断腸亭料理日記2020

浅草・弁天山美家古寿司 その1

3月7日(土)第二食

さて、土曜日。

お馴染み浅草[弁天山美家古寿司]

当日であるが、17時からカウンターで予約が取れた。

タクシーで向かう。

伝法院通りの交差点で降り、店前。

数分早く、時間調整。
このあたりも、人出はだいぶ減っている。

17時とともに、店に入る。

親方、若親方にご挨拶。

親方の前、出入り口側に掛ける。

付け場とカウンターの間の上に架かっている暖簾が変わっている。

不思議な絵が描かれており、Akira Nakao画伯のサイン入り。
若親方が「なんですかね、これ。私たちもわからないんですよ。
この暖簾はいくつかあって、時々架け替えている」とのこと。

瓶ビール、キリンを頼み、お通し。

ぽん酢しょうゆのかかった、とり貝ひも。

いつも通り、お好みで。
コースやセットもあるが、いつも同じものになってしまうので、
言って握ってもらう方がよい。

前回なかった、たこをつまみでもらう。

かなり薄く切ってある。
黒みがかった皮。
江戸前仕事がきちんとされた、たこである。

たこに続いて、いかももらってしまおう。
煮いか。ここはするめいかに決まっている。

えんぺらと身。
えんぺらの方には甘いたれがかかっている。

するめいかは堅そうだが、そんなことはまったくない。
やはり技があるのであろう。

火を通したたこ、いかは、にぎりよりもつまみの方が
私は好み、で、ある。

つまみはここまでで、にぎってもらう。
そして、お茶に。

好物の光物から。
今日は、三種。小肌、さより、きす。
全部下さい。

小肌から。

ここのにぎりは、どちらかといえば、長い。

半身でにぎっている。
皮に飾りの切れ込み。

口に放り込む。

うまい。

よい塩梅の〆具合。
ちゃんと〆てあるが、酸味はまろやか。
このくらいが私にはよい。

さより。

さよりは、今、季節である。
吉池などにもたくさん出ている。

光物に入るが、生だと白身のように淡泊。
だが、もちろんちゃんと〆てある。
これも、うまい。

そして、きす。

きすの旬はいつなのであろうか。
夏か。
だが、小肌もそうだが、年中ある。

うまい、うまい。

さいまき海老。

茹でた小型の車海老。

おぼろをはさんでもらった。

おぼろというのは、白身魚などの身をほぐして、甘く味を
付けたもの。
でんぶのようなものだが、そこまで甘くはない。
江戸前の鮨やでは手間はかかるが、今も作っている。

こうして、海老、小肌などにもはさんでにぎる。

甘酢に漬けるのが江戸前仕事であるが
さほど強くはない。
みずみずしく、ぷりぷりの食感であまい。

あまりにうまかったので、もう一回、小肌。

同じものを複数回頼むのは、ご法度であるが、
今日はよいか。
ご勘弁をいただこう。

次は、白身系。

あるのは鯛、平目の昆布〆、かじき、しまあじ。
これも一通りもらうことにする。

鯛と平目から。

鯛は皮付き。

どちらも水分が程よく抜け、濃い旨味。

 


つづく

 


弁天山美家古寿司

台東区浅草2-1-16
03-3844-0034

 

 

 

 

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