断腸亭料理日記2021

ぶり大根

3993号

12月18日(土)夜

引き続き、土曜日。

スーパーに寄ると、ぶりあらが安かった。

鰤のあら。
ぶりあらの値段というのはどのように
決めているのであろうか。

ぶりあらは、ぶり大根にする。
かなり一般的な料理なので、家庭でもよく作られる
のであろう。
それでか、あらのなかでも、そこそこ高い値段を
付けているところもある。

ともあれ、愛媛の養殖もの120〜30円、買おうか。

大根も先日の使いかけがまだある。

帰宅。

作る。

大根は厚めの銀杏切り。
やはり、煮物は厚く切りたい。

下ゆでは、圧力鍋。

おでんなどもそうだが、大根の煮物はいきなり
煮ない。下ゆでをしてから。

大根の下ゆでは和食では、米糠、または米粒を
入れるのがセオリーといわれてきた。
アク抜き、という。

今、これをしている人はどのくらい
いるのであろうか。
プロの和食料理人ではどうなのであろうか。

また今、大根にアクがある、のであろうか。
以前はあったのか。
泡がでるわけでもなく、とても私には
ゆでた大根にアクは感じられない。
大根自体の味があく、なのか?。

なん回かやってみたことはあるが、
やっぱりピンとこず、今はやっていない。

和食のセオリーというのは、こういうなにか
神話じみたものがあるようである。

ともあれ。

点火し、加熱加圧。
圧が上がって、5分置き、消火。
30分放置調理。

ぶりは霜降りにし、洗う。
これは煮魚のセオリーだが、やはり必要であろう。

薬缶に湯を沸騰させ、ざるのぶりあらにかける。

一つ一つひっくり返し、全面に熱湯をかける。

柔らかいので崩さぬようにそっと流水で洗う。

圧力鍋の大根、30分後。

念のため串を刺して、火が通っていることを
確認。
OK。

煮るのは鍋ではなくフライパン。
大きくて、つゆが少なくとも全体が浸りやすい
と思われる。

いつもしょうゆから入れてしまうが、
今日は、砂糖から。

よく、調味料を入れる順番は、さしすせそ、
というが、これは先ほどの糠と違って、
ちゃんと意味があるようである。

先に入れたものから味が入るという。
しょうゆを先に入れると、塩味から先に入ってしまう
とのこと。なにかのTVでやっていた。
しょうゆを先に入れると塩味が強くなってしまう、と。
これは科学的にも正しそう。

それで、砂糖、酒。
最後にしょうゆ。

煮立てて、味見。
OK。

アルミホイルをかけて落としぶたにする。

生姜スライスを入れるのが一般的かもしれぬが、
私は入れない。これは、好みの問題。
和食の生姜はあまり好きではない。

煮る時間は8分を上限とする。
今の煮魚の鉄則である。
つゆは濃く、煮るのは短時間。
長く煮れば煮るほど、身のコラーゲンが
つゆにどんどん出て行ってしまう。

既にここまである程度煮ているので、
タイマー5分をセット。
落としぶたをするので弱火でOK。

5分で火を止め、置く。

煮上がり。

よい感じに煮えているよう。

味を馴染ませるため、このままアルミホイルを
もう一度して、30分ほど置く。

食べる前にもう一度温め直し、仕上げに
みりんをかけ回す。
みりんは、タンパク質を硬くさせる、というので
煮てはいけない。これも最近よく聞く。

では、なぜ入れるのかというと、甘味と照りを
付けるため。

盛り付け。。

大根もちょうどよく、味が染み込んでいる。
煮た大根というのは、ほんとうにうまいものである。

ぶりも柔らかく、脂もあり、うまい。
養殖でも十分うまい。

今日は成功である。

 

 

 

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