断腸亭料理日記2020

カチャトーラ その1

12月9日(水)第二食〜

さて。
カチャトーラ、で、ある。

ご存知であろうか。
私は聞いたことがある、程度の料理。

イタリアン、で、ある。
肉の名前を入れて、○○の猟師風という
メニュー名に聞き覚えのある方もあるかもしれぬ。
あれである。

似たような音だが、やはりイタリアンで
ペスカトーレというのがある。
パスタでよく聞く名前。
こちらはシーフードで、猟師ではなく漁師風。

伊日辞書を引くと、カチャトーラ(cacciatora)
ではなくカチャトーレ(cacciatore)が先に出てくる。

イタリア語は文法などもまったく私はわからないのだが、
どうも意味は猟師、ハンター、狩人、で名詞。
カチャトーレ(cacciatore)が基本形で、
カチャトーラ(cacciatora)は女性名詞?。
イタリア語、ちょっと勉強した方がよいかもしれぬ。

イタリア語以外ではカチャトーラ(cacciatora)で英語圏、
米英、などでも使われており、これはやはり○○の
猟師風という、メニュー名などになるよう。

日本でもカチャトーレよりもカチャトーラと
いうことが多いようで、ここではカチャトーラと
呼ぶことにする。

さて。
カチャトーラ、○○の猟師風であるが、
このメニューありきではなかった。
そもそもは羊を食べようと考え、なにかメニューがないか
と探したのであった。

最近、ハナマサに焼き肉用と書かれてちょっと
厚めのスライスが売られていた。
ジンギスカン用の薄いスライスや、
骨付きのラムチョップはよくあるが、
これでなにかできないか、と考えたのが発端。

手元にあった、和知、谷両フレンチシェフの
レシピから探してみた。だが、なかなかこれ、というのに
ぶつからぬ。
それでイタリアン。

「おうちで本格イタリアン」

松原利明、星合創シェフのもの。

ここで見つけたのが
「仔羊のカチャトーラ」であった。

食べたことがあるような、ないような。
いずれにしても、味の記憶がない。

これはつまり、出来上がっても正解かどうか
わからない、ということである。

レシピは骨付きのラムチョップを使っているが
厚めのスライスでもいけそう。

材料は、きのこ類、にんにく、アンチョビ、
ローズマリー、白ワイン、白ワインビネガー、
プチトマト、といったところ。

ローズマリーは生がレシピだが、これは
乾燥で代用する。

ハナマサでラムスライスとアンチョビ、
白ワインビネガー、プチトマトを調達。

こんな感じ。

まずフライパンでラムをサラダオイルで焼く。

強火で焼き付けしっかり焦げ目を付ける、とある。

量が多く、なかなか難しい。

この時点では、火は完全に通さなくてもよいという。
こんなものでいいか。

一度、肉は取り出し、アンチョビ、
にんにくみじん切り、乾燥ローズマリーを
オリーブオイルで炒める。

ここに、きのこ。

ぶなしめじ1パック。

炒めて白ワイン、白ワインビネガー。

白ワインにさらに白ワインビネガーまで
入れるのはどういうことであろうか。
酸味をさらに足すということか。
レシピ通りきちんと量って入れる。

ここにラム肉を戻す。

きくらげも入れてみる。

強火で煮詰め、酸味を飛ばす。
足したのに、飛ばす、というのは、おもしろい。

フレンチやイタリアンでは、酢を煮詰める、
という技法がある。
酢を加熱すると、酸味は飛び、完全に
酸味がなくなるわけではないのだが、うまみが残る。

和食ではこういうことはあまりやらないので
やはり馴染は少ない。

ここで肉に最終的に熱に入る、ということか。

最後に、1/4に切ったプチトマト。

塩胡椒で味を調える。
エクストラバージンオイルをかけまわして
出来上がり。

なのだが、ちょっと煮すぎてしまったか。
トマトの皮がむけてしまった。

ともあれ、味見をして盛り付け。

ビールを開けて、食べる。

 

つづく

 

 

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