断腸亭料理日記2022

麺処・ほん田・秋葉原本店

4046号

3月7日(月)第一食

さて、こんなところも書いておこう。

秋葉原の[麺処ほん田]。
超有名店といってよいのだろう。

東十条の有名店で2020年に秋葉原に移転とのこと。

TX秋葉原駅前というのか、ヨドバシカメラの南、
JRガード下、通り沿い。
確か、ここには以前多少話題になった、
缶詰を出す居酒屋であったように思う。
まあ、定かではないが。
コロナ禍以前は、週一回以上はうろうろしていたところだが
秋葉原には行かなくなり、こんなところにこんなラーメン店が
できていたとは露ぞしらなかった。
やはり、この2年間、時間が止まっていたといってよい。

昼営業は15時までで行列の可能性が高そうなので
14時を目指して、自転車で出る。
まあ、実際のところ元浅草から秋葉原は遠くはない。
現にこのところ、天神下[大喜]からハナマサの
秋葉原店にはよく出かけている。

14時少し前に到着。
ガード下なので、薄暗い場所。
飲食店の場所としては、まあ、そうよいとも思えぬが、
やっぱり列。
どうであろうか、10人程度か。
こんな時刻でもこのくらいである。
最近は、ラーメンやの行列などほぼ並ばなくなっていた。
あやうく、よそうか、と思ったが、気を取り直し、
列に着く。

ある程度列が進むと、オニイさんがきて、食券を
買うように伝えられる。

店のドアを入ったところにある券売機で食券を買う。
たいてい、最初はこれを頼むのであろう、
特製醤油、1500円也。
東十条時代から同じなのか、ラーメンでこの値段は、
相当な自信といってよいだろう。
ちなみに、ノーマルな醤油、塩でも1100円である。
メニューは他に、つけ麺、汁なし担々麺、に加え
ワンタン、肉飯などご飯もの、つまみ類もある。

この後、入店までに順にオニイさんが食券を回収する
流れのようだが、この時、私だけどうも飛ばされていた。
これが先頭になった時点で判明。
丁重にオニイさんは謝罪し、そのまま案内される。
人気店では、得てして、落ち度があってもタカビーな
態度を取るところもありがちだが、まともである。
カウンター席へ案内される。

店内は明るくウッディーでお洒落。
テーブル数脚にカウンター。そこそこ広い。

遅くなるのかと思ったが、やはり過半数のお客は
私と同じ特製醤油をまわしてくれたのであろう、
すぐに出てきた。
ここまで、行列に着いてから30分程度。

これが1500円也の特製醤油。

海苔三枚、煮玉子一つ、肉は三種、鶏と豚らしい二種。

アップ。

麺はストレート。
プラスいくらかで、手もみ麺も選べたよう。

食べる。

肉の量はかなりのもの。
まあ、1500円なので当然ともいえよう。
そして、どれもうまい。
丹念に作られているよう。
満足度は高い。
脂身のないピンク色のものはローストビーフかとも
思ったが、やはり豚のよう。

なんであろうか、このスープは。
澄んでいるが、かなりコクがあり、なにと
特定できぬほど、バランスが取れている。
店内には、鰹節や煮干の箱が置かれており、
そうした魚介系も入っているのであろうが、
これもそれとはわからない。
ただ、ベースはやっぱり豚なのか、動物系のよう。

このまとまりのよさは、流石であり、完成度は
そうとうに高かろう。
この行列は納得の味なのかもしれぬ。
飲み干したくなるうまさである。

ただ、一方でこのクオリティーレベルは、他にないか
といわれれば、公平に見てそうでもないように思う。
拙亭ご近所の[稲荷屋]のコンソメスープのような
しょうゆ味に多少近いようにも思うのである。
あれも、すっきりしながら濃厚なコク。
同じ方向で意外にいい勝負をしているのではなかろうか。

ラーメンにはご通家(つうか)、まあ、コアなマニア
という人々がいる。電車賃と時間をかけて遠くから
食べにきて、様々な蘊蓄を傾ける。カレー、鮨、
フレンチ、その他、食い物にはそういう人々が
必ずいるが、特にラーメンには多いのかもしれぬ。

私は、ラーメンは好きだが、そこまでではない。
今日は試みに1500円を掛けて、さらに30分並んだが、
また来る価値があるかと聞かれれば、
やはり少し考えてしまう。
まあ、暇な身なのでまたくるかもしれぬが。

ラーメンのご通家の方々はこれを愉しんでいるのだから
結構なことであると思う。なんら問題はない。
むしろこういう人々が存在するのは、日本の文化で
あると考える。愛すべきことである。

オタクという言葉があるが、これは江戸時代の江戸から
既にある日本人の文化行動である。
文芸、絵画、煙草入れ・根付などが代表的だが工芸品、
歌舞伎、踊り、唄、音曲、落語などの演芸、盆栽、朝顔
などの植木・園芸、金魚、錦鯉など観賞魚、
鳥、小動物、さらには、むろん、食い物も。

平和な証拠であろうが、時間と金を費やして、
ある一定の人々、ウチワの間で深く流行る。
時には、本来の価値の数倍もの値段が付く。
誰かが言っていたが、日本のこうしたマニア文化の特徴は
発信している人々と、受ける人々が近いという。
まあ、それを以て、ウチワ文化というのであろうが。
ウチワなので、情報にとても価値があって、
すぐに広まる。また、ウチワなので値が張れば
張るほど、贔屓目というやつで、価値が高いような
錯覚も起きやすかろう。

ともあれ。
[麺処ほん田]秋葉原本店、皆様はどう思われようか。

 

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千代田区神田花岡町1-19

 

 

 

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