう。

「男はつらいよ」のモデルというのか
ロケにも使われた、柴又帝釈天参道の団子やさん。

ちょっと珍しいので買ってきてみた。

この店で食べたことがあるのかどうか、
おそらく一度くらいはあると思われる。

あけると、

こんな感じ。

ここの草団子は、団子とはいっているが、
串にも刺さっておらず、あんこと草餅が別々になっている。

例のおでんのための赤い皿(塗り風のメラミン)を買ったときに、
和菓子用にと、ふたまわりほど小さなものも買って
おいたのだが、その登場。

やはり和菓子は洋皿や、和皿でも陶磁器でなく、
こういうものでなければ、うまそうに見えぬのが、
不思議である。

あんこはあまり甘くなく、素朴な味。
草餅はなめらかな口あたり。

渥美清さんが亡くなったのは1996年。
もう20年も経っている。
TVでも定期的に「とらさん」はやるし、私も好きで視る。
映画の音楽や音声をダイジェスト的に集めたCDを
持っているが、これも繰り返しよく聞いている。

映画「男はつらいよ」はある種、落語に近いと
思っているのである。なん度視ても見飽きないし、
同じところで笑うし、そこが見たくて、また視る。
寅のアリアなどというらしいが、毎回一度は寅さんの
一人語りの長台詞がある。あれもこの映画の毎回の
見どころ、で、あろう。
落語や芝居では言い立てというが、必ず脚本に
寅の長台詞を放り込んでいるのも日本の古典エンターテイメントを
踏まえているといってよいのかもしれない。

もはや我が国文芸の古典といってよいのではなかろうか。
まさに不朽の名作である。


高木屋老舗

葛飾区柴又7丁目7?4
03-3657-3136

もう一つ。

3月22日(木)夜

吉池で見つけた。

鯛の玉子、半額。

真子。

季節ものである。
とあるレシピを参考にして、煮付ける。

塩をして、30分ほど置く。

これもくさみ抜きのよう。

鍋に三つお湯を沸かし、一口に切った玉子の房を
大きめのあく取り用の網にのせ、沸騰した三つのお湯に順に湯通し。
くさみ取りの霜降りだが、3回もやれば、かなり
きれいになる。

玉子の場合、湯通し後洗うことができないので
手間はかかるが、これだけやればかなり効果がありそう。
いかにもプロのレシピである。

味付けは生姜も入れて、ちょっと濃いめの甘辛。
煮る時間は、20分程度。

知らなかったが、鯛の子は、
関西ではおせち料理の定番でもあるよう。

ただ、見た目も味も、東北などでよく食べられ、
私も季節には一度は作るが、真鱈の子とほぼ同じ
ではなかろうか。

三度の霜降りで、生ぐささもなく、
なかなかうまく煮えた。




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