断腸亭料理日記2020

上野洋食・遠山

12月20日(日)第一食

さて。
たまには、こんな一本も。

[上野洋食 遠山]、(・)ナカグロを入れたが
通しで、入れても半角スペースくらいで、店名
なのであろう。

挑戦的な店名であろう。
上野の洋食を代表している、と。

ご存知であろうか。
私は不勉強ながら知らなかった。

開店をしらべると2017年。

場所を書いていなかった。
「上野の森さくらテラス」。
上野駅、不忍口と山下口を出た上野の山側に
くっついている商業ビル。
上野をご存知の方は存在は承知されているであろう。

この「上野の森さくらテラス」自体は2014年の開業。
「遠山」はその時からここはあったわけではない
ということなのであろう。

ここ「上野の森さくらテラス」以前、歴史は戦後に始まっている。
松竹の映画館があった時代、さらに上野公園デパート、
上野松竹デパートなどといわれていた時代、
囲碁センターといわれる、大きな碁会所があったり。
この時代も存在は知っていたが、中は私は
全く知らなかった。 (ウィキ)

再開発されて、飲食のモールビルになったのであるが、
それでも正直のところ、私は西郷さんに上がる近道に
使っているくらいで、飲食店にはまったく
足を踏み入れたことはなかった。

ではなぜ、今回きてみたのか。

これも、半分は今年だから、ということかもしれぬ。
お気付きだとは思うが、こんな時期、この日記のねたにも
苦労をしているのである。
そして、半分はたまたま。

なにかというと、昨日ハンバーグが食べたくなった
のである。

それで〇〇ログで「上野 ハンバーグ」で検索してみた。

すると第3位にこの店が出てきた。
上位では他のところは行ったところもあり、
でなければ、存在は知っていた。
唯一ここだけ存在すら知らなかった。
まあ、さくらテラスに入ったこともなかったので
当然ではある。

それは、一度は、行かねばということで、
さっそく今日のランチにきてみたのである。

ランチのハンバーグで2000円程度の価格帯の
この場所のレストラン。
かなりの高価格といってよいだろう。

こんな時期でもあり、予約なしでもよいだろう。
一人だし、逆に予約するのも構えすぎで妙な気もする。

11時開店。11時半ちょい前に自転車で出る。
寒いので、冬のコートにマフラー、毛糸の手袋と着込んで。
11時40分頃到着。
歩道のガードレール際に自転車をとめて、ビルへ。

二階である。
このさくらテラスは地下一階地上三階建て。
そう大きなものではない。
そう、一階右側にタリーズがあった。
ここには、なん度も入っていた。

エスカレーターで二階に上がると左側が
[上野洋食遠山]。
窓は駅側に向いている。結構広い。

12時前だがほぼ満席。やはりなかなかの人気。
この価格帯で。

予約がありますか、とも聞かれず、一人、という。
二人掛けのテーブルが運よく一つあいていた。
厨房寄りの一番末席。まあ、ランチ、どこでもよい。

メニューがくる。
メインが二品選べるランチコース3800円(税抜)、
海老フライ、カレー、グラタンなどもある。
ただ洋食やらしいオムライスはない。
迷わず、上野洋食遠山特選デミグラスハンバーグ
1850円(同)を頼む。

スープから。

濃厚なコンソメで下が、玉子、茶碗蒸しのようなもの。
この寒い季節には、こういうすっきりして
温かいものは、なにより。

ハンバーグもきた。

パンも選べる。
サラダは春雨の入ったもの。

切ってみる。

形がおもしろい。細長。火の通り具合を考えての
ものであろう。
よくリポーターのいう、ジュワッと肉汁の出るもの。

これは合挽のよう。
シェフは熊本出身で熊本のポークを使っている
とのこと。

食べてみる。
ハンバーグは、かなりの肉感、というのか、肉々しい
うまみ。ナツメグはさほど強くなく、オレガノか。
そして、ソース。
デミグラスといっているが、東京下町の洋食やの
伝統的デミグラスではなく、赤ワインの強いもの。
洋食というよりは、やはりフレンチ。

世の中にハンバーグというのは様々な味、形、肉、
焼き方があって、それぞれよさがある。
伝統の[帝国ホテル]も、ご近所、稲荷町の[ベア]も
別のものとして、うまい。
これでなくてはいけない、というものはないのだろう。
それぞれのベストで、十分うまい。
これもその一つであろう。

上野というのは、とんかつは名物であるが、洋食というと
ここ、というところが不思議とない。
おそらく土地柄。傑出した洋食やが成立、継続しにくい。
おもしろい。

 

上野洋食遠山

050-5592-3761
台東区上野公園1-54 上野の森さくらテラス 2F

 

 

 

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