断腸亭料理日記2022

浅草・そば・尾張屋本店 カレー南蛮

4014号

1月17日(月)第一食

さて、今日は浅草。

とにかく、寒い。
私だけであろうか。
まあ、特別私は寒がりで、放っておくと
どうも出不精になってしまう。

馬賊] で熱いタンメンでも、と思ってきたのだが、休み。
あー、月曜定休であったか。

ここは昼夜通しでやっているので、第一食が
ずれこんでおり、ありがたいのである。

あー、どうしようか。
他の浅草のラーメンやもあるが、今日は
なんとなく気分ではない。

[尾張屋本店]にしようか。

ここは、ちゃんとした蕎麦やで、やっぱり
少し“かまえて”しまう。
なんとなく、今日は“かまえたくない”、気分、
なのである。

だがまあ、行ってみようか。

ここも通しなので、午後の半端な時刻でも
お客はそこそこある。
入ると、一番入口に近いテーブルになってしまった。

ここであれば、天重。
大海老天がとにかく看板。
でなければ、同じ特大が入る上天ぷらそば。

一本もらってつまみなにかと、せいろ、でもよい。

どうも、こういう位置付けの店。

では“かまえたくない”とすると、どうなるか。

そう、カレー南蛮。

そばやで、ご飯ものがある、そしてカレー南蛮がある
この二点が、庶民派かどうか、町のそばやかどうか、の
条件であろう。

天重があるので、ご飯ものもあり、カレー南蛮も
ここにはちゃんとある。

カレー南蛮、でいこう。

もちろん、酒もなし。

ややあって、きた。

見た目はノーマルなカレー南蛮。

肉は、鶏。

カレー南蛮は豚がよい、という人がいる。
確かに、豚の方が脂が出てうまい、とは思うが、
文句を言ってはいけない。

東京の蕎麦やのカレー南蛮は、基本は鶏なのである。
歴史的なもの、伝統?なのである。
そばやには、元来鶏肉しかなかった。
鶏は親子丼や、鶏南蛮のためにあったもの。
かつ丼をやるようになっても、とんかつは、
肉やで揚げたものを調達するのが普通であったと
思われる。そばやは天ぷらは揚げるが、かつは
揚げない。同じ油は使いたくはなかろう。
それで、豚肉を置かなかった。
もちろん、今は、自分でかつ丼用のとんかつを
揚げているそばやもあり、またカレー南蛮も
豚肉にしているところも少なくないのだが。

ともあれ。

あ、これ、うまい!。

ここでは初めて食べたはず。
驚き、で、ある。
昔からこの味だったのか。

どううまいのかといえば、濃い、のである。
辛さはかなり控えめ。
最近は、町のそばやのカレー南蛮でもなにか
スパイスが立ったものもあるが、そうでもない。
マイルドだがうまい。

以前、20年、30年前のこと。
東京の普通のそばやのカレー南蛮は、そばでも、
うどんでももう一つであった。

そばのかけつゆに、カレー南蛮用の業務用
カレールーを溶かして作っていたのがほとんどであろう。
これが、どうしても薄かった。

カレーうどんだが、うまいのは、名古屋。
有名な店もあるが、町のうどんやのカレーうどんも
名古屋はレベルが昔から高かった。
違いは濃さ、で、ある。
自分でレシピを調べ再現していたが、ラードや
ヘッドを入れてこってりさせたりもしている。
濃い味好きの名古屋、ということであろうか。

ともあれ。
確かに、最近の東京の町の蕎麦やのカレー南蛮は
うまくなったようには思う。
特に、気を付けているところでは。
例えば、カレーせいろなどをやっているところは、
間違いなく、うまくなっている。

自分で工夫しているのか、業務用ルーのレベルが
上がっているのか、はたまた両方か、
浅草[尾張屋本店]のカレー南蛮、うまい。
十二分に満足。

かまえずとも、よい蕎麦や、で、ある。

 

台東区浅草1-7-1
03-3845-4500

 

 

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