断腸亭料理日記2021

稲荷町支那そば大和/
浅草寿ペリカンカフェ

3932号

9月12日(日)第一食

稲荷町[支那そば大和]

ちょっと久しぶりかもしれない。
[支那そば大和]。

浅草通りの北側。
毎度書いているラーメン店[稲荷屋]の斜向かい。
稲荷町と書いているが、町名は東上野6丁目。
旧町で言っても、北清島町。
少し北、清洲橋通り沿いにある区立の清島プール
というのに名前は残っている。
清島は浅草通りをはさんで南北あって今は元浅草だが
南側は小さな町だが南清島町。
ちょうどこの前に、都電の清島町という停留所があったよう。
ちなみに江戸期はこの界隈ほぼお寺で、ここは
正安寺という寺と門前町家だったよう。
通称はここも浅草新寺町。

ともあれ、[大和]。
ここは、スープとわんたんが看板。

スープは黒と白とあり、どちらも澄んで強くはないが
海老なのか甲殻類も感じる魚介系、といえるのか。

今日は、白のわんたんミックス。

アップ。

細めのストレート麺。
白は塩、ということになるのか。
うまみは濃く、上品だが塩味は比較的強めであろう。

わんたんのミックスというのは、肉と海老の
両方入り。
わんたんは、例の雲を呑むというぬるっとした
タイプではなく、プリプリタイプ。

〆て、いつ食べても満足できるうまいラーメン、
で、ある。


03-6231-7026
台東区東上野6-1-7 MSKビル 1F


9月13日(月)第一食

浅草寿[ペリカンカフェ]

さて、ちょっと間があいたが、寿の[ペリカンカフェ]

ご存知、浅草名物、パンの[ペリカン]経営のカフェ。
パンを売っている店からは国際通りを少し南へ
いったところ。
元浅草の拙亭からは、真っ直ぐ東に向かって、
国際通りを右に曲がったところ。
自転車で5分もかからなかろう。

ついでに、ここの旧町は福富町。
(明治期この北隣は既に寿町となっていたが。)
江戸期は大名屋敷伊予大須藩加藤家の下屋敷で
やはり正式町名はないが、通称は浅草諏訪町か。

江戸時代、町人の住む“町”でなければ文字通り
正式“町”名はないのだがやはり不便だったのであろう、
武家屋敷地域でも寺町でもほぼどこも界隈を指し示す
通称名があったといってよいだろう。
この界隈だと御徒町も御徒の組屋敷なので
御徒町でわかりやすい例。武家屋敷なので町ではないが
町を付けて呼んでいたわけである。

こんな例もある。
今、浅草橋5丁目の都立忍岡高校などのある一角。
江戸期には松浦壱岐守平戸藩上屋敷。明治以降も
蓬莱園という美しい庭園があって有名であったが、
藩主松浦静山の日記には屋敷の場所を鳥越と書いている。
あの界隈でも通称は“鳥越”。ただ、この場合は
“町”は付かない。
御徒町は通称町名といってよいだろうが、こちらは
狭い範囲の地域名といった方がよいかもしれぬ。
混在しているといってよいかもしれぬが、それなりに
微妙な使い分けも感じられる。御徒町の方は御徒本人の
屋敷もあったが、また貸しも多く多少“町”的な
要素も持ち合わせていたといってよいか。

この武家・寺社地の通称町名、狭い範囲の地域名の件、
あくまで通称なので定義などなかろうし、
法則性は見いだしにくそうだが、もう少し例を集め
包括的に考えてみた方がよいかもしれぬ。私の宿題。

閑話休題。
[ペリカンカフェ]であった。

やっぱり、3時すぎ自転車できてみると、
やっぱり、あきはあるがほぼ満席。
なかなかの人気。

三回目であるが、基本を食べていなかった。
これを食べなければ、いけなかろう。

炭焼きトースト。
ポテトサラダも別につけた。

アップ。


バターがのって、ジャム付き。
今日のジャムはアプリコット、とのこと。

四角い食パンだが、一般の食パンの2/3ほどの
小さいサイズ。

バターを広げて、食べてみる。

なるほど、もちもち、しっとり。

ここのパンを形容する言葉は、もちもち、
という。
先々代のご主人がパンで初めて用いた形容詞とのこと。

そう、私、パンを表現する言葉をあまり持っていない
のである。

もちもち食パンは今はおそらく他にもたくさんある
のであろう。その中でもここのものが、際立って
うまいのかどうかも私にはよくわからない。

そう、どちらかといえば、私、
堅いフランスパン系の方が好み、なのである。

浅草[ペリカンカフェ]の炭焼きトースト、
普通にうまい食パンのトースト、なんという評では、
いけなかろうか。

ポテサラも、普通にうまい。

最初に食べたハムカツのホットサンドもうまかった。
もちろん、近所なので、気軽にちょいちょい
寄りたい店ではあるが。

ご馳走様でした。


ペリカンカフェ

台東区寿4-7-4
03-6231-7636

 

 

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