断腸亭料理日記2020

カチャトーラ その2

引き続き、イタリアンのカチャトーラ。
ラムのちょっと厚めのスライスを使ったもの。

 

うまい。
まず、断っておくが、これ、軽く煮込んでいるが
煮込み料理ではない。あくまで肉とソースの料理
である。

もちろん、これが正解なのかはわからない。
このソース、まずは酸味、で、ある。

煮詰めて、飛ばしているとはいえ、やはり
ソースは酸っぱい。

この酸味とうまみ、で、ある。

ラムというのは、おわかりであろうが、意外に脂がある。
豚、牛、鶏ともちょっと質の違う感じの。
また、ちょっと煮込んでもいるので、
ソースにも脂が出ており、この脂を酢が乳化している、
とろみのついたソースになっている。
これもよい感じ。

ローズマリーはレシピとは違う乾燥ものだが、
それとわかるほど香りは感じられる。

ラムの羊くささを消すため、なのか。
この肉のせいか、まあ、そこそこ羊の香りはする。
つまり、多少個性が強い料理になった。

ともあれ、これが正解だったのか、わからぬが、
この酸味、ちょっとクセになるかもしれぬ。

さて。

やはり、正解なのかどうか、料理として
突き詰めるために、翌日、もう一度作ってみようと
考えた。

調べてみると、このイタリアンのカチャトーラ、
○○の猟師風、という料理、いろんなレシピがあるよう。

ウサギ肉、なんというのもあるようだが、
鶏が普通というのもわかってきた。
まあ、肉であれば、なんでもよいのでは
なかろうか。

と、いうことで、もう一度は、冷凍庫にあった、
鶏もも肉でやってみよう。

一緒に煮込む野菜も、きのこ意外にもいろいろあるよう
だが、一応踏襲して、きのこを新規に調達。

たまたま売り場にあった、ぬめりの少ないなめこ、
それから、カットしたエリンギ。

鶏もも肉をフライパンで焼く。

火を完全に通すことを考えなくてもよいので
比較的、気軽。

皮目をいい色にパリッと焼くことを意識した。

なかなか、よい感じに焼けたのではなかろうか。

昨日同様に、アンチョビ、にんにくを炒める。
羊ではないので、ロースマリーは抜いてみた。

なめこ、エリンギをソテー。

分量は同じ、白ワインと白ワインビネガー。
鶏肉を戻し、煮詰めて、トマト。

昨日は、トマトをちょっと煮すぎたかと思ったので、
軽く煮込んで終了。

盛り付け。

なるほど。
羊よりも鶏の方が、クセもないので、
よりこなれた、うまさ。

白ワイン、白ワインビネガーの酸味のうまさ、
で、ある。

今日、昨日よりもトマトを入れる前にちょっと煮詰めすぎてしまい、
もう一度、水を足したりしている。
前に書いた通り、煮込みではなくソースで食べる肉料理
なのである。
やはり、ソースとしてちゃんと存在していなくてはならない。

ともあれ、うまくできた。

書いている通り、これが正解かどうかは
ちょっとわからないのだが、今日の料理に
落合シェフのレシピがあった。

これは鶏。
白ワインは入れないで、白ワインビネガーのみ。
きのこではなく、じゃがいも。
玉ねぎに、セロリ。

入るものはかなり違うが、味の方向性はほぼ同じであろう。
ちょっと、安心した。
まあ、正解に近いものができたといってよいのではなかろうか。

なにせ、ワインを入れないもの、あるいは、
白でなく、赤のものもある。
こうなると、もう違う料理であろう。

落合シェフのものも、当然であろうが、
うまそう。
じゃがいもと鶏を白ワインで煮込むというのは
ポムドテール・ブーランジェールといって
フレンチの家庭料理のレシピにあって、 作った
記憶がある。

簡単でうまい。とろみがつくであろうし、
よく合う組み合わせだと思う。

ともあれ。

カチャトーラ、○○の猟師風。
肉と野菜で、白ワイン系の酸味をフューチャーした
ちょい煮込み料理と一先ず、しておこう。

日本人の味覚には基本、あまりない料理であろう。
おもしろい。

 

 

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