断腸亭料理日記2022

浅草・弁天山美家古寿司 その1

4075号

4月22日(金)夜

さて。
今日は、弁天山[美家古寿司]

二、三日前に内儀(かみ)さんが予約をしていた。

17時半から。15分前に出てタクシーで向かう。

今回はカウンター。

馬道通り、伝法院通りの交差点で降りて、店へ。
角から数軒。

暖簾を分け、自動ドアを開けて入る。

まだお客はなし。
名乗って、ご挨拶。

カウンター手前、親方の前へ。

ビール。

キリンラガー中瓶。
お通しは、血合いの佃煮。定番。

いつも通り、お好み。

つまみから。

ん!、ガラスケースの中、たこ。
たこがある。
ここのところ、ないことが多かったか。

たこと、鰹。
鰹はにぎりよりも刺身の方がうまいと思っている。

たこ。

頼んだわけではないが、頭。
甘いたれではなく、わさびじょうゆ。
頭というのは、足よりも柔らかい。
よい色である。

鰹。

ここにしてはちょっと珍しい。
ゼリーにしたぽん酢しょうゆ。
上には大葉。
下に敷いている春雨のようなもの。
なにかと聞いてみると、海藻から作った
クリスタというものらしい。
味はほぼしない。
食感はコリコリと小気味よい。
鰹自身は、炙った叩き。
うまい。

ここから、にぎり。

白身といかから。
白身は、平目昆布〆と、鯛。

にぎってくれるのは親方。

平目。

ここは種を厚く切るのが特徴であろう。
ほどよく水分が抜け、よい食感とうまみ。

またまた、出してくれた、

海老の頭の味噌汁。
格別に濃厚。

そして、鯛。

鯛は皮付き。

いか。

すみいか。
東京の鮨やでは、生のいかはすみいかと
決まっている。
だが、産卵期が近くなるこの時期は堅くなる
というのでアオリイカにする店も多いが、
ここはやっぱり、すみいか。
ポリシーなのであろう。
気持ち、歯のあたりが強いような気もするが、
十分にうまい、すみいか、で、ある。

次は、光物。
ガラスケースの中を見ると、さよりがある。
春の魚。脂がのる。
それから、鯵も。

そして、なんといっても、小肌。
これだけは外せない。
自分でも〆るが、鮨種で最も好きなもの。
江戸前鮨の中では、見た目も、存在感も
No.1。最も江戸前鮨らしいのではなかろうか。
小肌抜きに、江戸前鮨は存在しない。

鯵から。

細かい格子目入り。
身は、酢洗い、もしくは、軽く〆てある?。
うまい。

そして、さより。

これは、技、で、ある。
酢飯の上で、二回巻いてある。
細長い魚だからできる。

これを、巻くと潰れそうだが、そこが技、
で、あろう。
やっぱり脂がのっている。

そして、小肌。

こんな切り方、にぎり方を見たことがあったろうか。
先日、私もやったが、半身でにぎるのが普通。
それを90℃まわして、横に半分?、1/3か、にし、
さらに皮に切れ込みを入れている。
なるほど、大きい場合、こういう切り方も
あるんだ。

 

つづく

 


弁天山美家古寿司

台東区浅草2-1-16
03-3844-0034

 

 

 

※お願い
メッセージ、コメントはFacebook へ節度を持ってお願いいたします。
匿名でのメールはお断りいたします。
また、プロフィール非公開の場合、簡単な自己紹介をお願いいたしております。
匿名はお控えください。

 

 

 

断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5|

2004 リスト6 |2004 リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10 |

2004 リスト11 | 2004 リスト12 |2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005 リスト15

2005 リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20 |

2005 リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006 6月

2006 7月 | 2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006 12月

2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月 |

2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月

2008 3月 | 2008 4月 | 2008 5月 | 2008 6月 | 2008 7月 | 2008 8月 | 2008 9月

2008 10月 | 2008 11月 | 2008 12月 | 2009 1月 | 2009 2月 | 2009 3月 | 2009 4月 |

2009 5月 | 2009 6月 | 2009 7月 | 2009 8月 | 2009 9月 | 2009 10月 | 2009 11月 | 2009 12月 |

2010 1月 | 2010 2月 | 2010 3月 | 2010 4月 | 2010 5月 | 2010 6月 | 2010 7月 |

2010 8月 | 2010 9月 | 2010 10月 | 2010 11月 | 2011 12月 | 2011 1月 | 2011 2月 |

2011 3月 | 2011 4月 | 2011 5月 | 2011 6月 | 2011 7月 | 2011 8月 | 2011 9月 |

2011 10月 | 2011 11月 | 2011 12月 | 2012 1月 | 2012 2月 | 2012 3月 | 2012 4月 |

2012 5月 | 2012 6月 | 2012 7月 | 2012 8月 | 2012 9月 | 2012 10月 | 2012 11月 |

2012 12月 | 2013 1月 | 2013 2月 | 2013 3月 | 2013 4月 | 2013 5月 | 2013 6月 |

2013 7月 | 2013 8月 | 2013 9月 | 2013 10月 | 2013 11月 | 2013 12月 | 2014 1月

2014 2月 | 2014 3月| 2014 4月| 2014 5月| 2014 6月| 2014 7月 | 2014 8月 | 2014 9月 |

2014 10月 | 2014 11月 | 2014 12月 | 2015 1月 |2015 2月 | 2015 3月 | 2015 4月 |

2015 5月 | 2015 6月 | 2015 7月 | 2015 8月 | 2015 9月 | 2015 10月 | 2015 11月 |

2015 12月 | 2016 1月 | 2016 2月 | 2016 3月 | 2016 4月 | 2016 5月 | 2016 6月 |

2016 7月 | 2016 8月 | 2016 9月 | 2016 10月 | 2016 11月 | 2016 12月 | 2017 1月 |

2017 2月 | 2017 3月 | 2017 4月 | 2017 5月 | 2017 6月 | 2017 7月 | 2017 8月 | 2017 9月 |

2017 10月 | 2017 11月 | 2017 12月 | 2018 1月|2018 2月| 2018 3月|2018 4月 |

2018 5月 | 2018 6月| 2018 7月| 2018 8月| 2018 9月| 2018 10月| 2018 11月| 2018 12月|

2019 1月| 2019 2月| 2019 3月 | 2019 4月| 2019 5月 | 2019 6月 | 2019 7月| 2019 8月

2019 9月 | 2019 10月 | 2019 11月 | 2019 12月 | 2020 1月 | 2020 2月 | 2020 3月 |

2020 4月 | 2020 5月 | 2020 6月 | 2020 7月 | 2020 8月 | 2020 9月 | 2020 10月 | 2020 11月 |

2020 12月 | 2021 1月 | 2021 2月 | 2021 3月 | 2021 4月 | 2021 5月 | 2021 6月 | 2021 7月

2021 8月 | 2021 9月 | 2021 10月 | 2021 11月 | 2021 12月 | 2022 1月 | 2022 2月 | 2022 3月 |

2022 4月 |

BACK | NEXT

(C)DANCHOUTEI 2022