断腸亭料理日記2018

上野・カレー・デリー

10月17日(水)夜

水曜日。

新宿の外出先から帰宅。

だいぶ涼しくなってきたのだが、
今日はちょっと歩いて、汗をかいた。

カレーが食べたい。

昔は新宿がホームグラウンドで、カレーやも
なん軒も知っていたが、今はまったくわからない。

都庁前から大江戸線。
地元。
デリーに寄ろうか。

やっぱりあの、カシミール、で、ある。

上野広小路で降りて春日通りを歩いて
[デリー]へ。

一人、二人、並んでいる。
後ろに着く。

だが、このくらいなら、すぐである。

5〜6分で入る。

カウンターではなく、一人のテーブル席。

カシミールとタンドリーチキン、ビールの
ついたセット。

ビールがきて、タンドリーチキン。

レモンを絞って、食べる。

チキンが三つ。

ポイントはこのソース、である。

普通、タンドリーチキンというとソースに
漬け込んだチキンをタンドリー釜で焼いたもの、
であろう。ソースはかけない。

ここのものはさらにそこにソースが
かかっている。
このソースがまたうまい。
この濃さがうまい、のである。

そして、サラダ。
このサラダのドレッシングもちょっとスパイシーで
また、濃い。
濃くてうまい。

そう。
ここ、濃いのである。
ただ、くどくはない。

最近、東京でもインド人経営のインド料理店が
数多いが、最近の傾向なのであろうか、
くどいと感じるものが多いような気がしている。
どこにでもあるが、バターチキンなどは
いい例であろう。

[デリー]はさすがに、昭和31年から60年の蓄積であろう。
日本人の味覚に高度に合わせている、ということ
かもしれない。

そして、真打登場。

カシミール。

玉ねぎのピクルス、アチャール、
きゅうりを取る。

カレーの皿からスプーンで一杯すくい、
一匙分のご飯の上にかけ、

口に運ぶ。

カシミールのカレーソースのうまみと
辛味が広がる。

上の写真を見てもおわかりであろう。

ご飯がツヤツヤ。
堅め。

これもここのうまさの秘密、であろう。
只者ではないところ。

ここにナンはなく、ご飯だけ。

そして、サラサラのカシミールのソース。
このサラサラもポイント。

うまみ、コクももちろん奥にあるのだが、
ソースというのは、とろみの強いものよりも
サラサラの方が辛みを感じやすい という。 これが強烈な辛味の秘密。

長年に渡って、取捨選択、考え尽して
設計されたもの、であろう。

インドカレーのようで、そうでない。

この店で独自に進化した、完成度の高い
カシミールカレー。

汗を流しながら、食べ進む。

うまい、うまい。

食べ終わる。

気分爽快。 充実感が漲(みなぎ)ってくる。

いつもながら、うまかったです。

ご馳走様でした。

勘定をして、出る。

銀座やミッドタウンにも店はあるが、
創業店のここは、小さいまま、カウンターと
小さなテーブル席の店。

これも好感が持てるではないか。


 
 

デリー

文京区湯島3-42-2
03-3831-7311






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